ケイブ、第3四半期(6~2月)決算はでらゲーの子会社化の影響で売上高204%増 負ののれん発生益の計上で最終黒字に

  • ケイブ<3760>は、4月12日、2023年5月期の第3四半期累計(6~2月)の連結決算を発表、でらゲーの子会社化の影響もあって売り上げ規模が様変わりした。

    なお、最終利益が大幅な黒字に転換しているのは、でらゲーの買収に伴い、負ののれん発生益29億3900万円を特別利益として計上していることが大きく影響している。

    売上高35億8600万円(前年同期比204.0%増)
    営業損益6億800万円の赤字(前年同期7億2800万円の赤字)
    経常損益5億9000万円の赤字(同7億2700万円の赤字)
    最終利益20億200万円(同7億3000万円の赤字)

    各セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①ゲーム事業 売上高32億6700万円(前年同期比487.4%増)、セグメント損益5億4800万円の赤字(前年同期5億7400万円の赤字)
    『ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~』(以下『ゴシックは魔法乙女』)は、クリスマスの特別商材がより多くのユーザーに訴求できたことにより、課金UU(ユニークユーザー)が予想を上回って推移した。正月三が日の限定商材が売上を牽引し、好調なスタートとなったが、その後のシリーズイベントにおいて特別商材や新ショットが売上増加につながらず低調に推移した。商材やショットについて、より課金動機に繋がる改修を検討し、売上の維持回復に努めていく。

    「東方Project」のIP許諾を受けた新規ゲーム開発については、キャラクターやショットデザインの量産を継続しつつ、追加キャラクターの製作、サブコンテンツの実装や演出などの検証に移行し、引き続き開発を進行した。

    移植関連については、2022年12月にリリースをした『赤い刀 真』(Nintendo Switch/PS4/Xbox One/Steam版)やNintendo Switch版『虫姫さま』海外パッケージ版が売上に貢献した。

    また、でらゲーの連結子会社化に伴うゲーム事業損益の計上により、大幅に売上高が増加している。

    ②動画配信関連事業 売上高3億1800万円(同48.9%減)、セグメント損益5900万円の赤字(前年同期1億5300万円の赤字)
    連結子会社capableは、ライブ配信プラットフォームの多様化、コンテンツの増加などを要因に競争が激化した。また、ライバー管理業務の複雑化に伴う利益率の悪化に対応するため事業規模を縮小し、一定の利益を維持しながらリソースの新規事業への導入を検討している。

    また、同社独自の芸能人やインフルエンサーとEC事業を連携させたDtoC事業を含むデジタルマーケティング事業については、暖冬や競合による類似商品の参入の影響により売上は予想よりも低調に推移した。

    ■通期業績予想は引き続き非開示
    なお、2023年5月期の業績予想については、でらゲーの子会社化に伴い回復する見込みではあるが、現時点において信頼性の高い通期の業績予想数値を算出することは困難とし、非開示としている。

株式会社ケイブ
http://www.cave.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ケイブ
設立
1994年6月
代表者
代表取締役社長 秋田 英好/代表取締役CFO 伊藤 裕章
決算期
5月
直近業績
売上高122億7400万円、営業利益18億7000万円、経常利益19億4300万円、最終利益14億4100万円(2024年5月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3760
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