2周年を迎えた『ラグナドール』、前月対比でMAUが約2倍、新規ユーザー獲得と定着と既存ユーザーの活性化の両立を実現…ThinkingData分析レポート公開

ThinkingData(グローバル本社:シンガポール)は、ゲーム特化型の統合データソリューション「ThinkingEngine」を導入しているグラムスの協力のもと作成した、2周年を迎えた『ラグナドール』の動向に関するレポートを公開した。

ThinkingEngineの詳細はこちらから:https://www.thinkingdata.jp

【データの概要】

利用データ:ThinkingEngineで取得したユーザー行動データ

期間:主に2023年7月1日~2023年10月31日

*継続率の算出や既存ユーザーの定義には期間外のデータも活用しています

*株式会社グラムスの許可を得て分析データを利用しています

【分析レポート】

「ラグナドール 妖しき皇帝と終焉の夜叉姫」は2周年!

「ラグナドール」は2023年10月21日でリリースから2年が経過。2023年10月には、2ndアニバーサリーとして新プロジェクトやゲーム内キャンペーンが多数展開され、ラグナドバンドプロジェクトの始動やイヅナ[Gt.]のピックアップガチャ、1日から22日には「葬送のフリーレン」とのコラボなど、大型の施策が目白押しだった。

他方、本格RPGの長期タイトルにおける新規ユーザーの獲得と既存ユーザーの活性化の両立には精緻な運営が求められる。ThinkingData社の過去の実績でも、コラボ期間中の新規登録ユーザーがゲーム性を理解せずに離脱してしまったり、逆に既存ユーザーがコラボガチャを回してくれなかったりと、両立の難しさがあった。

「ラグナドール」は、本格RPGならではの迫力あるムービーと壮絶なストーリー、豪華声優陣による圧倒的なコンテンツ量と、初心者ユーザーにも優しいシンプルな「スピードチェインバトル」とそれでいてゲーマーが楽しめる奥深さもある。

「葬送のフリーレン」とのコラボなど、新規ユーザーの獲得が見込まれる今回の施策においては、新規登録ユーザーにゲーム性を理解してもらい、ゲームをどのように楽しんでもらえるか、既存ユーザーにはキャンペーンに参加していただけるような施策の実行が必要だったと言える。

では、実際にデータを見て、新規 / 既存ユーザーにどのような傾向が見られたのかを確認してみよう。


DAUの増加、新規登録ユーザーの継続率の維持とゲーム性理解の両立

まず、全体感を得るためにMAU(月次のアクティブユーザー数)を見てみよう。2023年7月から9月までの平均値と比較して1.8倍と約2倍近い伸びを見せている。

図表01「MAUの推移. 2023年7月から10月」

さらに、ユーザーの獲得や定着が含意されたMAUから、よりユーザーの動向を精緻に理解するために、DAU(日次のアクティブユーザー数)を確認してみると、10月中は全体として底上げされている。

新規獲得はプロモーションを強化したこともあり、想定通り順調に伸長した。

図表02「DAUの推移. 2023年7月から10月」

長期タイトルでは新規獲得にのみ注力すべきではないため、既存ユーザーの復帰への影響も見てみよう。各ユーザーの登録月別で分析すると、全てのセグメントで10月以降のDAUが底上げされており、既存ユーザーの復帰にも寄与している。

図表03「DAUの推移.登録月別. 2023年7月から10月」

他方、翌日の継続率は対象期間と比較しても同程度を維持している。

図表04「翌日継続率の推移. 2023年7月から10月」

さらにゲーム性を理解しているかという観点でプロローグと第1章の突破率を確認してみると、コラボキャンペーンを実施し、新規登録ユーザーも多い10月の突破率が高い。

図表05「各章へのファネル. 左からインストール、プロローグ、第1章。2023年7月から10月に登録したユーザー。識別期間はインストールから7日以内。」


売上に関する各指標も伸長、課金率を維持

売上に関しても順調に伸長した。単純な売上だけを確認しても、過去3ヶ月を比較して、月間売上が1.6倍となった。日次のARPPUも1.3倍に伸長し、課金行動の質も向上したことが見て取れる。

図表06「売上の推移」

コラボキャンペーンに際しては、コラボ記念パックが複数個販売された。コラボキャンペーン期間中の購入ユーザー数の割合を、妖力(ゲーム内の強さと捉えて良い)別で区分すると、高い妖力帯ユーザーの購入も多く、高課金ユーザーの底上げにも寄与していることがわかった。逆に10月中の新規登録ユーザーはキャンペーン期間後半になるにつれて、コラボパックの購入数も増加しており、ログインボーナスの取得やピックアップガチャなどの施策との連動による効果が見られた。

図表07「コラボ記念パックのユーザセグメント別の課金ユーザー数の割合」

さらに通常、コラボキャンペーンによるDAUの増加に伴い課金ユーザーの割合(=課金ユーザー数 / DAU)は低下してしまう傾向にある。これはゲーム性の理解に時間を要したり、初回課金のハードルがどうしても存在するため、分母が大きくなると、数値としては低下してしまう。今回に関しては、全体の課金率が低下することはなく、逆に少しの上昇が見られた。


初心者ユーザーがゲーム性を理解、コアユーザーへ

どのような方でも「ラグナドール」のゲーム性を理解し、コアユーザーになってもらうために、どのようなタイミングで、どのような情報を示すか、どのようなクエストを、どのような難易度で設定するか、ログインボーナスをどのように設計するか、このようなより精緻な運営が求められる。加えて、既存ユーザーにも楽しみ続けていただくこともさらに重要だ。

今回は2nd アニバーサリーに関しての初動の分析を行ったが、本番はこれからだ。新規登録ユーザーが増えた今だからこそ、出来る分析と行える調整が多くあるだろう。

今回のレポートでは、弊社の「ThinkingEngine」を導入している「ラグナドール」を取り上げて分析結果を報告しました。

本レポートで指し示しているように、「ThinkingEngine」を用いることで、ゲーム内のユーザー行動をもとにした様々な分析が可能になります。また、23年9月にリリースした「エンゲージモジュール」を活用することで、プッシュ配信などの施策まで実行可能になりました。分析とアクションをシームレスに結びつけることで、細やかなゲーム運営を支援します。

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