【ゲームエンタメ株概況(9/10)】上昇54銘柄、下落36銘柄で買い優勢 IGポート・コナミG・タカラトミーが年初来高値更新

9月10日の東京株式市場は6日続落。日経平均株価は、前日比56銭59銭安の3万6159円16銭でこの日の取引を終えた。前日の米国株式市場の上昇を受けて朝方は買われたものの、手がかり材料に乏しく、自律反発狙いの買いやショートカバーにとどまり、上値追いの動きは限定的だった。週末にメジャーSQを控えて先物にまとまった売りが出たとの思惑から、一時は214円安まで下げる場面もあった。

こうしたなか、ゲーム・エンタメ関連企業をみると、登録されている93銘柄のうち、上昇は54銘柄(58%)、下落は36銘柄(39%)、変わらずは3銘柄(3%)で、上昇した銘柄のほうが多かった。

個別銘柄では、IGポート<3791>が年初来高値を更新した。高成長を期待した買いが入っている。この日、マッグガーデンがコミカライズを行う小説『ロメリア戦記 ~魔王を倒した後も人類やばそうだから軍隊組織した~』のアニメ化が発表となった。

タカラトミー<7867>も年初来高値を更新。一部投資メディアが同社株を取り上げた。ディズニー題材のトレーディングカードゲームが女性ファンを取り込み大きな収益源として期待されることや、トミカやプラレール、リカちゃんなどの定番商品、「ベイブレード」の海外での伸びなどで業績成長が続く高3が大きいとしている。

コナミグループ<9766>が連日の年初来高値更新となった。東海東京証券が投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げし、目標株価も1万1500円から1万5210円へと大幅に引き上げたことが市場の注目を集めているようだ。

GENDA<9166>が小幅続伸。増収増益となった第2四半期決算を発表するとともに、2025年1月期通期の利益予想は据え置いたことで売り優勢だったものの、売り一巡後は下げ幅を縮小し、後場に入ってプラスに転じた。

このほか、coly<4175>やサン電子<6736>、アルファポリス<9467>、ビーグリー<3981>、カプコン<9697>、東映アニメーション<4816>なども買われた。

他方、アピリッツ<4174>が大幅続落。前日、2025年1月期通期の連結業績予想の修正を発表しており、Webソリューション事業の大型案件で納期遅延が発生した影響によって、各利益項目の予想を大幅に下方修正したことが市場から嫌気されているようだ。

大きく売られた銘柄は少なく、ドリコム<3793>、ディー・エル・イー<3686>、ブシロード<7803>、アクセルマーク<3624>などが安い。