【連載】中山淳雄の「推しもオタクもグローバル」第15回 美少女プラモデル発の新規IPコンテンツづくり―壽屋「創彩少女庭園」

中山淳雄 エンタメ社会学者&Re entertainment社長
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新規IPづくりを考えていないコンテンツメーカーは少ないだろう。アニメ、マンガ、ゲーム、玩具などを皮切りに新しいキャラクター・世界観が量産される中で、その競争は激しさを増すばかりだ。プラモデルやフィギュアといったジャンルはその中では「IPを作る場所」というよりは「IPを卸す場所」というのが一般的な見解だろう。数千体、大ヒットでも数万体といった流通規模では、なかなかキャラクターを広げるプラットフォームとしては心もとない。そうした中で、プラモデルメーカー壽屋(KOTOBUKIYA)が「美少女プラモデル発のIP」として気炎を吐いていま日本に世界にと広げようとしているのが「創彩少女庭園」である。まだ出来て1年強のコンテンツではあるが、すでに一定の人気を博しており、今回はその秘密についてインタビューを行った。


■兵器×メカ中心の美少女プラモデル業界で、非武装”を実現した創彩少女庭園

――:自己紹介からお願い致します。

亀山:壽屋(ことぶきや)第二企画チームマネージャーの亀山直幸と申します。本プロジェクトの責任者をしております。

下吹越:ライセンス担当の下吹越(しもひごし)達也と申します。創彩少女庭園のライセンス、コラボレーションを担当しております。

山田:経営企画室の山田恭司と申します。新規コンテンツ育成にあたって外部アドバイザーとの連携を担当しております。

 

左から下吹越氏(ライセンス)、亀山氏(プロデューサー)、山田氏(経営企画)


――:ここから基本的にはプロデューサーである亀山さんを中心にお話し伺っていきますね。最初にこの創彩少女庭園がどういうプロジェクトかご説明いただいてよろしいでしょうか?壽屋さんとしてもオリジナル作品の取り組みは珍しい動きなのでしょうか?

創彩少女庭園は2021年に発売開始した壽屋オリジナルの美少女プラモデルです。それまでも弊社はオリジナルをいくつかやってきていて、2017年にアニメ化した「フレームアームズ・ガール」(2015)や「メガミデバイス」(2016)などもありました。ただ美少女×兵器でSFっぽくいろんな武器をもたせるものがどんどん進化していて、背中の兵器などが“重くなって”きていました。組み立てにも時間がかかるようになってきていて、そろそろ一度普通の女の子に戻してもいいのではないかという議論も出ている中で、新規で3人の普通の女子高生のキャラクターを作り、美少女プラモデルとして売り出したというのが最初です。


――:創彩は現在TwitterとYouTubeで展開されてますよね。まだプラモも出ていない2020年段階でフォロワーが1万人集まり、そして商品が出始めた2021年を通して3万人まで到達します。YouTubeのほうも7000人登録まで集まっています。この増え方や売れ行きというのは想定通りだったのでしょうか?

ちょうど2020年2月のワンフェスでプロジェクト発表とTwitterを開設し、映像コンテンツは20年12月からYouTubeで展開しています。最初はフレームアームズ・ガールやメガミデバイスからなんとかユーザーに興味を持ってもらってひっぱってくる感じでしたが、2021年1月にプラモデルとして発売開始してからは口コミでどんどん広がっていきました。

プラモデルとしては想定の倍くらい売れてますね。シリーズ通して大変多くのご注文をいただけました。市場での消化も良くAmazonさんをはじめとした各種通販サイトでもランキングの上位を取得しました。第一弾の結城まどか冬服の場合だと初年度に3回生産して何とか市場を安定させることができました。これは私が経験したことのないレベルでしたね。


――:美少女プラモデルというのは、いつごろからあったジャンルなのでしょうか?

模型・プラモデルというジャンルですから、やはり昔からの基本形はロボットでした。そこに女の子を載せようという発想が最初に出てきたのは「一撃殺虫!!ホイホイさん」(2009)ごろから、でしょうか。その後、「侵略⁉イカ娘(2012)」など版権キャラクターの女の子プラモデルをリリースしていく中で、自社のオリジナルロボットシリーズであった「フレームアームズ(2009)」を美少女化した「フレームアームズ・ガール(2015)」の立体化へとつながっていきます。

 

「一撃殺虫!!ホイホイさん」プラモデル©KUNIHIKO TANAKA 2022
 

「侵略⁉イカ娘」プラモデル©安部真弘(週刊少年チャンピオン)/海の家れもん2号店
 

「フレームアームズ・ガール」プラモデル


――:「美少女フィギュア」での歴史を聞くと、2004年マックスファクトリーさんの「DEAD OR ALIVE霞」(乳神様とも呼ばれる)がゲームチェンジャー(当時の販売数で色違い含めて9万個)だったと聞いております。こちらと「美少女プラモデル」の歴史は重ならないのでしょうか?

フィギュアとプラモデルって完成した写真だけ見ると同じように見えるかもしれませんが楽しむ側からするとちょっと違うんですよ。フィギュアは基本的に完成しているもので、その中でもポーズが固定されているスケールフィギュアがあったり、可動させて好きなポージングを楽しむアクションフィギュアがありますよね。固定式の場合ですと関節が動かないからこそ美しい人体の造形が楽しめる、など楽しみ方が異なります。

プラモデルは自分でパーツを切り取って組み立てていく過程も楽しんでいくホビーです。この「自分で作る」がハードル高く感じるかもしれませんが、いわゆる美少女プラモデルと呼ばれるシリーズは最初から顔が塗装されているので組み立てるだけで可愛く仕上がるということで人気を博しました。

創彩少女庭園では服装の塗装済みパーツなどもふんだんに使っているのでフィギュアと従来のプラモデルの中間に位置するような感じです。顔も塗装済みなのですが塗装されていない顔も付属するのでドールのように自分でメイクや加工して楽しむ方もいるのでドールの要素もあると思います。

※他にも「ドール」などのジャンルがあるが、ここは可動/組み立てよりも布で表現された衣装が重要なカテゴリーでユーザーにとってはメイク・加工を行うクラフト要素が大きい


――:わりとユーザー層も違うし、重ならないということですね?

そうですね。ただ、サイズ感の近いアクションフィギュアですと所謂1/12などのアイテムが主流なので意識はしています。昔から素体に布服を着せて遊んでいらっしゃるユーザーさんも大勢いました。そういった方々が同じ遊び方が出来る新しいシリーズを求めて「プラモデル」であるフレームアームズ・ガールに注目してくれて創彩少女庭園へつながっていった歴史があります。


それに加えて、完成しているアクションフィギュアのメカ少女の場合はメカボリュームが増すとともに一万円を超えるアイテムも出ている中で創彩少女庭園の場合は6000円代と比較的手に取りやすいと思われているかもしれません。

――:たしかに2010年代を通して「カワイイ×カッコイイ」がどんどん独自進化している雰囲気もありますね。逆にいうと、私もワンフェスなどに参加した感じでいうと、露出も多いし、ちょっとマニア向けという印象もあります。

硬い素材で成型されるプラモデルですから可動範囲を大きくとろうとするとどうしても素体というかできるだけ干渉物の無いデザインに寄せたくなるんですよ。スカートなどがあると足が上がらないですからね。そこでスカートに可動ギミックなどを入れたりするのですがそれにも限界がある。そういう理由もあってデザイン的にはちょっとセクシーなキャラクターも多いと思います。だったら可動よりも見た目を重視した普通の服を着ているシリーズをやればシリーズの特徴にもなるなと。デザインもスタンダードなものになればいろいろなところで活躍できると思いました。


■作家とともにわが子のようにキャラクターをつくる

――:亀山さんはどのようにキャラクターを作っていったんですか?

会社として「フレームアームズ・ガール」の倍売れる企画を作れ、というあまりに無茶なオーダーでチームが組まれて、はじまりました。いろいろ考えて、最初の3人の少女たちを考え、ワンフェスで発表しました。正直、名前などは最初に決めていましたが、キャラクターや設定づけはあとからどんどん追加していったところはあります。


――:お名前はどう決められたんですか?

センターにいる結城まどかは設定を考えていた2019年当時の女性の憧れの苗字ランキングを見ていて参考に致しました。1位が結城、2位が小鳥遊、3位が橘、4位が佐伯でして。順番に3人に割り振っていったのですが、まどかの下の名前は森倉円さんの円を当時の私が「まどか」と読むと思い込んでいたというところから結城まどかと名付けました。暦の場合は歴史や文化に興味のある子なので時に関係する名前になりました。リツカは橘を読み換えて立花に変換してリツカと変わっていきました。名前の設定はどんなシリーズでも考える時に時間がかかっています。

シリーズの名前を考えた時もそうなのですがこんなのはどうだろうとネットで検索するとすでに何かに使われていることも多いんです。時間をかけて考えた名前が成年向けのコンテンツやお店の名前と被ることもあったりして。で、色々考えた結果「創彩少女庭園」というタイトルになり3人の名前も何とか決まりました。キャラクターの名前は変に捻らずに普通にいそうな名前になったかと思います。

 

左から「小鳥遊 暦(たかなし こよみ)」「結城まどか」「佐伯リツカ」


――:たぶん自分の子供の名前つけるとき以上に時間かけてやってますよね笑。3人は違う学校に通っていて、キャラも制服もきちんと違いがわかりますね。

まどかは誰でも好きになれるような正当派キャラ。優等生キャラの暦はおとなしめで眼鏡をかけてブレザータイプの制服を着ています。2人をそろえたときに、もうすこしラノベやアニメなどが好きなユーザーなどに刺さるように、マーケティング的にと考えて出てきたのがリツカですね。


――:3人のイラストもよいですよね。

どのイラストも気に入っています。キャラクターデザインやパッケージのイラストはどれも森倉円(もりくらえん)さんに描いていただいたものです。デザイナーを検討していた時に複数人のイラスト集などを集めていたのですが、いつ買ったか覚えていない一冊の同人誌があって、その一冊がきっかけで森倉さんへお声がけしました。

会社に持ってきたその本を見て同僚が「それ森倉さんですよね?キズナアイちゃんとか描いている作家さんですよ」と教えてくれたんです。そこからpixivやTwitterなどに掲載されていたイラストを見て私自身が森倉さんの描くイラストにのめり込んでいきました。


――:もともとお付き合いがあったわけではないのですね。有名作家さんですと、なかなか新規の会社さんに「力の入った絵」は描いている余裕もなかったりしますよね。

アニメやゲームのキャラクターデザインというわけでもなく模型主体でイラストを描くということで最初は断られると思いました。この時点で一緒に仕事したいなと思ってもらえるように色々な資料を用意してご相談しています。

納期、予算、発注数量や年間でどれくらいの点数を依頼したいのかとか成果物に対しての報酬だけでなく描いたイラストがどういう媒体で使われていってどれだけの人の目に触れるようにするのかというのを丁寧にご説明致しました。コミケなどの予定も組みこんでスケジュールが被らないように配慮させていただきますとかも言いましたね。

けれど一番熱意が伝わったのは森倉さんのイラストを画集のようにプラモデル売場に飾ってみせますよと言ったことかもしれません。なので品切れにならずにいつでも買えるようにするというのはある意味、森倉さんと最初に交わした約束だと思っています。


――:(本文以外も含めて30分ほど森倉さんに対する話を聞いたあとに、、、)亀山さんの森倉さんへの愛がすごいですよね。なんだかそこに感動してしまいました。この作品を支えているのは、間違いなくここのポイントですよね。

確かにそれはあるかもしれません。森倉さんに限らずなのですが創彩少女庭園の関係者にはこのプロジェクトに関わってよかったなと思ってもらえるように考えています。ちなみにですがプラモデルのパッケージイラストにはコンセプトがあります。

それは見た人が「一目で恋に落ちる」ような一枚です。夏服のまどかは「学生時代、同じクラスの女子が落書きしているので見ていたら目があって微笑んでくる」というシチュエーション。プラモデル売り場でまどかと目が合っちゃったら好きになっちゃうでしょ?顔が大きく描かれているので森倉さんの描く宝石のように美しい瞳に吸い寄せられるんです。そして一度目が合うとその場から離れにくくなってついつい手に取ってしまう。

 

インタビュー時間の多くの部分は亀山氏のまどかに対する気持ちと森倉氏の絵の絶賛に割かれていた


――:3人の少女たちのことも丁寧に設定して、思い描かれてますね。YouTubeに出てくるPVも亀山さんが考えられているんですよね?

PVというか各キャラクターのプロフィールなどは私が原型となる部分を考えてそこにプロジェクトメンバーによる肉付けがされていきました。YouTubeをはじめとしたキャラクター推しの部分については、プラモデルとは別に「まどか」「暦」「リツカ」「エマ」のファンになってもらうことを第一に考えて活動しています。

これは商売よりも重要視している部分ですね。キャラクターが生きているように感じさせるというか「立川を歩いてるとこんな娘たちいそうだよね」とかサンサンロードを歩いていたらまどか達の楽しそうな会話が聞こえて「尊い」って思えるようなね。ファンの方がこの世界に足を踏み入れたくなるにはどうしたら良いかをいつも考えています。

 


■日本の「職人たち」を育てる。創る、彩るで“手を動かす”ファンのための作品

――:そもそも壽屋さんで、こうした新規のキャラクターづくりをしようという野望はどこからくるのでしょうか?

年間に数百を超えるキャラクターコンテンツが生まれる中でも商品化に恵まれるキャラクターは限られていると思います。その限られた人気キャラクターの版権が取得できたとしても他社さんとぶつかってしまうこともありますよね。ユーザーさんから見たらもっと選択肢があっても良いのではないかという理由もあります。

ですが大きな理由としては模型という展開に長い時間が必要なカテゴリだからこそ時間をかけて自分たちのペースで育てられるオリジナルをやりたいと思うようになりました。一気に盛り上がって収束するのではなくてゆっくりと、そしてどんどんファンを増やしていきたいという想いがあります。目標はユーザーさんの日常の中でいつも見かけるような近くにいる存在です。国民的なキャラクターとして認知されるようにまでなれればよいですね。


――:確かに「普遍的なキャラクター」を目指されてますよね。こんなに高校生の少女という設定がある程度「固まっている」ように見えながら、コラボの多様さもみると、実は“仕事を選ばない”キャラクターになってますよね。

「コラボ=彼女たちの課外活動」として、彼女達には設定、世界観を問わず様々な役割を演じられるタレントのように活動してもらっています。

初期はコラボ自体も無償でお受けしており、企業向けのライセンスイベントでも「コラボ無償!」の看板を立てて出展したところ「え、何のためにお金だしてまで出展したの!?(笑)」という声もいただきましたが、そのくらい、まずは活動の場を作り、キャラクターを浸透させることにこだわりたかったんです。

意外に世界観の壁を越えて活動出来るキャラクターが少なく、こうやって「戦車を汚しながら作る」みたいなニュートラルな雑誌の表紙とかにも使われていたりします。ミニチュアをつくる会社さんからも「創彩みたいに何にでもフィットしてくれるキャラ、すごくいいですね」と好評いただいております。美少女×メカといったキャラクターに比べるとインパクトは比較的薄いかも知れませんが、その代わりに制約なく何とでもコラボ出来るという強みを持っていると思っています。立川でも「たちかわ電子図書館」の利用案内に使われていたり、まさに「どこに出しても恥ずかしくない」娘たちになってきた気がします。

 
――:何にでもなれる、というのはそもそも創彩のキャッチコピーでもありますね。

「私たちはキャンバス、何にだってなれる。」というのがキャッチコピーです。キャラクターのプロフィールや世界観は用意されていますが、彼女たちはいわば原石なのでユーザーさんの数だけ可能性があります。プラモはそれを表現するための素材であるとも言えます。

コラボでもこの“何でもなれる”を体現するために、例えばゲームコラボでいうと「プロジェクト東京ドールズ」「エレメンタルナイツオンラインR」や「駅メモ!」シリーズなど、世界観やジャンルを問わず、かなり自由に起用していただけるようにしています。アイドルになって色んな衣装を着たり、魔法を使ってモンスターと戦ったり、何にでも挑戦して自身の可能性を広げるのが彼女達の「課外活動」であり、それを見て「自由に遊んでいいんだ!」とプラモデルのお客様にも感じていただければと考えています。


――:プラモ発というところも独自性が高いですよね。そんなにメジャーな作品創作のルートではないと思いますが…。

自分がプラモデルチームに所属しているという都合もありますが、私が企画するとプラモ発になってしまいますね。部署的にキャラクターとストーリーを考えてアニメ作ってグッズを売り出しますとはならないんです。常に立体物として生み出される前提なので手に取った時にどんな感動を与えられるかが重要です。ロボットものだと変形や合体などの遊びが色々あった方が好きという人もいますが版権をお借りしているキャラクターで元のキャラクターと違うことをするわけにはいきませんのでとにかくかっこいい造形を目指したり良く動くという方向性になります。

そこでオリジナルキャラクターを考えるようになるわけですが、プラモで女子高生を表現しただけでは展開が広がる気がしないということで組み立てて自分で色を塗ることを“創る”“彩る”と表現してそれに関わるクリエイティブな事全般を楽しむコンテンツにしていくことに繋がりました。


――:それで創る、彩るなんですね。まさに壽屋さんが70年の歴史のなかで創られてきた「文化」だと思います。ただそうはいっても「職人」的な遊びってすこしずつ縮小していたりしませんか?手軽にフィギュアを買って、机に並べて、と、どんどん手軽なほうに行っている気もします。

確かに現実問題として若い人はプラモデルづくりをやらなくなっています。そんなに大変な思いをして彩色したり、ヤスリかけたりしなくても、手軽にできあがったキレイなフィギュアをお手頃価格で買いたいという声を聞きます。改造できるだけの道具を手に入れるまでのハードルも高いですし。むしろプラモデルは昔やってたけどしばらく遠ざかっていた年齢高めの方々が、時間ができた段階で再び始める、というケースのほうが多いかもしれません。それでもそういう「職人」のようなユーザーを増やしていくことが壽屋自体のミッションでもあります。


――:この創彩のように貴社のなかでも新しい作品を原作から作りたいというプロデューサーはでてきていたりするでしょうか?

後輩たちには「大変だよ。この大変さを乗り越えてそれでも成し遂げたいことがあるなら頑張ってみれば」と言っていますね。始めるだけなら簡単。始めたことを継続していくことキャラクターを生かし続けることが本当に大変。24時間ほとんどの時間で3人ならどんなことをしてどんな話題で盛り上がるのかなとか考えていて仕事のオンオフがつきづらくもなります。それでもプラモデルやキャラクターを通して“創り”“彩る”ということを楽しむ「職人」たちが増えていくのであれば今後も新しいキャラクターを生み出し続けたいですね。

そして生み出したキャラクターを見てファンがこれだ!と感じて「推し」てもらえるとこれ以上ない喜びです。今後の展望としてはプラモデルに留まらずコトブキヤの掲げるクラフトマンシップに則り“創る”“彩る”をテーマにした様々な活動を予定しているのでそちらにもご期待いただきたいです。


――:今後はどんな発展を想定されてますか?

キャラクターを生かし続けるには何が必要なのかというのはよく考えます。YouTubeで定期的にキャラクターの声を聴いて動いている姿を見ることができれば結城まどかは生きていることになります。情報が更新されないとキャラは死んでしまいます。ユーザーと一緒に同じ時間を過ごす存在として生かし続けるのが大切だと認識しています。とは言え「まどかならこんなことは言わないよね?」と自分の中にもすでに「まどか」の人格がしっかりと根付いているのでコントロールが難しい部分があるのですがそれも含めて我が子みたいだなと。

今はまだ色のついていないキャンバスがここからどんな絵になっていくのかというプロセスを見ること自体が創彩少女庭園の楽しみ方の一つかもしれません。

リアルイベントでユーザーさんと一緒にプラモデル作りたいねとか、歌ったり踊ったりしたいとの要望ももらっているので取りまとめるのも大変ですがキャラクターを生かし続けるためにもいろんなことに挑戦、経験していって未来につなげていきたいと思います。

 

会社情報

会社名
Re entertainment
設立
2021年7月
代表者
中山淳雄
直近業績
エンタメ社会学者の中山淳雄氏が海外&事業家&研究者として追求してきた経験をもとに“エンターテイメントの再現性追求”を支援するコンサルティング事業を展開している。
上場区分
未上場
企業データを見る
株式会社壽屋(コトブキヤ)
https://company.kotobukiya.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社壽屋(コトブキヤ)
設立
1953年1月
代表者
代表取締役社長 清水 一行
決算期
6月
直近業績
売上高142億9200万円、営業利益23億3700万円、経常利益23億3200万円、最終利益16億2100万円(2022年6月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
7809
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