ウェイブは、本日(3月15日)、Webtoon制作スタジオ「studio73」を設立したことを発表した。今後、2022年10月までに10作品以上のWebtoon作品を制作、配信していくとしている。
同社は、電子コミック市場で10年以上にわたり出版を継続。幅広いジャンルのコミックを提供し、アニメ化作品も多数輩出している。また、Webtoonに適した制作の分業化や海外配信にも数年前から取り組んでおり、設立に十分な経験を積んできた。
「studio73」設立にあたり、これまでの知見を活かしてクリエイターや協業可能な事業者とともに、国内だけでなく海外に向けて作品を提供していく。
■Webtoonスタジオ設立の経緯
同社は、紙媒体が主流であったコミック市場で10年以上前から電子コミック制作に挑戦している。紙媒体とは違った視点からクリエイターと協業し、電子コミック市場で確かな実績を収めてきた。現在、これまでのコミックとは形態の異なる「Webtoon」が世界中で多くの支持を集めている。「世界で拡大しているWebtoon市場に、これまでのように挑戦したい。新たな価値を日本から世界へ届けたい」そんな想いからWebtoon制作スタジオ「studio73」を設立することとなった。
■Webtoon制作スタジオ「studio73」の強み
①豊富な分業制での制作実績
従来のコミックは、一般的に原作や作画などを一人の作家が行う。一方、スタジオ型のWebtoon制作では、原作・原案のほか、作画と着色などが細かく分かれる分業制で行われる。同社は、これまでも分業での作品づくりを行ってきた。また、フルカラー作品も取り扱うことから、着色の分業化も取り入れている。「studio73」は、新スタジオながら分業での豊富な実績を持ってスタートすることができる。
②海外配信経験に基づく作品づくり
同社は、海外向けコミック配信サービス「Coolmic」を英仏語圏で運営している。また、他社サービスを通じて多くの国と地域に作品を提供してきた。すでに海外マーケットに精通しており、Webtoonでも国内のみならず海外を見据えた作品づくりを行っていく。
③メディアミックスへの取り組み
同社は、作品のアニメ制作やグッズ化、書籍化、DVD/Blu-ray化などを自社で行ってきた。こうした実績からアニメ化などメディアミックスを視野に入れた作品づくりを行うことができる。また、他社と協業した作品のドラマ化なども経験し、提携協力した作品展開もスムーズだ。
▼事業責任者 柏 零(かしわ れい)氏コメント
ウェイブは、ガラケー時代まで遡る電子コミック黎明期を生き抜き、ボーンデジタルの出版社として成長してきた会社です。近年、世界ではWebtoonが隆盛し注目されていますが、国内発のWebtoon市場はまだまだこれから。まさに電子コミック黎明期と同様の状況です。私たちは今一度、世界を席巻するこのコミック市場に、クリエイターの皆様と一緒に、新たな形で挑戦したいと考えています。その第一歩として、日本から世界へ向けて世界中で愛読される作品を創るべく、Webtoonスタジオを設立します。