【保存版】ゲームクリエイターの仕事内容と年収、なり方を紹介

木村英彦 編集長
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高校生のなりたい職業で上位に入るゲームクリエイター。一口にゲームクリエイターと言っても様々な職種がある。今回の記事では、ゲームクリエイターの職種や仕事内容、年収を紹介するとともに、どうやってなるのか、を紹介していきます。

 

【目次】
ゲームクリエイターとは?
ゲーム業界の職種
ゲームクリエイターの年収
ゲームクリエイターになるには

 

■ゲームクリエイターとは?

ゲームクリエイターとは、ゲームソフトやゲームアプリの制作や開発に携わる職種全般を指す。ゲーム開発では、さまざまな役割を持った人が仕事を分担して作品を作り上げていく。このため、職種は細かく分かれている。ゲーム開発で関わる工程・タイミングは、職種によって異なるため、まずはゲーム開発の流れを整理しておこう。

 

一般的にゲーム開発は以下のよう流れで進行する。
 

  • 企画
  • 仕様書作成
  • プログラム作成
  • 原画・音楽・シナリオなどの作成
  • α版・β版の作成
  • 完成

ゲームに関わる仕事がしたいと思う人は、具体的にはどの段階の仕事がしたいのか想像してみてほしい。

 

■ゲーム業界の職種

それでは、各段階で活躍するゲーム業界の職種について説明していく。

 

プロデューサー

ゲームプロデューサーは、予算やスケジュール、人員編成など、ゲーム開発のプロジェクトを統括する仕事となる。ディレクターがゲーム開発において制作の現場を担当するのに対して、プロデューサーはプロジェクト全体を統括する。

 

ディレクター

ゲームディレクターは、ゲーム開発現場における監督・リーダーともいえる仕事だ。開発に関わる制作スタッフをまとめ、企画から完成までのスケジュール管理などを担当する。

 

プランナー

ゲームプランナーは、新しいゲームを作る時に必要な企画書や仕様書を準備する仕事となる。ゲーム全体に関係するルールやキャラクター、画面レイアウト、シナリオ作成など細かい部分の設定にも関わる。最近では、ゲームの基本設計を行うゲームデザイナーという仕事もある。後述のデザイナーと混同しやすいため、企画側の仕事なのかチェックしたほうが良いだろう。

 

 

デザイナー

デザイナーの仕事は、ゲームに登場するキャラクターや背景のほか、エフェクトやUIなどの制作を行う。2D/3Dデザイナーやキャラクターデザイナー、モーションデザイナー、エフェクトデザイナー、UI/UXデザイナーなど職種が細かく分かれており、それぞれの職種は同じデザイナーでも仕事内容や役割が全く異なっている。会社によってはアーティストとも呼ばれている。

 

 

プログラマー

ゲームプログラマーとは、企画や仕様に合わせてゲームが動くようにプログラムを組むクリエイターのことを指す。ゲームの企画が実現可能か、企画などの上流工程から仕様の決定、開発まで幅広く業務に関わる場合もある。またオンラインゲームの会社では、クライアントプログラマーとサーバープログラマーに分かれる。

 

 

シナリオライター

ゲームの世界観やストーリー、設定を台本(シナリオ)として作成するライター職。ストーリー展開を作り上げるのはもちろんのこと、キャラクターの性格やセリフなど作品作りの根幹から幅広くゲーム制作に携わる。

 

サウンドクリエイター

サウンドクリエイターは、ゲーム音楽の作成を行う仕事。ゲーム内で使われるメインテーマやBGM、効果音などあらゆるサウンドを作成する。

 

 

デバッガー・テスター

デバッガー・テスターは、テストプレイをして専任で行い、仕様書どおりに仕上がっているかテストを行い、不具合を見つける仕事。ゲームの不具合を実際に取り除くのはエンジニアの役割だが、α版やβ版など、ゲームがある程度できあがってから活躍する。

 

■ゲームクリエイターの年収

ゲームクリエイター全般の平均年収は、職業・スキルによっても前後するが、550万円とされている。日本全体の年収と比較すると、高い傾向にある。ゲーム開発の総監督であるプロデューサー、現場監督であるディレクターなど、管理する立場の職業は年収が高くなる傾向にある。

 

職種別に見たゲームクリエイターの平均年収 

職種別に見たゲームクリエイターの平均年収は以下のとおり。

プロデューサー:683.9万円
ディレクター:615.9万円
エンジニア:566.9万円
テクニカルアーティスト:522.5万円
サウンドクリエイタ:540.0万円
アーティスト:560.2万円
テスター、デバッガー:457.0万円
ゲームデザイナー:548.5万円

 

経験年数別に見たゲームクリエイターの平均年収

経験年数別に見たゲームクリエイターの平均年収は以下のとおり。

3年以下:407.8万円
3年超6年以下:497.9万円
6年超9年以下:572.3万円
9年超12年以下:567.4万円
12年超15年以下:644.5万円
15年超18年以下:637.0万円
18年超:749.3万円

 

■ゲームクリエイターになるには

ゲームクリエイターになるためには、以下のようなステップがある。

 

プログラミングの基礎を学ぶ

ゲームクリエイターになるためには、プログラミングの基礎知識が必要。言語に関しては、C++やJavaなどが一般的に使われる。オンライン上で無料で学べるオンラインコースや教材が多数存在するので、まずはそこから始めてみたい。

 

ゲームエンジンを学ぶ

ゲームエンジンとは、ゲーム制作に必要なプログラムのひな形や、ゲーム内で使用するアセット(画像や音声など)を管理するツールのこと。代表的なゲームエンジンとしては、UnityやUnreal Engineなどがある。これらのゲームエンジンに関する情報やチュートリアルはオンライン上に豊富にある。

 

グラフィックスやアニメーションの基礎を学ぶ

ゲームクリエイターになるためには、グラフィックスやアニメーションに関する知識も必要。デザイン、3Dモデリング、テクスチャリング、アニメーションなどのスキルを学ぶことが重要。

 

ゲームのデザインを学ぶ

ゲームを作る上で、ストーリー展開やゲームプレイなどのゲームデザインの知識も必要。ゲームの種類やプレイヤーに対する思考プロセスを理解することで、より良いゲームを作ることができる。

 

ポートフォリオを作る

ゲームクリエイターになるためには、作ったゲームをポートフォリオとしてまとめることが必要。自分でゲームを作り、そのゲームのビデオやスクリーンショットなどを集めて、自分の実績をアピールできるようにしたい。

 

求人情報を探す

ゲームクリエイターになるためには、求人情報を探すことが重要。求人情報はオンライン上で探すことができる。求人情報に応募する際には、自分が作ったポートフォリオを提出することが必要になる場合がある。

 

こうしたオンライン上で学ぶことができる多数のプログラミングコースや教材があり、自宅で学習することができるが、専門学校や大学の専門コースなどの学校に通うことで、より様々な知識や技術を学ぶことができ、専門家からの指導を受けることができるメリットがある。専門学校や大学などでは、ゲーム会社のクリエイターも講師として参加しており、より実践的な知識をみにつけることができる。