クランチロール、インドへの取り組みを強化…現地通貨対応や言語追加、ライブラリ拡充、スターのアンバサダー起用などアニメファンダム拡大を目指す
クランチロール(Crunchyrol)は、インド市場への取り組みを強化している。昨年より同市場での会員価格の見直しや現地通貨(ルピー)への対応、インド向けライブラリの拡充を行ったほか、7月下旬には同社プレジデントのラウール・プリニ(Rahul Purini)氏がインド・ムンバイを訪問し、対応言語としてヒンディー語に加えてタミル語とテルグ語の追加することを表明した。今後、インドの主要都市で開催されるコミコン等のイベントで現地アニメファンとのタッチポイントを増やし、つながりを強化していく考えだ。
ムンバイで開催されたファンイベントでは、『呪術廻戦』をヒンディー語吹き替え版で上映するとともに、クランチロールのブランドアンバサダーに就任した人気スターのラシュミカ・マンダナ(Rashmika Mandanna)さんとタイガー・シュロフ(Tiger Shroff)さんが登場し、イベントに華を添えたとのこと。
2人は、熱心アニメファンとしても知られ、『呪術廻戦』の中では五条悟ファンというタイガーさんは、映画出演の際にその動きを真似してみたこともあったという。また、ラシュミカさんは、インドでアニメについて深く話せる友人がいなかったので、今回アニメについて話すことができて嬉しいとコメントした。2人はこの他、好きなアニメ、キャラクター、ヴィラン、字幕と吹き替えどちらが好みかなどについても語ったという。
ソニーグループ<6758>は、8月9日に開催された第1四半期の決算説明会で、クランチロールの有料会員数が1200万人を突破したことを明らかにした。4月に開始した『テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』の独占配信がけん引したとしているが、インドへの注力でさらなる拡大が期待される。
■プレジデント、ラウール・プリニ氏のコメント
「インドはクランチロールにとって重要な市場です。インドは世界で二番目に大きなアニメファンダム(クラスタ)を形成しており、次の数年間でアニメに対する世界的な関心の高まりの60%を牽引すると予測されています。実際、インドでアニメがいかに愛されているかを肌で感じています。クランチロールは現在、インド向けに500を超える作品、7500のエピソードからなる3800時間分のカタログを有しており、これはインドで最大規模となっています。今年中にさらに40の新作、200時間分のコンテンツを追加する予定です」
※写真は、クランチロールより提供。
会社情報
- 会社名
- Crunchyroll(クランチロール)
会社情報
- 会社名
- ソニーグループ株式会社
- 設立
- 1946年5月
- 代表者
- 代表執行役会長CEO 吉田 憲一郎/代表執行役社長COO兼CFO 十時 裕樹
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高及び金融ビジネス収入13兆207億6800万円、営業利益1兆2088億3100万円、税引前利益1兆2686億6200万円、最終利益9705億7300万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 6758