Unity、Weta Digitalのツール群やパイプライン、人材を16億2500万ドル(1833億円)で買収 次世代のRT3D、メタバースの未来を形作る

ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンは、親会社であるUnityが Weta Digital のツール群、パイプライン、テクノロジー、エンジニアリング人材買収の最終合意に達したことを発表した。会社そのものの買収とは異なっているようだ。買収価額は、現金と株式を合わせた 16 億 2500 万 米ドル(1833億円)で、Unity の 2021 年度第 4 四半期に完了する見込みとなっている。


【取得内容】

・Weta Digital のツール群とコアパイプラインの設計、 構築、 保守管理を手掛ける Weta の世界的なエンジニアリング人材 275 名
・Weta の誇る制作パイプラインにシームレスに組み込まれた Manuka、 Gazebo、 Barbershop、 Lumberjack、 Loki、 Squid、 Koru を始めとする業界最先端のツール群
・数百名のアーティストによるシームレスな共同作業を容易にする、 連携性を備えた 3D アート制作のための基礎的データプラットフォーム
・今後の WetaFX チームによる世界的な VFX の制作を通じてさらに拡充される膨大な高品質アセットライブラリ


Unity はリアルタイム3D(RT3D)コンテンツを制作して運用するための、世界をリードするプラットフォーム。この買収は Weta 独自の高度なビジュアルエフェクト(VFX)ツール群を、世界中のクリエイターとアーティストに届け、さらにツール群が Unity プラットフォームに統合した暁には、次世代の RT3D を生み出し、メタバースの未来を形作ることを目的としているという。

Weta Digital は Unity のクリエイト・ソリューションズ(Create Solutions)部門に加わり、Manuka、Lumberjack、Loki、Squid、Barbershop、HighDef、CityBuilder を始めとする Weta Digital の所有する数々のグラフィックツール、VFX ツールの機能向上に努めていく。将来的には、RT3D に対する Unity の高度な知見を用いて、これら世界的なアーティスト用ツールがクラウドベースのワークフローで利用可能になるとした。

アカデミー賞受賞で知られる Weta Digital VFX チームは、WetaFX の名称で独立会社として存続し、メディアおよびエンターテインメント業界における Unity 最大の顧客となることが予測されている。WetaFX は引き続き Sir Peter Jackson氏 が株式の過半数を所有し、Prem Akkaraju氏 が CEO を務める。

■Weta Digital 会長兼共同創業者の Sir Peter Jackson氏
「Weta Digital のツール群は私たちの想像の中にしか存在していなかった世界と生き物に息を吹き込むうえで無限の可能性をもたらしてくれました。 Unity と Weta Digital が力を合わせることで、 あらゆる業界のあらゆるアーティストが Weta Digital のクリエイティブで強力なツールを生かせるようにするための道を切り開けるでしょう。 躍進を目指すクリエイターたちに Weta Digital のテクノロジーを提供することは、 まさに世界を変えます。 そして Unity こそが、 そのビジョンを実現する企業に他なりません」。

■Unity 社長兼最高経営責任者(CEO)John Riccitiello氏
「Weta Digital の業界をリードするツールを幅広く利用可能にし、 Sir Peter Jackson 氏の才能と Weta 社のエンジニアリング能力を全世界のアーティストのもとに届けられることが楽しみでなりません」「Unity と『アバター』、 『ロード・オブ・ザ・リング』、 『ワンダーウーマン』を始めとする世界最高峰の映画作品のキャラクターと舞台を生み出した Weta Digital のツールとテクノロジーが組み合わさることで、 目を見張るような RT3D コンテンツを構築、 編集、 配信する全く新しい世代のクリエイターも出てくることでしょう」。

Unity(ユニティ)

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