ブロッコリー、第1四半期の決算は営業損失700万円と赤字幅縮小 TCG「Z/X」拡大、「うたプリ」関連CDや版権収入好調 人員増など先行投資響く

ブロッコリー<2706>は、7月14日、2024年2月期 第1四半期(23年3月~23年5月)の決算を発表し、売上高11億5200万円(前年同期比22.4%増)、営業損失700万円(前年同期は4600万円)、経常損失200万円(同3800万円)、最終損失200万円(同2400万円)だった。

・売上高:11億5200万円(同22.4%増)
・営業損失:700万円(同4600万円)
・経常損失:200万円(同3800万円)
・最終損失:200万円(同2400万円)

同社では、トレーディングカードゲーム「Z/X -Zillions of enemy X-」や他社ライセンスグッズの売上・売上総利益が伸びたほか、主力の「うたの☆プリンスさまっ♪」もロイヤリティや関連CDが好調だった、としている。また、今後の事業拡大のために人員を増やしたことで販管費を増やしたこともあり、営業損失が発生した。

事業の概況は以下のとおり。 

まず、「うたの☆プリンスさまっ♪」では、2023年3月に3Dライブ「うたの☆プリンスさまっ♪SHINING STAR STAGE -SONG PARADE☆-」(製作委員会案件)を開催、前作を超える集客増加となった。4月からは、 丸井グループ開催のイベント「ブロッコリーガールズショップ2023」を全国8カ所の開催予定として渋谷モディ・町田マルイよりスタートした。これらイベント開催の結果、関連グッズの売上高・売上総利益は当初の見込みを大幅に上回る結果となったが前年には至らなかった。

関連CDは、5月に「うたの☆プリンスさまっ♪SHINING BIRTHDAY SONG CD」を発売。売上高・売上総利益は、前年を大幅に上回る結果となった。

ロイヤリティ収入は、昨年公開の「劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ」(製作委員会案件)のロイヤリティ収入の他、上述の3Dライブの収入も得ることが出来た結果、売上高・売上総利益は、前年を大幅に上回る結果となった。

また、4月14日には、「うたの☆プリンスさまっ♪」新作ゲームアプリの制作発表もした。当ゲームアプリでは、シャイニング事務所所属アイドルに加え、レイジングエンターテインメント所属アイドルも参加し、「うたの☆プリンスさまっ♪」を応援している全てのファンに楽しめるコンテンツを目指して鋭意制作を続けており、6月には、「うたの☆プリンスさまっ♪」13周年を記念した各施策の発表において同ゲームアプリのタイトルを「うたの☆プリンスさまっ♪ LIVE EMOTION」と決定し、発表した。

「ジャックジャンヌ」については、3月に2周年を記念した各施策を発表し、Nintendo Switch用ソフト 少年歌劇シミュレーションゲーム「ジャックジャンヌ」のダウンロード版セールや、出演キャストによるYouTube特番の配信、Twitter各種キャンペーンなどを実施した。同ゲームのアプリ(iOS/Android)版の3月配信や、同ゲームの海外向けローカライズ版(英語、中国語(繁体字を6月に発売するなど新規ユーザー獲得にも精力的に取り組んでいる。

他社ライセンスグッズについては、他社主催のライブ公演及びイベント企画が順調に開催され集客が増加していることや、ハピネット経由の大手コンビニエンスストア企画取扱いが増加したことに伴い、売上高・売上総利益は、前年を上回る結果となった。

トレーディングカードゲーム「Z/X -Zillions of enemy X-(ゼクス ジリオンズ オブ エネミー エックス)」は前年から関連商品の通販強化を行ったことで、売上高・売上総利益は、前年を大幅に上回る結果となった。前年8月にリリースしたトレーディングカードゲーム「Vividz(ビビッヅ)」については、引き続き新たなファンの獲得、売上向上に向けて制作・営業活動に注力していく。

また、カードゲーム周辺サプライについては、前年に原材料品薄により定番商品が生産計画を下回っていたが、材料調達も徐々に回復しており、売上高・売上総利益共に、前年を大幅に上回る結果となった。

本年4月1日に発表した新規コンテンツ「うたの☆プリンセスさまっ♪BACK to the IDOL」については、6月に、チーム「Flower Candy」を演じるキャストの一般公募を発表、また、チーム「SILENT QUEEN」の1stシングル「FIRST PROMISE」の8月発売を発表し、同時に発売記念リリースイベントの発表を行った。

上述の要因等により売上総利益は、4億0700万円(前年同期比34.5%増)となった。販売費及び一般管理費については、人員増加等により4億1500万円(前年同期比18.8%増)となった。

■2024年2月通期の見通し

2024年2月通期の見通しは非開示。同社では、ハピネット<7552>によるブロッコリー株式の公開買付とその後の手続を実施することで、同社株式が上場廃止となる予定であるため、としている。

株式会社ブロッコリー
http://www.broccoli.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ブロッコリー
設立
1994年3月
代表者
代表取締役社長 鈴木 恵喜
決算期
2月
直近業績
売上高65億6300万円、営業利益2億8300万円、経常利益3億1200万円、最終利益1億6800万円(2022年2月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2706
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