日本ファルコム、2023年4~6月決算は減収減益もSwitch向け貢献し製品部門伸長 第4四半期発売の新作「イースⅩ」の反響は「想定通り」
日本ファルコム<3723>の2023年9月期 第3四半期(23年4月~23年6月)の単独決算は、売上高3億4100万円(前年同期比39.1%減)、営業利益3700万円(同79.1%減)、経常利益6700万円(同81.1%減)、最終利益4700万円(同80.5%減)だった。
・売上高:3億4100万円(同39.1%減)
・営業利益:3700万円(同79.1%減)
・経常利益:6700万円(同81.1%減)
・最終利益:4700万円(同80.5%減)
大幅な減収減益となったが、四半期業績推移を見ると、ライセンス部門の売上減が主な要因。前四半期に最高水準の売上が計上されており、先食い的な側面もあったようだ。また新作のリリースタイミングである第4四半期に売上と利益が集中するため、四半期ごとの上下よりも通年の数字を気にするべきなのだろう。
部門別売上を見ると、製品部門が同243.8%増の1億1000万円だった。第4四半期以外で四半期売上が1億円を超えたのは、2020年4~6月以来となる。Nintendo Switch向け『イース・メモワール -フェルガナの誓い』と『東亰ザナドゥeX+ for Nintendo Switch』の売上が寄与したことに加え、旧作のリピート販売が伸びたとのこと。
ただライセンス部門は同56.3%減の2億3100万円にとどまった。新規ライセンス契約が少なかったそうだ。「契約のタイミングもあって上下に振れやすい」(同社)。製品部門と同様、Nintendo Switch向け『イース・メモワール -フェルガナの誓い-』繁体字版と韓国語版、『東亰ザナドゥeX+ for Nintendo Switch』繁体字版と韓国語版を発売した。
続く第4四半期の業績は、売上高10億7100万円(前年同期比2.1%増)、営業利益6億1000万円(同3.2%減)、経常利益5億9800万円(同9.9%減)、最終利益3億9800万円(同0.8%減)を見込む。
・売上高:10億7100万円(同2.1%増)
・営業利益:6億1000万円(同3.2%減)
・経常利益:5億9800万円(同9.9%減)
・最終利益:3億9800万円(同0.8%減)
なお、第4四半期については、「イース」シリーズ最新作「イースⅩ-NORDICS-(ノーディクス)」をPlayStation5/ PlayStation4/Nintendo Switch向けに発売する。ライセンス部門の収益となるが、繁体字中国語版と韓国語版も発売する予定だ。
同タイトルは、予約受付が始まったが、反響や期待の声も含めて手応えを聞くと「想定通り」とコメント。新作を初めて発売するNintendo Switch向けとともに、ハードウェアの普及拡大が著しいPlayStation5向けが伸びているようだ。
会社情報
- 会社名
- 日本ファルコム株式会社
- 設立
- 1981年3月
- 代表者
- 代表取締役社長 近藤 季洋
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高25億3300万円、営業利益14億6000万円、経常利益15億7300万円、最終利益10億2700万円(2022年9月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3723