サイバーエージェント、「ゲームAI Lab」新設…ゲーム生成AI技術の研究を強化、新しい開発プロセスとユーザー体験の構築目指す

サイバーエージェント<4751>は、この日(10月4日)、AI事業本部において、ゲーム生成AI技術の研究開発を専門とする「ゲームAI Lab」を新設したことを明らかにした。AI技術の研究開発組織「AI Lab」とゲーム・エンターテインメント事業部AI戦略本部と共同で設立し、ゲーム開発の新しい制作プロセスとユーザー体験の構築を目指していく。

「ゲームAI Lab」では、さらなる高品質なゲーム開発と新たなユーザー体験の創出、ゲーム生成AI技術の研究開発および社会実装に取り組み、ゲーム開発における新世代のワークフロー構築を目指していく。そして、生成AI技術の研究における、著作権保護と健全なマーケット作りを目的に不正利用や類似性検知といった研究も積極的に行い、技術の正しい社会実装および発展に努めたい、としている。

<研究強化領域>
グラフィック・キャラクター生成/自然言語処理/強化学習/音声処理・合成/レベルデザイン/映像生成/3D・アニメーション/楽曲・BGM・SE生成等

現在、生成AI技術は急速に進化し、あらゆる産業・ビジネスにおいて活用が拡大している。同社はこれまで、広告事業領域へのAI活用を目的とし2016年に「AI Lab」を立ち上げ、AIで広告効果を最大化する「極予測AI」をはじめとするAI関連サービスを提供。

2023年5月には、独自の日本語LLM(大規模言語モデル)を開発・一般公開し、同社が提供するサービスに生成AIを実装することで広告効果の改善を実現するなど、生成AI技術の研究開発および広告クリエイティブ制作プロセスの再開発に取り組んできた。

また、サイバーエージェントグループでは多数のヒットゲームを開発運営しており、ゲーム・エンターテインメント事業部においては2023年5月に「AI戦略本部」を新設、より高品質なコンテンツ創出を目指してAIを活用したシナリオ制作・レベルデザイン支援ツール等を開発するなど、ゲームの品質向上および開発効率に努めている。

近年著しく発展と活用拡大するLLM(大規模言語モデル)は、AIエージェント・LLMエージェントとしてゲーム開発において中核であるキャラクターに人間らしい振る舞いをさせる研究が進むなど、グラフィック生成やシナリオ作成にとどまらず、ゲーム産業での生成AI活用はより加速していくと考えられる。

株式会社サイバーエージェント
http://www.cyberagent.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社サイバーエージェント
設立
1998年3月
代表者
代表取締役 藤田 晋
決算期
9月
直近業績
売上高7202億0700万円、営業利益245億5700万円、経常利益249億1500万円、最終利益53億3200万円(2023年9月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
4751
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