21年の世界のゲーム市場規模は6%増の21.9兆円、国内2兆円維持 巣ごもり反動は軽微 『ウマ娘』活躍のアプリが圧倒 『ファミ通ゲーム白書2022』発刊
角川アスキー総合研究所は、この日(8月25日)、『ファミ通ゲーム白書2022』を発刊し、 2021年の世界ゲームコンテンツ市場規模は前年比6%増の21兆8927億円とする推計を発表した。新型コロナによる巣ごもり需要で伸びた2020年で、この年はマイナスになる可能性もあったが、「新型コロナウイルスによる巣ごもり需要が“特需”に終わらなかったことを示す」とコメントした。
地域別で見ると、 北米、 欧州はゲームアプリとPCゲームが市場の成長を支えたが、 東アジア(日本、 中国、 韓国、 香港)は横ばいに推移し、 若干の差が生じているという。これは世界的な半導体不足がハードの普及に影響し、 家庭用ゲームコンテンツが伸び悩んだことが要因の一つと見受けられる。
現在ゲーム業界は、 コンテンツの脱デバイス化の旗手としてゲーム機、 PC、 モバイルを横断的に駆使することが必勝法の一つとなっており、 メタバースやNFTといったキーワードとの関わりも注目を集めている。
※コロナ禍における海外調査の諸制限にともない、 2020年の「アジア」を2021年は「東アジア」に変更して掲載しているという。
国内ゲーム市場規模、 ほぼ横ばいで2兆円の大台をキープ
2021年の日本国内ゲーム市場規模については、 前年比99.2%とわずかにマイナスとなったが、 2兆円の大台をキープしたとのこと。 2020年がコロナ禍におけるゲームの需要増で、 前年より2割近く拡大したことを考慮すると、 その急成長に対する大きな反動はなかったという見方ができる、とした。
※家庭用ハード……Nintendo Switch、 プレイステーション5などの家庭用(コンシューマー)ゲーム機本体。
※家庭用ソフト……家庭用ゲーム機で動作するゲームコンテンツ。
※オンラインプラットフォーム……家庭用ゲーム機、 スマートフォン、 タブレット、 PCなど、 ネットワーク接続を前提にゲームコンテンツが動作するプラットフォーム。 ただし、 家庭用ゲーム全体の市場規模を明確にするため、 上記のグラフに限って家庭用ゲームのオンライン市場は「家庭用ソフト」に含めている。
国内ゲーム人口は昨年からの流れを踏襲し、 5535万人まで拡大
2021年の国内ゲーム人口は5535万人まで増加し、 調査対象を5~59歳に拡張した2015年以降初めて5000万人を突破した前年の流れを踏襲する形となった。
前年は微減となったアプリゲームユーザーは6.4%増と持ち直し、 PCゲームユーザーも4.8%の増加となった。 さらにPCでのみプレイする人口も約20%増えている。 家庭用ゲームユーザーは、 前年に『あつまれ どうぶつの森』の歴史的セールスもあり3割近く増加したが、 2021年は微増だった。
ゲームアプリが約1.3兆円と国内ゲーム市場を牽引
オンラインプラットフォームにおけるゲームコンテンツ市場は、 微減ながら1兆6414億円と前年の規模を維持。 依然として国内市場の中心的存在となっている。なかでもゲームアプリは『ウマ娘 プリティーダービー』の大ヒットなどの要因も加わり、 1兆3001億円と他の分野を圧倒した。
なお、『ファミ通ゲーム白書2022』では、日本国内と北米、欧州、アジアといった海外主要地域別のゲーム市場について、 豊富な最新データと大規模なアンケート結果をもとに、 ゲーム・エンターテイメント業界の最新動向を分析したデータ年鑑。通常価格8万4700円の『PDF(CD-ROM)+書籍 セット版』を9月30日のお申し込み分まで4万1800円で提供している(税/送料込)。
■ファミ通ゲーム白書2022
発行・編:株式会社角川アスキー総合研究所
発売日:2022年8月25日
価格:書籍版 49,500円(税/送料込)
PDF版(CD-ROM)版 41,800円(税/送料込)
PDF(CD-ROM)+書籍 セット版 84,700円(税/送料込)
判型・頁数: A4、 386ページ
会社情報
- 会社名
- 株式会社KADOKAWA
- 設立
- 1954年4月
- 代表者
- 代表執行役社長CEO 夏野 剛/代表執行役CHRO兼CLMO 山下 直久
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高2581億900万円、営業利益184億5400万円、経常利益202億3600万円、最終利益113億8400万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9468