DeNA、9月中間決算は営業益32%減の48億円と大幅減益…ヘルスケア事業の業務委託費や新作ゲームの償却費、人件費の増加が収益圧迫
ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、11月8日、2024年3月期 第2四半期累計(23年4月~23年9月)の連結決算(IFRS)を発表し、売上収益751億4700万円(前年同期比5.5%増)、営業利益48億0100万円(同32.1%減)、税引前利益101億1000万円(同38.2%減)、最終利益74億0200万円(同33.3%減)だった。
・売上収益:751億4700万円(同5.5%増)
・営業利益:48億0100万円(同32.1%減)
・税引前利益:101億1000万円(同38.2%減)
・最終利益:74億0200万円(同33.3%減)
ゲーム事業以外の事業が増収となったものの、ヘルスケア・メディカル事業における新規連結に伴う業務委託費やスポーツ事業の成長に伴う費用、ゲーム事業における新規タイトルのリリースに伴う償却費、人件費が増え収益を圧迫した。金融収益の減少も響き、税引前利益と最終利益も大きく減った。
セグメント別の業績は次のとおり。
■ゲーム事業
ゲーム事業の売上収益は263億5100万円(前年同期比19.4%減)、セグメント利益は4億2300万円(同89.5%減)となった。2023年6月末に新規タイトルのリリースがあったものの、既存のタイトルを中心とした事業運営となり、ユーザ消費額は前年同期比で減少し、前年同期比で減収減益となった。
■ライブストリーミング事業
ライブストリーミング事業の売上収益は218億4400万円(前年同期比11.5%増)、セグメント損失は8900万円(前年同期は3億5800万円の損失)となった。第2四半期累計においては、国内の「Pococha(ポコチャ)」及び「IRIAM(イリアム)」を中心に引き続き成長した。海外のPocochaでは、地域ごとの適切な運営につき検証を行いつつ、投資の最適化も進めた。
■スポーツ事業
スポーツ事業の売上収益は212億6000万円(前年同期比34.6%増)、セグメント利益は74億4600万円(前年同期比61.4%増)となった。新型コロナウイルス感染症の影響による観客動員の制約を受ける以前の2020年3月期と比較しても業績は引き続き成長した。
■ヘルスケア・メディカル事業
ヘルスケア・メディカル事業の売上収益は42億2600万円(前年同期比133.3%増)、セグメント損失は22億0600万円(前年同期は9億1200万円の損失)となった。
同社は、中長期の成長機会を積極的に捉えるべく、新たな成長・挑戦に向けたM&A等を進めてきたが、当該事業においては、事業ポートフォリオの強化が大きく進捗した。
2022年8月3日にはデータホライゾンが、2022年10月3日にはアルムがそれぞれ同社の連結子会社となり、以降、各社の業績を当該事業の業績に含んでいる。
■新規事業・その他
新規事業・その他の売上収益は15億2300万円(前年同期比11.9%増)、セグメント損失は5億8800万円(前年同期は3億6900万円の損失)となった。中長期での事業ポートフォリオの強化を目指した各種取り組みやEC事業におけるサービス等を含んでいる。
■2024年3月通期の見通し
2024年3月期の連結業績予想については、合理的な数値の算出が困難であるため、開示を見合わせているとのこと。2023年3月期と比して増収、また、一時損益を除き、営業増益を目指しているという。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 設立
- 1999年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2432