バンダイナムコHD、第3四半期決算は営業利益129%増の1792億円と大幅増益…デジタルとトイホビー中心に全事業が増収増益、「エルデンリング」「学マス」貢献

バンダイナムコホールディングス<7832>は、2月5日、2025年3月期 第3四半期累計の連結決算を発表し、売上高9556億6300万円(前年同期比23.8%増)、営業利益1792億3300万円(同129.0%増)、経常利益1854億1300万円(同106.9%増)、最終利益1286億9900万円(同113.1%増)だった。過去最高業績になったとのこと。

・売上高:9556億6300万円(同23.8%増)
・営業利益:1792億3300万円(同129.0%増)
・経常利益:1854億1300万円(同106.9%増)
・最終利益:1286億9900万円(同113.1%増)

 

同社では、デジタル事業とトイホビー事業の業績が利益率の高い商品・サービスのヒット等により大きく伸長したほか、IPプロデュース事業とアミューズメント事業も好調に推移し、全ての事業が前年同期比で増収増益となった、としている。

セグメントごとの経営成績は以下のとおり。

 

■デジタル事業

売上高は3570億2300万円(同35.7%増)、セグメント利益は705億9700万円(同4271.2%増)となった。

ネットワークコンテンツにおいて、「DRAGON BALL」シリーズや「ONE PIECE」等の主力アプリタイトルがユーザーに向けた継続的な施策により国内外で引き続き安定的に推移したほか、新作アプリタイトル「学園アイドルマスター」が好調なスタートを切った。

家庭用ゲームにおいては、「ELDEN RING」の大型ダウンロードコンテンツ「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」や新作タイトル「ドラゴンボール Sparking! ZERO」がワールドワイドでヒットしたほか、「ELDEN RING」のリピート販売が好調に推移した。

デジタル事業においては、次期中期計画に向けて、バランスの取れた最適なタイトルポートフォリオの構築、開発体制の強化を行うとともに、クオリティを重視したファンの期待に応えるタイトル開発を目指していく。

 

■トイホビー事業

売上高は4641億8700万円(同19.0%増)、セグメント利益は976億1800万円(同40.0%増)となった。

映像配信の普及等によってグローバル市場における日本IPの人気が拡大していることを受け、国内外で展開カテゴリーの拡大、リアルイベントや店舗によるタッチポイントの拡大、生産体制の強化等をはかったことにより、引き続き好調に推移した。

具体的には、ガンダムシリーズのプラモデルやコレクターズフィギュア等のハイターゲット(大人)層向けの商品が、販売・マーケティングや商品ラインナップの強化により好調に推移した。

また、「ONE PIECE」や「DRAGON BALL」シリーズのトレーディングカードゲーム等のカード商材、カプセルトイ、菓子・食品等が商品ラインナップやターゲット層、展開地域の拡大に加え、顧客とのタッチポイントの強化等により業績に貢献した。トイホビー事業においては、引き続きグローバル展開の拡大と、拡大を支える生産体制や販売網等の強化を推進する。

 

■IPプロデュース事業

売上高は609億7300万円(同9.7%増)、セグメント利益は94億2400万円(同38.6%増)となった。

ガンダムシリーズ劇場公開作品の中で歴代No.1となった「機動戦士ガンダムSEEDFREEDOM」や、「ブルーロック」の新作劇場作品の興行収入が業績に貢献した。また、ガンダムシリーズや「ブルーロック」をはじめ、「ラブライブ!」シリーズ、「転生したらスライムだった件」等のグローバル展開や映像配信、ライセンスビジネスが好調に推移した。さらに、リアルなエンターテインメント需要の高まりに伴い、ライブイベントや関連映像パッケージの販売等が好調に推移した。IPプロデュース事業では、今後も映像や音楽を通じIP軸戦略の核となる良質なIPの創出を強化する。

 

■アミューズメント事業

売上高は1047億6400万円(同18.6%増)、セグメント利益は81億4100万円(同7.7%増)となった。

アミューズメント事業では、国内アミューズメント施設の既存店売上高が106.9%となった。

また、「バンダイナムコ Cross Store」や「ガシャポンのデパート」のようなグループの商品・サービスと連携したバンダイナムコならではの施設やアクティビティ施設が好調に推移した。業務用ゲームにおいては、新製品や定番機器の販売等が安定的に推移した。

アミューズメント事業においては、グループの商品・サービスとファンとのタッチポイントの役割をさらに強化するとともに、燃料価格の上昇等の外部環境の変化も踏まえ、引き続き効率化に取り組む。

 

■その他事業

売上高は272億6200万円(同11.0%増)、セグメント利益は20億9700万円(同65.4%増)となった。

グループ各社へ向けた物流事業、その他管理業務等を行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでいる。

 

■2025年3月期の業績見通し

2025年3月期の業績は、売上高1兆2300億円(前期比17.1%増)、営業利益1800億円(同98.5%増)、経常利益1870億円(同79.5%増)、最終利益1280億円(同26.1%増)、EPS195.65円を見込む。株価収益率は19.9倍となる。

・売上高:1兆2300億円(同17.1%増)
・営業利益:1800億円(同98.5%増)
・経常利益:1870億円(同79.5%増)
・最終利益:1280億円(同26.1%増)
・EPS:195.65円

【通期計画に対する進捗率】
・売上高:77.7%
・営業利益:99.6%
・経常利益:99.2%
・最終利益:100.5%

株式会社バンダイナムコホールディングス
http://www.bandainamco.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社バンダイナムコホールディングス
設立
2005年9月
代表者
代表取締役社長 川口 勝
決算期
3月
直近業績
売上高1兆502億1000万円、営業利益906億8200万円、経常利益1041億6400万円、最終利益1014億9300万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7832
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