「ライトフライヤースタジオ」を運営するWFSは、6月1日、同社の設立10周年を記念して、ベルサール秋葉原にてリアルイベント・音楽ライブ「ライトフライヤースタジオ10周年記念フェス」を開催した。本稿では、会場の模様をレポートとしてお届けしていく。
▲会場には、朝からそれぞれの作品のファンが詰め掛けた。来場特典である「10周年記念ブックレット」や「特製クリアファイル」が話題を呼んでいたようだ。
●WFS10周年の記録が詰まった数々の展示を紹介
展示会場には、「ライトフライヤースタジオ」の10周年を振り返る巨大年表や各タイトルのフォトスポットなどが用意されていた。
また、当日はイベント会場内で写真を撮影して「#ライトフライヤースタジオ10周年フェス」を付けてSNSに投稿することでオリジナルステッカーをプレゼント。さらに、ライトフライヤースタジオ公式Xアカウント(@wfs_info)をフォローすることで各ライブ出演者のサイン入りポスターを抽選で計3名にプレゼントするキャンペーンも実施。
▲会場入口には、同社からのメッセージも掲出されていた。
▲年表には、スタジオ設立からこれまでにリリースされてきたタイトルや受賞歴が一覧として記録されていた。
▲天上には現在サービス中のタイトルはもちろん、『ららマジ』や『追憶の青』など既にサービスを終了してしまったものまで、スタジオを代表するタイトルの幕が張られていた。
ここからは、各タイトルごとに用意されていたフォトスポットを紹介していく。
▲『アナザーエデン時空を超える猫』では、武器を握って星導覚醒した「アルド」の気分を味わうことができた。
▲『消滅都市』では、タクヤのスクーターに乗車して記念撮影するファンの姿が多く見られた。細かいところでは、今回からナンバープレートもタクヤの誕生日が刻まれた『消滅都市』の特別仕様に。
▲『ヘブンバーンズレッド』では、第31A部隊の隊長である「茅森月歌」の武器・セラフを手に取って記念撮影を行えた。
そのほか、寄せ書きのコーナーやスタッフアート、誰でも引ける無料の抽選など、来場者が楽しめる施策がいくつも用意されていた。
▲寄せ書きのコーナーには、各タイトルのファンから10周年をお祝いするコメントやイラスト、感謝のメッセージなどがびっしりと書き込まれていた。
▲ここでしか見られない貴重なスタッフアートも掲載されており、来場者の目を留めていた。
▲抽選では、参加賞としてポケットティッシュが用意されていたほか、当たりを引けると10周年オリジナルデザインのパーカーやアクリルチャーム、ミニタオルをもらうことができた。
▲こちらは『消滅都市』で開催されたイベントアートの一覧。9年以上の長期間運営されていたこともあり、その数は膨大なものとなっている。
▲会場のチケットは既に完売していたが、1Fではパブリックビューイングが行われており、そちらに参加することは可能となっていた。
●アナザーエデン時空を超える猫「ホシノオトシモノスペシャルライブ」
第1部は『アナザーエデン時空を超える猫』(以下、『アナザーエデン』)より、公式バンド「ホシノオトシモノバンド」が登場し、ゲームを彩った数々の楽曲を披露するスペシャルライブを披露。『アナザーエデン』のライブは、2018年に吉祥寺で実施した「Faraway from Time」以来となる(関連記事)。会場には、この時のライブにも参加したという方の姿も見られた。
WFSサウンドディレクター兼コンポーザーの山上毅氏は、会場前の挨拶として今回のライブは立ち見で来場者との距離も近いため、お祭り的にアットホームな感じで実施したいとコメント。普段はあまり披露できない、サウンドチームが作った曲を中心にスペシャルアレンジでお届けするという。
今年で7周年を迎える『アナザーエデン』。開発初期から携わっていたという山上氏は、最初に演奏された「時の女神の帰還」について、ヌアル平原の資料をもとにどんな曲にすべきかを考えていたと振り返った。また、「東方異象編バトルメドレー」はアップテンポな曲が続き来場者のテンションもヒートアップ。演奏後には歓声も上がった。
4曲目「dear my dearest~祈りの聖戦~」、5曲目「Curiosite」には、4月に実施された「アナデンまつり2024春」7周年直前公開生放送(関連記事)にも出演した林茂樹氏もキーボードで参加。2部 東方異象編からチームメンバーに加わった林氏は、「(作曲した時は)まさか自分で弾くことになるとは思わなかったので、もっと簡単にしておけば良かった(笑)」とコメント。林氏は普段PCで曲を制作しているほか、作業に煮詰まったときは散歩やランニングなどをすると曲が降りてくることがあるという話もしてくれた。
ここでメンバーが戻り、第3部 中編からは「Longitudinal fissure」や「Neurotic apparatus」も披露され、最後に『アナザーエデン』のメインテーマである「Another Eden ~時空を超える猫~」を演奏して今回のライブの締めとした。
■出演者(※敬称略)
加藤裕幸(Guitar)
●セットリスト
・時の女神の帰還(第2部 東方異象編 「時の女神の帰還」)
●消滅都市「スペシャルライブ」
第2部の『消滅都市』は、2020年にライブを予定していたが、新型コロナウイルスの影響で延期しており今回はファン待望の開催となった。本ライブには、LOST BOYSの加藤浩義氏と川越康弘氏のほか、歌手のSAK.氏、ヴァイオリニストの松原まり氏、『消滅都市』から誕生した5人組アイドルグループ「SPR5」も出演。朗読劇を挟みながら曲を演奏するという形式だったため、リサーチャー役の中恵光城さんとギーク役の西村太佑さんの掛け合いも見られた。
ライブは、その朗読劇からスタート。タクヤから「ロストで待つ」というメッセージを受け取ったリサーチャーとギークは、あの日のタクヤのように、スクーターに乗って彼の元へ向かう。会場にはLOST BOYSの2人とSAK.氏が登場し、「Stay with Me」と「Calling your name」を続けて歌い上げた。特に、「Stay with Me」は会場一体となっての合唱となり、初っ端からエンジン全開の幕開けとなった。
DJタイムとなった「Flashback」「Overloud」は、川越氏に煽られて全員で掛け声やジャンプをする賑やかな展開に。ステージボスとの戦闘曲である「Wizard」では、来場者のペンライトで会場が真っ赤に染まる。人気楽曲「GreenLight」では、SAK.氏が再登壇。来場者が一体となってウェーブを起こすなど、会場全体で楽しめる『消滅都市』のライブならではの演出が見られた。
松原まり氏のヴァイオリンが加わった第2幕では、ゲーム内で同タイトルのランキングイベントも開催された「Keep Moving On」「One Last Love」を披露。アミやハヅキのイラストが映し出されると、来場者からは歓声が上がった。ここではほかに、「Serenity」や「Love Is the Way」など「2度目の消滅」を代表するような曲も演奏された。
さて、「エクスロスト」と呼ばれる場所に足を踏み入れたリサーチャーとギーク。ここにはタマシイの想いが溢れており、作中でのタクヤとユキのように2人も頭痛で倒れそうになる。そこに、アイドルグループ「SPR5」が登場。「インコンプリートノーツ」「アルキオネ」を歌い上げ、アイドルらしい振り付けや合いの手でファンと共に会場を盛り上げた。
▲朗読劇のパートでは、リサーチャーやギークからタクヤに対する想いが赤裸々に語られるシーンも。旅の果てにタクヤの姿を見つけるも、手を取ることができないという展開に改めてここで『消滅都市』の物語が終わるのだと感じさせられた。
一段落ついたこともありここで終幕かと思われたが、SAK.さんから「まだ聴けていない曲もいくつかあると思うので、もう少しだけ付き合ってもらえますか?」と投げかけられると、会場からは「もちろん!」というように歓声が上がる。そう、この曲を聴かずして『消滅都市』のライブからは帰れない。ユーザーなら最も耳馴染みがあるであろう「I miss you baby」がここで満を持して披露された。
▲本書籍は、「ライトフライヤーストア」での受注販売で7月16日11:59まで予約を受け付けている。
次に、今発表された『消滅都市&AFTERLOST MEMORIAL BOOK』を含む『消滅都市』既刊商品の電子書籍化を発表。こちらは、8月28日に配信予定となる。
さらに、SPR5によるラストイベント「シュプリーム・フィナーレ」を8月17日に開催決定。都内・代々木にある「山野ホール」にて、昼の部と夜の部の2回公演で行われる。内容は朗読、トーク、ライブで朗読パートにはギーク役の西村太佑さんも出演するという。本イベントは現在、抽選応募を開始している。
そして、本当に最後の曲となる「You and Me (Final Mix)」を演奏し、大団円での終幕となった。ライブ終了後は、自然と来場者からアンコールが巻き起こったり、「ありがとう」という声が上がるなど、温かい場面も。しかし、今回は時間の都合もありライブはここで終了。配信外ではあるものの、シリーズディレクターの下田氏が登壇し、改めて来場者にお礼が述べられるなど、最初から最後まで演者と客が一体となって楽しむエンターテインメント性の高いライブとなった。
【第2部】消滅都市「スペシャルライブ」
■出演者(※敬称略)
▼第3幕
▼アンコール
●ヘブンバーンズレッド「She is Legend スペシャルバンドセットライブ」
第3部、トリを飾るのは『ヘブンバーンズレッド』。昨年の全国ライブツアーを大成功で収めた「She is Legend」の二人が登場し、バンドセットでライブをお届け。現在、Zeppツアー「We are 春眠旅団」で全国を飛び回っている「She is Legend」のライブということもあり、開演前から鳴りやまない手拍子でメンバーを迎え入れるなど大きな盛り上がりを見せた。
二人は、WFSと「She is Legend」で一緒に全国を回ったファーストツアー「Extreme Flag」がお互いに絆が生まれた瞬間だったと振り返る。その際の舞台裏に完全密着したドキュメンタリームービーも4月に公開されており、会場ではまだまだ観る機会がほしいとの声も。
▲ラップパートに関して、収録時には作曲の麻枝准氏から熱心なディレクションもあったという裏話が明かされた。
続けて、「起死廻生」ではサビに全員でジャンプしたり、「さよならの速度」では全員で手拍子を行うなど、会場により一体感が生まれる。特に、「さよならの速度」は昨年の夏に実装された曲ということもあり、オレンジ色のライティングが海辺の夕日を彷彿とさせた。
そして、ラストスパートとして「Long Long Spell」を、さらに最後に現在開催中のZeppツアーのタイトルにも入っている「春眠旅団」を歌い上げてライブの締めとした。
しかし、会場の熱量はまだまだ冷めやらない。鳴りやまないアンコールにより「She is Legend」の二人が再び登壇。作中に猫の鳴き声が入っているのが特徴的な「Thank you for playing ~あなたに出会えてよかった~」と、会場一体となって歌える「ありふれたBattle Song~いつも戦闘は面倒だ~」で再度会場を沸かせて最高の幕引きとした。
▲終演後は、「She is Legend」のロゴマークを模したハンドサインで記念撮影。
なお、「ライトフライヤースタジオ10周年記念フェス」に関しては以下のスタジオ公式YouTubeよりアーカイブやアフタームービーが視聴可能となっている。「本当にこれが無料で配信されて良いのか!?」と驚くほど豪華な
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会社情報
- 会社名
- 株式会社WFS
- 設立
- 2014年2月
- 代表者
- 代表取締役社長 柳原 陽太