『俺アラ』は韓国モバイルアクションゲーム収益ランキングでトップに 新作『ラッキー傭兵団』でパブリッシャーの111%の世界収益が急拡大 Sensor Tower調査
Sensor Towerは、「[レポート]2024年韓国のモバイルゲーム市場インサイト」を公開したことを発表した。
韓国のモバイルゲームは2024年も依然として活況を呈しており、優れた実績を誇る新作ゲームが数多く登場している。2024年第1四半期から第3四半期におけるダウンロード数は3.5億、収益は37億ドルに達し、ストラテジー、パズル、アクションに著しい成長が見られる。
本レポートでは、2024年の韓国モバイルゲーム市場におけるジャンル別ダウンロード数・収益の推移、人気タイトルおよびパブリッシャーのダウンロード数・収益ランキングなどの詳しい分析を提供する。また、韓国パブリッシャーの新作タイトル『ラッキー傭兵団:協力ディフェンス』の成功事例も紹介している。
※本レポートで集計されたダウンロード数や収益に関するデータは、App StoreおよびGoogle Playにおけるダウンロード数と収益の推定値となる。そのため、ダウンロード数に関するデータは事前ダウンロードや重複ダウンロードは含まず、収益に関するデータはアプリストアを通じて支払われた金額に基づいている。また、いずれのデータもサードパーティのAndroidマーケット分は含めていない。また、Google Playは中国本土では利用できない。
■2024年第3四半期、韓国におけるモバイルゲームダウンロード数は前期比17%増加、収益は前期比3%増加
2024年韓国のモバイルゲームは安定した成長を見せ、第3四半期におけるダウンロード数は前期比17%増加の1.3億に迫り、2024年第1四半期から第3四半期におけるダウンロード数は3.5億に達した。収益においては、2024年第3四半期の韓国におけるIAP収益は前期比+3%とわずかに増加し、12.4億ドルに迫った。2024年第1四半期から第3四半期までの収益は37億ドルに達し、そのうち75%がGoogle Playからの収益となる。
■モバイルストラテジーゲームの収益は前年同期比69%の増加、モバイルRPGは全体収益の52%を占める
『リネージュM』などの代表的なRPGは、韓国で常に収益力に大きく貢献するゲームジャンルだ。2024年1月から10月までの収益は21億ドルを超え、韓国におけるモバイルゲーム総収益の52%を占めている。
2024年の韓国でストラテジーゲームは際立っており、収益は前年同期比69%の増加となった。これは主に、『ラストウォー:サバイバル』『ホワイトアウト・サバイバル』『ブロスタ』『ラッキー傭兵団:協力ディフェンス』などのゲームにおける戦略性、カジュアルなプレイスタイル、マネタイズモデルの絶妙な融合が、多くのプレイヤーを呼び込み、輝かしい収益成長量につながった結果と言える。
『ブロックブラスト 』に代表されるモバイルパズルゲームは、依然として韓国で最大のダウンロード数を誇るゲームジャンル。2024年1月から10月においては前年同期比7%増加の8,800万となり、モバイルゲーム総ダウンロード数の23%を占めている。
■韓国のモバイルゲーム収益ランキングトップ100に新作17タイトル、ダウンロード数ランキングには新作45タイトルがランクイン
韓国のモバイルゲームは2024年も依然として活況を呈しており、収益ランキングトップ100に新作ゲーム17タイトル、ダウンロード数ランキングトップ100に新作ゲーム45タイトルがランクインしている。
韓国パブリッシャーのNetmarble Gamesの新作ゲーム3タイトル『俺だけレベルアップな件:Arise』『RAVEN 2』『Arthdal Chronicles: Three Forces』は、いずれも新作ゲーム収益ランキングトップ10にランクインした。
2024年5月上旬、人気アニメ「俺だけレベルアップな件」のIPを活用したモバイル2Dアニメアクションゲーム『俺だけレベルアップな件:Arise』が、全世界の市場で正式リリースされた。リリース初日に韓国、アメリカ、日本などの主要な市場における、App StoreおよびGoogle Playのダウンロード数ランキングでトップに立った。2024年10月末現在、同作は韓国で4500万ドルを超える収益を上げ、当期の韓国において最高の収益を誇る新作ゲームとなり、韓国モバイルアクションゲーム収益ランキングにてトップにランクインした。リリースから半年以内に世界で1.4億ドルの収益を記録し、このうちの68%は韓国以外の市場によるものとなる。
Smilegateが2024年7月にリリースした新作MMORPG『Lord Nine』は、数日にわたって韓国モバイルゲーム収益ランキング(iOS)にてトップにランクインし、7月の収益は『リネージュ2M』『リネージュW』などの人気MMORPGを超えた。2024年1月から10月において、『Lord Nine』は韓国新作ゲーム収益ランキングで2位(4,300万ドル)で、同期間の韓国において最高の収益を誇る新作RPGとなった。
2024年の韓国モバイルゲームにおいて、突出した実績を収めたのは『ラストウォー:サバイバル』と『キノコ伝説:勇者と魔法のランプ』だ。この2タイトルは韓国のモバイルゲーム収益ランキングにおいて『ラストウォー:サバイバル』が2位、『キノコ伝説:勇者と魔法のランプ』が3位にランクインし、ダウンロード数ランキングでも『ラストウォー:サバイバル』がトップ、『キノコ伝説:勇者と魔法のランプ』が2位にランクインした。
FirstFunが2023年8月にリリースした世界終末がテーマの4Xストラテジーゲーム『ラストウォー:サバイバル』は、2024年に急速な成長を遂げ、韓国は最も重要な市場の一つとなった。2024年1月から10月までの韓国における収益は前期比33倍の増加、2.5億ドルとなり、世界総収益の21.4%を占めた。
Joy Net Gamesがリリースした放置RPG『キノコ伝説:勇者と魔法のランプ』は韓国市場への進出に成功し、収益は1.4億ドルとなり、世界総収益の31%を占めた。
■韓国パブリッシャーのNetmarble GamesとSupercentは海外進出におけるトップランナー
韓国パブリッシャーのNetmarble GamesおよびSupercentは、ゲームの海外進出におけるトップランナーになった。2024年1月から10月において、韓国のパブリッシャーNetmarble Gamesのモバイルゲーム6タイトルが海外市場における韓国タイトル収益ランキングトップ10にランクインし、『ジャックポットワールド』などのモバイルゲーム5タイトルの当期海外収益が1億ドルを超えた。
Supercentは主に海外のモバイルカジュアルゲーム市場に注力しており、2024年1月から10月までにおける同社のモバイルゲームの世界ダウンロード数が4億を超え、99%は韓国以外の市場によるものだった。Supercentのモバイルゲーム6タイトルが韓国におけるダウンロード数ランキングトップ10にランクインし、『ピザレディー 』『スネーククラッシュ 』『アウトレットラッシュ 』がトップ3を占めた。
ピザショップ経営シミュレーションゲーム『ピザレディー』は、ハイパーカジュアルと経営シミュレーションを融合させたプレイスタイルとなっている。累計ダウンロード数は1.8億に迫り、2024年1月から10月におけるモバイルシミュレーションゲーム世界ダウンロード数ランキングにて2位にランクインした。インドは最大の市場であり総ダウンロード数の22%を占めている。
■111%の新作ゲーム『ラッキー傭兵団:協力ディフェンス』は、7月のモバイルタワーディフェンスゲーム世界収益ランキングで2位
5月下旬、韓国パブリッシャーの111%は、モバイルタワーディフェンスゲームの新作『ラッキー傭兵団:協力ディフェンス』をリリースした。同作は、ランダム召喚、マージ、ユニットガチャなどのユニークなプレイスタイルを取り入れた2人協力型のタワーディフェンスストラテジー。プレイヤーは簡単な操作性ながらもユニークなゲーム体験をすることができ、6月の韓国におけるモバイルゲームダウンロード数ランキングでトップになった。
リリースから5ヵ月後の2024年10月の時点で、同作のダウンロード数は460万、IAP収益は4,700万ドルになりました。韓国は同作の主要市場で、総ダウンロード数の68%、IAP総収益の82%を占めている。
『ラッキー傭兵団:協力ディフェンス』のリリースによって、パブリッシャーである111%の2024年世界収益は、第2四半期が前期比308%の増加、第3四半期が前期比166%の増加となった。第3四半期の収益は3200万ドルに迫った。
2024年7月、『ラッキー傭兵団:協力ディフェンス』の収益は再び28%の増加を遂げたことで1100万ドルを超え、SPGameの『バンバンサバイバー』に次ぎ、同月の世界モバイルタワーディフェンスゲーム収益ランキングにて2位にランクインした。また、パブリッシャーの111%は、モバイルタワーディフェンスゲームパブリッシャー収益ランキングにて2位にランクインした。
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