サイバーエージェント、「アニメーションAI Lab」を新設…アニメ業界の生成AI開発に参入、アニメの新たな制作プロセス構築を目指す

サイバーエージェント<4751>は、この日(10月4日)、AI事業本部において、アニメーション業界の生成AI研究開発に取り組む「アニメーションAI Lab」を新設したことを明らかにした。AI技術の研究開発組織「AI Lab」とアニメ事業本部が共同で設立し、生成AIを活用したアニメーションの新しい制作プロセスの構築を目指していく。

「アニメーションAI Lab」では、アニメーションを構成する背景やキャラクター画像、キャラクターの動き・音声・BGMの制作といった最新のアニメーション制作プロセスを研究し、生成AIを活用した新しいアニメーション制作プロセスの構築に取り組んでいく。

また、生成AI技術の研究においては、著作権保護と健全なマーケット作りを目的に不正利用や類似性検知といった研究も積極的に行い、技術の正しい社会実装および発展に努めていく。

第一弾の研究開発では、広告事業においてさらなる広告表現を拡充するため、アニメーションを用いた広告クリエイティブを制作するAIプロダクトの開発・提供に取り組むとともに、アニメーション生成AI研究に努めることで新しい広告表現・生成AIを活用した価値提供の実現を目指していく。

<研究強化分野>
画像・映像生成/アニメーション/モーション生成/レンダリング/リップシンク/音声合成・BGM等

同社はこれまで、2020年に「アニメ事業本部」を立ち上げアニメ企画のプロデュースから新しい未来のテレビ「ABEMA」を通じたアニメの独占・先行配信などに取り組むとともに、広告事業領域へのAI活用においては2016年に「AI Lab」を立ち上げた。

AIで広告効果を最大化する「極予測AI」をはじめとするAI関連サービスを提供。2023年5月には、独自の日本語LLM(大規模言語モデル)を開発・一般公開し、同社が提供するサービスに生成AIを実装することで広告効果の改善を実現するなど、生成AI技術の研究開発および広告クリエイティブ制作プロセスの再開発に取り組んできた。

生成AIの活用は、エンターテインメント産業である映画、テレビドラマ、アニメーションなど幅広い映像分野においても注目が高まっており、LLM(大規模言語モデル)を活用した脚本や映像の制作、仮想キャラクターの自動生成やエンターテイメント体験のパーソナライゼーションなど、創造性が必要な業界だからこそAIとの協業によるさらなる発展が期待されている。

同社は今後も、アニメーション生成AI技術研究による学術発展と産業貢献を目指すとともに、生成AIを活用した高品質なアニメーション制作およびアニメーション業界における新しい制作プロセスの構築へと貢献していきたい、としている。

株式会社サイバーエージェント
http://www.cyberagent.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社サイバーエージェント
設立
1998年3月
代表者
代表取締役 藤田 晋
決算期
9月
直近業績
売上高7202億0700万円、営業利益245億5700万円、経常利益249億1500万円、最終利益53億3200万円(2023年9月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
4751
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