【ThinkingData Summit 2023 Tokyo】データ活用はLTV向上の生命線…「いちばんやさしいアプリマーケティングの教本」森下明氏に聞く「オンラインゲームにおけるデータの重要性」

スマホゲーム市場には新規参入が相次ぎ、競争は日々激化してきている。

新規タイトルのヒット創出の難易度が高まっている中で、多くのユーザーに支持され、長期タイトルへと成長させるためには、どのような運営・体制が必要なのか。

そこで今回、シンキングデータでは、アプリゲーム向けデータビジネスカンファレンス「ThinkingData Summit 2023 Tokyo」を9月20日(水)に開催することを発表した。

本イベントは"データと情熱が交わる、ゲームクリエイターの集い。"をテーマとし、ゲームデータの分析にまつわるプロフェッショナルを招いてゲームデータにおける、最新トレンド、事例、活用方法について講演予定だ。また、セッション後は、参加者同士で情報交換ができるネットワーキングパーティーも予定している。

またスペシャルゲストとして、 『アーチャー伝説』で知られるHABBY社のCEO王氏も登壇予定と、世界で活躍するゲーム会社も集まる予定だ。

本稿では、本イベント登壇予定であるブシロードの海外ヘッドクォーター、「いちばんやさしいアプリマーケティングの教本」著者であるBushiroad internationalの森下明氏にミニインタビューを実施。本イベントに向けて、オンラインゲーム市場の動向や意気込みについて聞いてみた。

 

ユーザーとのコミュニケーション難度が上がり、
データ活用はアプリのLTV向上の生命線

 

Bushiroad International Pte Ltd
Head of Mobile
森下 明氏

1988年三重県生まれ。東京理科大学理工学部を卒業後、株式会社マクロミルに入社。その後、広告代理店、ソーシャルゲーム開発会社でアプリマーケティング領域の職務に従事。2018年、アプリマーケティング部門の立ち上げのため、株式会社ブシロードに入社。広報宣伝部副部長を経て、2021年9月より現職(Bushiroad International Pte. Ltd. / Head of Mobile)。CEDECやアドテック東京などのカンファレンスに多数登壇。豪州Bond University MBA修了

 

――:植田氏の現在担当されている仕事内容について教えてください。

現在、私はBushiroad International Pte Ltdにて海外モバイル事業の責任者をしております。

ミッションとしましては、当社からパブリッシュされるモバイルゲームタイトルの売上・利益を最大化するためのゲーム運営マネジメントを行っております。

――:昨今のゲーム市場の動向について所感をお聞かせください。

モバイル市場に関しては、今後ますます勝ち組、負け組が鮮明になり、デベロッパー/パブリッシャーの淘汰が鮮明になることが予測されます。

理由としては、ユーザーのモバイルゲーム間のスイッチングコストが高くなったこと、さらにエンタメの多様化に伴い、モバイルゲーム間でのユーザー可処分時間の奪い合いではなく、ユーザーのエンタメに消費する可処分時間から如何に自社コンテンツを選んでもらうかというテーマに変容しており、よりユーザーとのコミュニケーション難度が上がっている印象です。

――:そのうえで、データ活用の重要性について森下氏はどのように考えておりますか。

データ分析にも様々な目的があります。たとえば、私の著書「いちばんやさしいアプリマーケティングの教本」で紹介しました、課金クラスター分析はゲーム非ゲーム関わらず、どの業態でもすべき分析手法であり、アプリの日々の健康診断として活用されるべきです。

そこから深堀りして、何故ユーザー離脱が起きたのか?そのユーザーはどのような理由で離脱したのか?今後、そのような離脱をできるだけ防ぐためにはどのようなUIUXの改善が必要か?の一連の解決に向けた分析としてUIUXフロー分析や時には意識データ/課金データ/行動データを名寄せした分析、あるいは定性調査(インタビュー調査)を地道に行う必要があります。この一連のプロセスにデータ分析が伴っていることは明らかで、言うまでもなくデータ活用はアプリのLTV向上の生命線です。

――:当日のメッセージや意気込みをお聞かせください。

私の著書「いちばんやさしいアプリマーケティングの教本」で記載した分析メソッドに触れつつ、上記述べたデータ分析を通じたアプリのLTV向上や、そのためのファーストステップを講義で述べたいと思います。


本イベントは"データと情熱が交わる、ゲームクリエイターの集い。"をテーマとし、ゲームデータの分析にまつわるプロフェッショナルを招いてゲームデータにおける、最新トレンド、事例、活用方法について講演予定だ。また、セッション後は、参加者同士で情報交換ができるネットワーキングパーティーも予定している。