集英社が発行する少女まんが誌「りぼん」が、2025年の今年、創刊70周年を迎える。
1955年8月、集英社初の少女向けまんが誌であった「少女ブック」の妹雑誌として誕生。以来、時代を生きる少女たちの心情に寄り添い、知的好奇心を満たす雑誌として、数多くのまんがや物語、特集を掲載し続けてきた。
本リリースでは、「りぼん」の歴代の代表作品や、創刊70周年の特別企画をクローズアップ。70年分の感謝と、これからも優れた作品や特集を届け続けていくという決意を込めた、スペシャルな取り組みに注目しよう。
■「りぼん」の歩み
1955年8月3日に創刊。以来、時代とともに変わる小学生読者の好奇心をくすぐる、世界中の子どもたちの情報や、あらゆる感情の機微を捉える作品、記事を掲載。健全な成長に役立つ様々な知識を得るための総合雑誌としての役割を担い、子どもが読みやすいよう、まんがはもちろん、イラストと文字で書かれた“絵物語”、写真を使った読み物やグラビア、ぬりえやクイズなど、バラエティ豊かな記事を収録してきた。
1970年代後半には、まんが家のイラスト入りレターセットやノート、紙製バッグなどの付録が充実。特に可愛らしい絵柄とストーリーで“乙女チックまんが家”として絶大な支持を集めた、陸奥A子氏、田渕由美子氏、太刀掛秀子氏らが寄稿した付録は、「りぼん」の人気を一気に加速させた。
1994年2月新春特大号で、発行部数は史上最大となる255万部を突破し、少女まんが誌の発行部数1位の座に。そして2024年にも再び少女まんが誌発行部数1位に。創刊70年を迎える現在に至るまで、王道まんが作品の充実はもちろん、特集や付録に力を入れる編集スタイルを変えることなく、読者に向けて“楽しい”を届け続けている。
■「りぼん」の歴代の代表作品
創刊から現在に至るまでの代表作品を、当時の表紙画像と共に紹介する。
1:『ときめきトゥナイト』〈池野恋(いけのこい)・著〉
1982年7月号〜1994年10月号で連載。吸血鬼の父と狼女の母を持つ江藤蘭世は人間の男の子・真壁俊に恋をする。物語初期は蘭世の純粋な恋心や、ライバルの神谷曜子との小競り合いなどを中心にコミカルに描かれた。その後、真壁くんの出生が魔界と大きく関係していることがわかるなど、魔界全体を巻き込む物語へと発展。真壁くんへの愛を貫く蘭世のひたむきさ、口数の少ない真壁くんが時折見せる愛情表現が支持を集めた。蘭世が主人公の第1部、蘭世の弟・鈴世の幼馴染・なるみが主役の第2部、蘭世と真壁くんの娘・愛良を主人公にした第3部まで連載された。1982年にはTVアニメ化。コミックス全16巻(文庫版)。連載開始から40年以上たった今も人気は健在で、女性向けまんが誌「クッキー」(集英社刊)で『ときめきトゥナイト それから』が連載中。
(c)りぼん1985年2月号/集英社
2:『ちびまる子ちゃん』〈さくらももこ・著〉
1986年8月号で連載が開始され、現在も不定期連載中。さくらももこ氏が小学生時代を過ごした1970年代の静岡県を舞台に、小学3年生の“まる子”とその家族や友達との日常生活が描かれている。ぐうたらで少しずる賢いまる子のキャラクターは、同年代の読者だけではなく、かつては小学生だった大人世代からも共感を得た。1990年よりフジテレビ系にてTVアニメ化されると、主題歌の「おどるポンポコリン」(B.B.クィーンズ)が第32回日本レコード大賞を受賞するなど社会現象となった。人気は全国のお茶の間に広がり、アニメは現在も放送中。さくら氏が永眠した2018年以降は、アシスタントを長年務めた小萩ぼたん氏が作画を担当している。コミックス既刊1〜18巻(以下続刊)。
(c)りぼん1990年3月号/集英社
3:『姫ちゃんのリボン』〈水沢(みずさわ)めぐみ・著〉
1990年8月号〜1994年1月号で連載。おてんばでボーイッシュな中学生・野々原姫子が、“人間界に存在する人誰にでも変身できる魔法のリボン”を手にすることで始まる王道ファンタジー作品。変身のワクワク感だけでなく、明るさの裏に“自分への自信のなさ”に悩んでいた姫子の成長、そして同級生の大地との恋、魔法界に暮らす王女・エリカや魔法によってしゃべるようになったぬいぐるみのポコ太との絆など、青春における大事なことがたくさん詰まったストーリーが愛される不朽の名作。1992年にはTVアニメ化、1993年にはミュージカル化もされた。コミックス全6巻(文庫版)。
(c)りぼん1990年11月号/集英社
4:『ママレード・ボーイ』〈吉住渉(よしずみわたる)・著〉
1992年5月号〜1995年10月号で連載。高校生の小石川光希は、両親から離婚と同時にもう1組の夫婦とパートナーを入れ替えて再婚することを告げられ、同級生の松浦遊と同居することに。事実を受け入れられない光希は、平然とした態度の遊と衝突するが次第に惹かれていき…。同級生との“ひとつ屋根の下”というシチュエーション、遊の本音のみえないミステリアスさ、そして1990年代初期のトレンドだった都会的な男女の恋愛模様を描いた“トレンディドラマ”のようなストーリー展開を、当時の読者はドキドキしながら見守った。1994年にTVアニメ化。2001年には台湾で実写ドラマ化、2018年は日本でも実写映画が公開された。コミックス全5巻(文庫版)。
(c)りぼん1994年2月号/集英社
5:『こどものおもちゃ』〈小花美穂(おばなみほ)・著〉
1994年8月号〜1998年11月号で連載。子役として芸能活動をしている小学6年生の倉田紗南と、同級生でクラス1の問題児・羽山秋人との交流を軸に描かれる。コメディとして笑える要素がある一方で、当時の社会問題となっていた学級崩壊や体罰など、シリアスな要素も多く盛り込まれている。連載開始当初小学6年生だった紗南は、読者にとっても身近な存在であり、彼女が恋心を自覚したり、中学生になる過程で気持ちが揺れ動いていく様子が注目された。1996年にはTVアニメ化、2015年には「りぼん」創刊60周年を記念して舞台化。1999年には、物語の中で、紗南が全身全霊で向き合った映画作品『水の館』のストーリーを描いた読切まんがも掲載し、人気を博した。コミックス全7巻(文庫版)。
(c)りぼん1995年4月号/集英社
6:『ご近所物語』〈矢沢(やざわ)あい・著〉
1995年2月号〜1997年10月号で連載。矢沢芸術学院(通称・ヤザガク)の服飾科に通う主人公の幸田実果子が、自身のブランドを持つという夢に向かって邁進する姿や、幼馴染の山口ツトムとの恋愛模様を描いた学園ラブストーリー。仲間たちと自分たちの手でフリーマーケットサークルを立ち上げ、自分の“かわいい”や“好き”を貫く登場人物たちのファッションやヘアメイクは、多くの読者の憧れとなった。また、サークルに所属する生徒たちの複雑で緻密な心理描写から、恋の甘さや苦さ、葛藤しながらも将来を見据え成長する姿を描き出し、現在も時代を超え、国内外で支持を集めている。1995年にはTVアニメ化もされた。コミックス全5巻(文庫版)。
(c)りぼん1997年1月号/集英社
7:『神風怪盗ジャンヌ』〈種村有菜(たねむらありな)・著〉
1998年2月号〜2000年7月号で連載。16歳の高校生・日下部まろんが、夜は絵画を盗む“神風怪盗ジャンヌ”として活躍する姿を描いた、学園ファンタジー作品。怪盗をしながら実は絵画に潜む“悪魔”を回収しているという斬新な設定や、同級生の名古屋稚空とジャンヌの前に現れた天敵・怪盗シンドバッド、それぞれの相棒の凖天使など、キャラクターの過去や関係性がクライマックスにむかって繋がっていくストーリーが熱い支持を得た。種村有菜氏が描く、緻密で華やかな絵柄も、多くの読者と作家に衝撃と影響を与えた。1999年にはTVアニメ化もされた。コミックス全5巻(文庫版)。
(c)りぼん1999年2月号/集英社
8:『GALS!』〈藤井(ふじい)みほな・著〉
1999年2月号〜2002年6月号で連載。渋谷ナンバーワンのギャル・寿蘭を主人公に、当時の女子高生たちの恋愛や学校、家族との問題など、あらゆる悩みをコミカルさとシリアスさを織り交ぜながら描いた作品。ルーズソックスにハイビスカス、ガラケーやガングロなど、当時の“平成ギャル文化”が存分に取り入れられており、キャラクターたちのファッションは少女たちの憧れに。蘭のポジティブで力強い言動も合わさってカリスマ的人気作となった。2001年には『超GALS!寿蘭』のタイトルでTVアニメ化。コミックス全10巻(電子版)。2019年〜2023年には、マンガアプリ「マンガMee」にて本編最終回後の2002年を舞台にした続編『GALS!!』が連載された。
(c)りぼん1999年7月号/集英社
9:『ハニーレモンソーダ』〈村田真優(むらたまゆ)・著〉
2016年2月号で連載開始(連載中)。中学時代にいじめられていた石森羽花が、高校でレモン色の髪をした三浦界と出会ったことで変化していく学園ラブストーリー。連載初期には界が羽花を守りながら背中を押す関係だったが、次第にお互いを想い合い、成長し、唯一無二の関係性に。その様子は、読者にとって現代における理想の初恋像のひとつに。2024年12月現在、コミックスの累計発行部数が1,400万部を突破するなど、現在の少女まんが界を代表する作品となっている。2021年にはラウール(Snow Man)が三浦界役を、吉川愛が石森羽花を演じ、実写映画化。さらに2025年1月8日(水)にフジテレビ「+Ultra」ほかにてTVアニメの放送が開始される。コミックス既刊1~27巻(以下続刊)。
(c)りぼん2022年12月号/集英社
連載中を含む歴代「りぼん」の人気漫画家12名が、創刊70周年記念の付録用に描き下ろしたイラストが、全国のローソンのマルチコピー機でプリントアウトできる「ローソンプリント」で販売開始!
発売中の「りぼん」2月超特大号の特別付録は、「りぼん2025スケジュールブックset」。人気まんが家による描き下ろしイラストカードで表紙を着せかえできる仕様になっており、「りぼん」を代表する歴代の作家12名(連載中を含む)が寄稿。アニバーサリーにふさわしいラインナップが話題を呼んだ。この12柄のイラストが、1月7日(火)より日本全国のローソンのマルチコピー機でブロマイドやステッカーとして購入できる。
ローソン店内に設置しているマルチコピー機にて、様々なコンテンツをプリントできるサービス「ローソンプリント」内の「りぼん70周年(ブロマイド/ステッカー)」を選択。好きなイラストをブロマイド(L判・2L判の2種類)、またはステッカー(L判)としてプリントアウトできる。現在「りぼん」を愛読する読者はもちろん、かつて「りぼんっ子」だった世代にも思い出を振り返りながら楽しめる企画となっている。
【販売概要】
ローソンプリント「りぼん70周年(ブロマイド/ステッカー)」
実施期間:1月7日(火)~3月3日(月)
実施場所:コンビニエンスストア・ローソン店内設置のマルチコピー機
販売価格:ブロマイドL判300円・同2L判500円/ステッカーL判400円
(全て10%税込・イラスト1枚あたりの金額)
※詳細はこちらから→https://lawson-print.com/products/categories/ribon70
【イラストを寄稿したまんが家12名】※名前五十音順、敬称略、()内はイラストの作品名
朝香のりこ(『絶世の悪女は魔王子さまに寵愛される』〈原案:*あいら*〉)
池野恋(『ときめきトゥナイト』)
いしかわえみ(『絶叫学級 転生』)
黒崎みのり(『初×婚』)
小萩ぼたん(『ちびまる子ちゃん』『COJI-COJI』〈原作・脚本:さくらももこ〉)
種村有菜(『神風怪盗ジャンヌ』)
藤井みほな(『GALS!』)
maki(『no words.』)
水沢めぐみ(『姫ちゃんのリボン』)
村田真優(『ハニーレモンソーダ』)
矢沢あい(『ご近所物語』)
柚原瑞香(『となりはふつうのニジカ(ちゃん)』)
2025年は「りぼん」創刊70周年記念企画を順次実施!
「りぼん」は、2025年の1年間を通して、充実した創刊70周年記念企画を実施する。現在発売中の2月超特大号では、連載中を含む歴代の人気まんが38作品のキャラクターたちの集合イラストを裏表紙に掲載、創刊70周年イヤーの幕開けを祝っている。
また、「りぼん」3月特大号〈2月3日(月)発売〉では、連載中のまんが家が“思い出のりぼん作品”についてイラストでつづる連載企画を開始。第1回は朝香のりこ氏が『満月をさがして』について語る。他にも、歴代人気作品のグッズ化など多方面とのコラボ企画や、メモリアルなイベントを続々と計画中。「りぼん」創刊70周年に注目しよう。
【「りぼん」基本情報】
メインターゲットは小学校高学年から中学生の女子。「子ども向けのまんが」ではなく「大人も読みたくなる少女まんがの王道といえる作品」を多数掲載。広い年齢層の少女まんがファンから熱い支持を得ている。累計発行部数1,400万部(2024年12月時点)を突破し、映画化もされた人気作品『ハニーレモンソーダ』(村田真優・著)や、第68回小学館漫画賞児童向け部門を受賞した話題作『初×婚』(黒崎みのり・著)などが連載中。
「りぼん」公式HP:https://ribon.shueisha.co.jp/
【最新号書誌情報】
書名:「りぼん」2025年2月超特大号
発売: 2024年12月27日(金)
特別定価:690円(10%税込)
ページ数:644ページ(B5判)
付録:「りぼん2025スケジュールブックset」
集英社刊
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