AnotherBallのグループ会社でテックアニメスタジオのスタジオメイフラワーは、この日(8月27日)、経営体制の強化を図るため、CCO(Chief Creative Officer)として中山 竜氏が新たに就任したことを明らかにした。
近年、アニメ業界は高品質な映像コンテンツへの需要増加に伴う制作費の高騰やアニメーター不足など、様々な課題に直面している。スタジオメイフラワーではこれらの問題解決に向け、高い品質基準を維持しつつ制作工程を効率化する取り組みを積極的に推進している。
また同社は、最新技術を活用したコンテンツ制作プロセスを通じ、IPを創出することを中長期戦略に掲げている。これらを背景に、コンテンツの品質管理に対する重要度が増す中、中山氏の参画が決定した。同氏の豊富な経験と卓越した創造力は同社の目指す方向性と完全に合致しており、最適な人選である、としている。
■中山 竜氏経歴及び実績
東京造形大学を卒業後、GAINAXやタツノコプロに所属。「Fate/Grand Order」や「呪術廻戦」等の演出を経て「チェンソーマン」でシリーズ初監督。クランチロール・アニメアワード2024「最優秀新シリーズ賞」受賞。2023年にはAndraftを設立し、企画プロデュースやスタッフ育成にも取り組む。
【過去参画作品】
・「劇場版HUNTER×HUNTER―The LAST MISSION―」原画
・「マクロスΔ」メインアニメーター・作画監督・原画
・「劇場版ポケットモンスター キミにきめた!」原画
・「ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-」アクション作画監督
・「ブラッククローバー」ED 絵コンテ・演出・作画監督・原画
・「ゲーマーズ!-GAMERS-」OP 絵コンテ・演出・アクション作画監督
・「りゅうおうのおしごと!」OP 絵コンテ・演出
・「レーゾンデートル(Eve/MV)」監督・絵コンテ・演出
・「盾の勇者の成り上がり」絵コンテ・演出
・「Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-」絵コンテ・演出・アクション作画監督
・「呪術廻戦」絵コンテ・演出
・「チェンソーマン」監督
■メイフラワー 新CCO中山氏のコメント
この度、スタジオメイフラワーのCCOに就任いたしました。私は大学在学中の頃から10年以上にわたりアニメ制作の現実に携わり、様々な課題を目の当たりにしてきました。結果として、それらを解決するには今までとは異なるドラスティックなアプローチが必要なのではないかという考えに至りました。Anotherballのグローバルに仕掛けるという明確なビジョン、そしてメイフラワーの挑戦的なマインドセットに共感し、大湯さん・立野さんと共に新たな形のエンターテインメントを作り上げて参ります。
■メイフラワー CEO立野氏のコメント
この度、名実ともにトップクラスのアニメクリエイターである中山氏をCCOにお迎えさせて頂き改めて嬉しく思います。制作効率化と品質向上という相反する二つの課題を解いていく上で彼の力は必要不可欠だと考えており、我々が有する技術力と同氏が培ってきたナレッジを掛け合わせることで、メイフラワーが更に飛躍していけることを確信しています。これからも、アニメという日本が世界に誇る文化の発展に寄与するため、そして世界で勝つために、アニメベンチャー日本代表として邁進して参りたいと思います。
■AnotherBall CEO大湯氏のコメント
思えば、中山さんとの出会いは1年半ほど前に遡ります。当時はとあるイラスト制作を依頼をするために中山さんにコールドメールをしたのがきっかけでした。そうです、出会いはなんとコールドメールだったんです。そして打ち合わせを快諾頂き、最初は「イラスト制作のご依頼」といった資料をもとに話し始めました。しかし5分ほどの会話のさなか、「この人は制作のみならず俯瞰的に物事を捉えている人だ」と直感し、すぐに投資家向けのピッチ資料に切り替えて説明し直したのを、昨日のことのようにありありと憶えています。
そんな才気溢れる中山さんと一緒に新しい挑戦ができるのが、今から楽しみでなりません。
■スタジオメイフラワーについて
スタジオメイフラワーは「技術の力でアニメを推し進める」ことをミッションに掲げるテックアニメスタジオ。同社は、2024年春よりAnotherBallグループに参画している。