キングレコード、アリア・エンターテインメント、タカラトミーによる完全オリジナル TV アニメ『プリンセッション・オーケストラ』の制作発表会が、12月18日、東京・Theater Mixaで開催された。
これまで⾳楽とアニメを掛け合わせた様々な作品に携わってきたキングレコードとアリア・エンターテインメント、そして多くのアニメ作品に登場するアイテムを商品化してきたタカラトミーが参画し、UNISON(アリア・エンターテインメントの新コンテンツ制作ブランド)×キングレコードが原作を⼿掛ける本作。
今回の発表会には、キャストとして出演する葵あずささん(プリンセス・リップル役)、藤本侑⾥さん(プリンセス・ジール役)、橘杏咲さん(プリンセス・ミーティア役)に加え、諏訪豊氏(キングレコード プロデューサー)、菊⽥⼤介氏(Elements Garden)、五⼗嵐ゆい⼦氏(タカラトミー 玩具開発担当)といったスタッフ陣も登壇。本作の最新情報を発表するとともに、作品の魅⼒を語った。
まず諏訪氏は「どんどん新しいものを作っていこう」と今回の企画の立ち上げについて語ると、キングレコードが手掛けた『戦姫絶唱シンフォギア』で培われた「歌いながら戦う」の流れをくむ作品として、『プリンセッション・オーケストラ』が生まれたという。
ここで、すでに公開されているイントロダクションが改めて紹介。さらに、イントロダクションの中に散りばめられている用語について、キャスト陣が解説する場面も。
【イントロダクション】
アリスピア――そう呼ばれる不思議の国は、今よりもずっと昔から世界のどこかに存在していた。
そこには楽しいことが⼤好きな住⺠アリスピアンたちが暮らしていたが、いつしか謎の怪物ジャマオックが現れるようになり、穏やかだったアリスピアの平和は、少しずつ脅かされるようになっていった。このままではアリスピアからキラキラとした輝きが失われてしまう――。
そんなピンチにあっても、胸に歌を忘れない『プリンセス』たちの冒険を描いた物語。
勇気と元気がたくさん詰まった、ポップソング・ファンタジア――プリンセッション・オーケストラ︕
まず「アリスピア」は、今よりもずっと昔から世界のどこかに存在していた不思議な国のことで、作品の舞台にもなる。葵さんいわく、歌やダンス、料理やメイクなど、女の子たちが自由に好きなことをして、なりたい自分を叶えることができる場所だという。葵さんによるとポップな世界観で、「夢のような国」と表現していた。
続いて「歌のカケラ」は、人が楽しい、嬉しいと感じたときに生み出される不思議なエネルギーのカケラのこと。プリンセスになるためにも必要で、作中では欠かせないアイテムだ。
藤本さんは「自分のカケラの形はどんなだろう」と興味を示すと、橘さんは「キャラクターごとに個性があるので、注目してもらいたいです」と見どころを語った。
最後に「プリンセス」については、アリスピアに危機が迫ると現れ、脅威を追い払うとされる伝説の歌姫の総称。専用の衣装を纏い、歌で自身の力を高めながら戦う。諏訪氏によると、プリンセスの戦い方は「拳でしっかり戦う」とのことで、力強いヒロイン像を描くことに注力しているようだ。
ここからは、キャスト陣が演じる3人のキャラクターを見ていくことに。まず「空野みなも / プリンセス・リップル」は、引っ込み思案ながらも、芯の強さを秘めた少女。誰かを支えたいという「応援」の気持ちが、彼女の原動力となる。
みなもを演じる葵さんは、「芯の強いところが好き」とコメント。その内面の強さと成長を見守ってほしいという思いが込められている。
2人目の「識辺かがり / プリンセス・ジール」は中学2年生ながら、アリスピアの歌姫として注目を集める少女。大人びた雰囲気を漂わせながらも、可愛らしい一面を持ち合わせている。
かがり役の藤本さんは、「しっかりもので品があるけど、かわいらしいギャップもある女の子です」と、その多面的な魅力に言及。
3人目の「一条ながせ / プリンセス・ミーティア」はみなもたちの後輩で、アリスピア期待の新人。大胆に見えて意外と打たれ弱い一面もあり、周囲に支えられながら成長していく姿が印象的だ。
ながせを演じる橘さんによると、「ちょっとボーイッシュだけど、実は打たれ弱い部分もある」という。葛藤しながら成長するとのことで、彼女の成長物語への期待を滲ませた。
本作の楽曲に話題が及ぶと、担当した菊田氏は、「歌って戦うコンセプトは最初からあった」と述べ、本作の音楽制作の方向性が明確だったことを明かした。一方で、「過去に『シンフォギア』で培ったノウハウはあったものの、『プリオケ』らしさをどう出すかについてはミーティングを繰り返した」とし、独自性を模索する苦労を語った。さらに、「この作品が誰かの原点になってくれたらいい」と、本作を視聴するファンにメッセージを贈った。
本作のプロデューサーを務める諏訪氏は、「キングレコードとして最も得意なところで勝負したい」と強調。音楽業界での豊富な実績を活かしつつ、「懐古的なものにするのではなく、長くアニソンを応援してくれた人にも、新しい世代にも響く、普遍的なものを目指しました」と語り、世代を超えて愛される楽曲制作を目指した意図を明らかにした。
楽曲制作において特筆すべきは、キャスト陣がアフレコで毎回歌を撮り下ろしている点だ。諏訪氏は、「毎話、戦闘のニュアンスに合わせた歌を見せられるようにしている」と述べ、音楽と物語を一体化させるための徹底したこだわりを語った。
菊田氏も、「キャストのみなさんが初めは苦戦していたが、回を重ねるごとに感情豊かになっていく成長が見られる」とコメント。「初々しさは演技ではなかなか出せないので、オンリーワンの歌が収録できた」とし、キャストの努力と楽曲が融合して生まれた唯一無二の魅力を強調した。
ここからはアニメ最新情報が続々公開。キービジュアルは「情熱と流星――不思議の国に広がる波紋。」というキャッチコピーとともに、プリンセスとしてアリスピアの平和を守るという強い決意の表情を⾒せるプリンセス・リップル、プリンセス・ジール、プリンセス・ミーティアの3⼈の姿を映したものになっている。諏訪氏「それぞれが何を司って戦っているのかにも注目してほしい」とコメントしていた。
合わせて解禁された第2弾 PV では、3⼈のプリンセスたちが⼒を合わせアリスピアの平和を脅かすジャマオックと戦う姿が映されるとともに、宿敵、バンド・スナッチとの戦いに苦戦を強いられながらも歌のチカラで戦い抜く⼒強いシーンが続く。
初解禁となったバンド・スナッチの姿や、下野紘によるボイスが初解禁となったナビーユがプリンセスたちを応援する姿なども映されている。⼿に汗握る展開を彷彿とさせる映像となっている。
また追加キャストとして、プリンセスたちとともにアリスピアの平和を守るアリスピアンのナビーユの声を担当する下野紘さんと、アリスピアの平和を脅かす4⼈組の謎の集団バンド・スナッチのメンバー。カリスト役に⼩林千晃さん、ギータ役に千葉翔也さん、ベス役に榎⽊淳弥さん、ドラン役に武内俊輔さんが発表となった。
藤本さんをはじめとしたキャスト陣は下野さんについて、アドバイスしてくれるだけでなく、ときには3人の”ツッコミ役”にもなってくれるなど、アフレコ現場で欠かせない先輩であることをコメントしていた。
さらに第2弾 PV では、オープニングテーマ「ゼッタイ歌姫宣⾔ッ︕」も初披露されている。プリンセス・リップル(CV.葵あずさ)、プリンセス・ジール(CV.藤本侑⾥)、プリンセス・ミーティア(CV.橘杏咲)が歌う⼒強い楽曲で、3 週連続解禁となったキャラクターソングに続く4曲⽬の楽曲。菊田氏は「オープニング曲である、象徴になる楽曲として作りました」と手応えを語る。また楽曲タイトルにある「ッ」にも触れると、「タイトルからも熱さを受け取っていただけたら」とアピールした。葵さんは「サビだけでなく、曲の冒頭から”かましている”ので、早くフルで聞いてもらいたいです」と自信をうかがわせた。ちなみにオルケリアはキャスト3人で考えた名前とのことで、オーケストラの語源である「オルケストラ」と美しい鳴き声で知られる「カナリア」をかけ合わせたという。
さらに、プリンセスを演じる葵さん、藤本さん、橘さんによるユニット<オルケリア>の⾳楽活動始動も発表に。<オルケリア>による初ステージはリスアニ︕LIVE2025 を予定している。
なお、本作の放送時間が2025年4月から、日曜あさの放送を予定していることも発表。菊田氏は、「夜帯のアニメが多かったので、挑戦ですね」と意気込みを語る一幕も。そして諏訪氏は「全年齢の方に見ていただきたい。だから楽曲も誰が聞いてもかっこいいものを目指しました」とコメントした。
そしてタカラトミーの五十嵐氏が登壇すると、『プリンセッション・オーケストラ』の劇中に登場するアイテムを、再現した玩具が商品化︕ほかにも関連商品を紹介することに。
まずは主⼈公のプリンセスたちが持つ変⾝アイテムで、変⾝シーンで使われる BGM とキャラクターボイスが収録されている。変⾝シーンを忠実に再現することができ、振って、光って、⼿のひらにのせて変⾝遊びが楽しめる商品だ。
そのほか、プリンセスになれる変⾝コスチュームやぬいぐるみ、マスコットキャラクター「ナビーユ」のフェイス型ポーチなども発売を予定されている。
最後の挨拶では、諏訪氏が「キングレコードが朝アニメを手掛けるのは初めてのことです。非常に大きなチャレンジですが、心強いパートナーの皆様とその挑戦ができることをすごく嬉しく思っています」と意気込みを語る。
そして菊田氏は「僕達にとってもチャレンジですが、現場のスタッフはすごく楽しく、自由に取り組んでいます。熱量もものすごいので、素晴らしいものになると確信しています」と語り、発表会は幕を閉じた。
TVアニメ『プリンセッション・オーケストラ』
【イントロダクション】
アリスピア――そう呼ばれる不思議の国は、今よりもずっと昔から世界のどこかに存在していた。
そこには楽しいことが⼤好きな住⺠アリスピアンたちが暮らしていたが、いつしか謎の怪物ジャマオックが現れるようになり、穏やかだったアリスピアの平和は、少しずつ脅かされるようになっていった。このままではアリスピアからキラキラとした輝きが失われてしまう――。
そんなピンチにあっても、胸に歌を忘れない『プリンセス』たちの冒険を描いた物語。
勇気と元気がたくさん詰まった、ポップソング・ファンタジア――プリンセッション・オーケストラ︕
【スタッフ】
企画原案︓⾦⼦彰史
製作総指揮︓上松範康
原作︓UNISON/キングレコード
監督︓⼤沼 ⼼
助監督︓関根侑佑
シリーズ構成・脚本︓逢空万太
キャラクター原案︓島崎⿇⾥
キャラクターデザイン︓秋⼭由樹⼦
⾊彩設計︓⻑⾕川美穂(緋和)
美術監督︓平間由⾹、⼤崎 唯(アトリエ Platz)
撮影監督︓⽊⽥健⽃(チップチューン)
3D 監督︓濱村敏郎(ワイヤード)
編集︓⽊村勝宏
⾳響監督︓本⼭ 哲
⾳響効果︓安藤由⾐
録⾳調整︓安斎 歩
⾳楽︓Elements Garden(菊⽥⼤介、笠井雄太、⽵⽥祐介)
⾳楽制作︓キングレコード
アニメーション制作︓SILVER LINK.
【キャスト】
空野みなも/プリンセス・リップル︓葵あずさ
識辺かがり/プリンセス・ジール︓藤本侑⾥
⼀条ながせ/プリンセス・ミーティア︓橘 杏咲
ナビーユ︓下野紘
カリスト︓⼩林千晃
ギータ︓千葉翔也
ベス︓榎⽊淳弥
ドラン︓武内俊輔
【⾳楽】
オープニングテーマ「ゼッタイ歌姫宣⾔ッ︕」
歌唱︓オルケリア(プリンセス・リップル×プリンセス・ジール×プリンセス・ミーティア)
作詞︓上松範康(Elements Garden)
作曲︓上松範康(Elements Garden)
編曲︓菊⽥⼤介(Elements Garden)
(C)Project PRINCESS-SESSION