【決算まとめ②】ゲーム関連企業37社の営業赤字企業数は3四半期連続の11社に マーベラスの収益が正常化 アカツキは新作の開発追い込みによる費用増加で赤字転落
主要モバイルゲーム企業の2023年4~6月期の決算を引き続き振り返ってみたい。今回は、この四半期の営業赤字計上企業についてを取り上げたい。
この四半期に営業赤字を計上した企業は、データ集計対象の37社中、11社となった。3四半期連続で11社が前四半期から社数の上では変化がなかったが、前四半期から黒字転換を果たした企業が5社、赤字転落した企業が5社と顔触れは大きく入れ替わっている。
黒字転換を果たしたのは、ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>、エイチーム<3662>、ワンダープラネット<4199>、イマジニア<4644>、マーベラス<7844>の5社だ。マーベラスは、前四半期に新作『サクライグノラムス』が想定を大きく下回る推移となり、ゲーム資産残高を一括償却したことで赤字計上していたが、それが正常化した格好だ。
一方、赤字転落となったのは、gumi<3903>、Aiming<3911>、アカツキ<3932>、coly<4175>、そしてサイバーエージェントのゲーム事業だ。アカツキは、減収の影響のほか、今期リリース予定のゲーム開発の追い込みにより、ゲーム事業の大型プロジェクトを中心に新規開発費用が増加したことで各利益項目とも大幅な赤字に転落した。
ただ、コーエーテクモゲームスとの共同開発タイトル『レスレリアーナのアトリエ~忘れられた錬金術と極夜の解放者~』が9月23日にリリースされ、早くもApp Storeのセールスランキングでトップ10入りを果たすなど好スタートを切っており、次の第2四半期決算から大きく寄与してくることが期待される。
会社情報
- 会社名
- 株式会社アカツキ
- 設立
- 2010年6月
- 代表者
- 代表取締役CEO 香田 哲朗
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高239億7200万円、営業利益26億7600万円、経常利益28億3400万円、最終利益12億8800万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3932
会社情報
- 会社名
- 株式会社マーベラス
- 設立
- 1997年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高294億9300万円、営業利益24億1500万円、経常利益30億200万円、最終損益5億1700万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7844