日本動画協会は、アニメーション制作者・制作会社に向けた適正な契約関係普及のための研修会を2月に開催する。受講料は無料で、対面とオンラインで開催する予定だ。令和5年度 文化庁「芸術家等の活動基盤強化芸術家等実務研修会の実施」事業の一環で、アニメ分野の適正な業務委託契約についての理解を深め、それに基づく業務を行う方法を解説する。
今回の研修会では、文化庁が2022年7月に公表した契約書のひな型や解説などを含んだ「文化芸術分野の適正な契約関係構築に向けたガイドライン(検討のまとめ)」に基づいて、アニメ制作に共通の基本の契約と、代表的な職種の個別の業務の契約について、法律の適用もふくめて解説する。
■研修会の講座編成
テーマと受講対象者を分けて、4種の講座を実施する。
▼テーマ
1.「業種別の個別業務委託契約の注意点」(主に発注者)90分(13:00~14:30)
◆代表的な職種の代金の計算方法や業務の内容、進行などの契約の注意点
・職種の分類(情報成果物の作成と役務の提供)、下請法とフリーランス新法の適用対象
・話、シーン、カット、枚数、尺などの代金計算の単位と注意点
2.「基本・個別の契約による適正な受発注の方法とは」(受注者・ 発注者共通)90分(15:00~16:30)
基本契約書と個別業務委託契約書(発注書)による適正な受発注の方法
・基本契約書の作成方法、個別の契約書(発注書)作成と、受領書、請求書等の運用方法
・インボイス制度に対応した消費税の扱い、支払金額の計算、請求書の確認
3.「契約と業務の進行、納品、完了、支払」(主に受注者)90分(17:00~18:30)
契約により納品や業務の完了、支払の条件・期日を確認して業務を進める方法
・成果物のチェック(検査)と納品、監督等の業務の完了の条件・期日
・業務の内容、仕様とチェック(検査)、やり直し、リテイクの条件・代金
4.「仕事のトラブル、契約で解決」(主に受注者)90分(19:00~20:30)
受注や納品、支払など業務の困りごとの相談を通じ、契約の役割、効果
・納期が間に合わなかったのは、業務の開始が遅れたため、なのに支払いも遅れるの?
・他の作品で使った背景を使いまわすように言われたが・・・・?
※受講申込時に相談を受付け
▼開催日時・参加方法
【対面研修会】
開催日時:2024年2月11日13:00~20:30(開場12:40)
定員:50名(先着順)
申込〆切:2月8日
会場:TKP新宿カンファレンスセンター カンファレンスルーム4E
【オンライン講座】
開催日時:2024年2月14日13:00~20:30
申込〆切:2月12日
申込み後、メールで発表する。
▼研修会テキスト教材
研修会で使用する3分冊のテキストをダウンロードできる。
第1分冊 個人のアニメーション制作者と制作会社の業務委託契約ガイドブック基本編
第2分冊 個人のアニメーション制作者と制作会社の業務委託契約ガイドブック個別業務編
第3分冊 個人のアニメーション制作者と制作会社の業務委託契約契約書・発注書、取引書面のひな型例と作成方法
▼インフォメーションムービー公開(1月22日公開予定)
第1話 「仕事のトラブル、契約で解決」
第2話「安心な受発注のための契約のすすめ」
第3話 「個別業務契約:情報成果物の作成業務編」
第4話 「個別業務契約:役務の提供業務編」
受講は無料。受講申込フォームから申し込んでほしい。