タカラトミー、第3四半期は営業益33%増の230億円と大幅増益 BEYBLADE Xが子供~大人に幅広い支持 キディランドやガチャ、アイプリ、フレンダも貢献

タカラトミー<7867>は、2月12日、2025年3月期 第3四半期累計の連結決算を発表し、売上高1949億7200万円(前年同期比21.7%増)、営業利益230億8400万円(同33.7%増)、経常利益221億9900万円(同33.9%増)、最終利益144億3300万円(同59.7%増)と売上、利益ともに過去最高業績を達成した。

・売上高:1949億7200万円(同21.7%増)
・営業利益:230億8400万円(同33.7%増)
・経常利益:221億9900万円(同33.9%増)
・最終利益:144億3300万円(同59.7%増)

同社では、「トミカプレミアム」「プラレール リアルクラス」「BEYBLADE X(ベイブレードエックス)」などKidults(キダルト)層に向けた施策が業績へ貢献した、としている。大型ガチャ専門店「ガチャワールド」やキデイランドもインバウンドも含めて幅広い層から支持を受けた。

【17時5分追記】
四半期業績と第4四半期の見通しは以下の通り。例年、第4四半期はコスト先行となるため、通期予想を据え置いた

 

■国内

「トミカ」「プラレール」といった定番ブランドが幅広い年齢・地域への展開により前年同期を上回る販売で推移するとともに、「BEYBLADE X」では、メディアミックス展開のほか、年齢制限のない大会の実施等により年末商戦においても子どもから大人まで幅広い世代から人気を集めた。また、欧米をはじめとした海外販売が本格化するとともに、米国子会社T-Licensingによる各国放送局との取組みにより、アニメの視聴エリアが拡大するなど商品展開との相乗効果を生み出した。12月にはアジア10地域の大会優勝者による「BEYBLADE X アジアチャンピオンシップ2024」を開催するなど、国際的な施策も推進した。

「デュエル・マスターズ」では、トレーディングカードゲームに加え、スマートフォン向けアプリ「DUEL MASTERS PLAY'S」による顧客層の拡大もあり、業績への貢献が拡大した。

自社IP「ぷにるんず」は、日本・アジア地域での人気を受け、4月より欧米向けの輸出がスタートするなど、グローバルコンテンツ化を図った。

また、5月には幅広い顧客層に向け、大人気コミック「名探偵コナン」をトレーディングカードゲームとして発売を開始し、新たな売上となった。10月にはペットトイ「うまれて!ウーモアライブ」を発売し、売上に寄与した。

また、11月には「トミカ」「プラレール」など自社IPの世界観にXR技術が融合した体験型アトラクションが楽しめる新業態「タカラトミープラネット」をオープンさせた。

タカラトミーアーツは、「ぬいぐるみ」等のポケットモンスター関連商品が伸長したことに加え、「ガチャ」においては、キャラクター商品をはじめとしたアイテム数の拡大や11月に大型ガチャ専門店「ガチャワールド」をオープンさせるなど商業施設や空港等への設置を進めるとともに海外展開を拡大したこと等から、好調な推移が継続した。また、アミューズメントマシンにおいては、4月に「ひみつのアイプリ」、7月に「ポケモンフレンダ」をスタートさせ、前作を上回る立ち上がりとなった。

小売のキデイランドは、引き続き新鮮で話題性の高いキャラクターグッズや雑貨を扱うなど、国内外の幅広い年齢層から人気を集めている。そのような中、インバウンド需要やキャラクターの人気継続もあり、原宿店、梅田店をはじめとした旗艦店やキャラクター専門店、催事展開が好評を博すなど、業績への貢献が拡大した。

以上により、売上高については1657億2700万円(前年同期比25.8%増)、営業利益は248億1900万円(同27.4%増)となった。

 

■アメリカズ

玩具市場全体の低迷もあり、農耕車両玩具やトイ&ホビー商品の販売が減少したものの、ベビー用品「The First Years」「Boon」の販売が堅調に推移するとともに、Fat Brain Holdingsの売上高が前年同期を上回ったことなどから、売上高は248億0900万円(前年同期比6.1%増)、営業利益は3100万円(前年同期営業損失2億9200万円)となった。

 

■オセアニア

ベビー用品やタカラトミーアーツの「ガチャ」の販売が増加するとともに、プリスクール商品や農耕車両玩具の販売が堅調に推移した。これらにより、売上高は22億4200万円(前年同期比13.7%増)となった。営業利益は輸送コストの増加等による売上総利益率の悪化もあり、1億2500万円(同31.6%減)となった。

 

■アジア

「トミカ」が幅広い年齢層に人気となるなど好調に推移するとともに、中国での販売拡大を背景として、9月には「トミカ」初となる海外ブランドストア「TOMICA BRAND STORE」を中国上海市にオープンしブランド浸透を図った。

「BEYBLADE X」では、各地でのアニメ放送や店頭での継続的なイベント等のプロモーションもあり、堅調に推移した。

また、4月から関連玩具の販売をスタートさせた「シンカリオン チェンジ ザ ワールド」は7月から香港、9月から台湾でテレビアニメ放送が開始したこともあり、販売が伸長した。さらに、「名探偵コナンカードゲーム」シリーズを日本と同時期の5月に香港、韓国、台湾をはじめとした9つの国と地域で販売を開始し新たな売上となった。

加えて、生産子会社であるTOMY(Hong Kong)では「BEYBLADE X」をはじめとした海外向け輸出が増加したこと等もあり、売上高は538億2200万円(前年同期比20.3%増)、営業利益は22億7600万円(同46.8%増)となった。

 

■2025年3月期の業績見通し

2025年3月期の業績は、売上高2400億円(前期比15.2%増)、営業利益230億円(同22.2%増)、経常利益225億円(同26.4%増)、最終利益145億円(同47.8%増)、EPS161.43円を見込む。株価収益率は31.1倍となる。

・売上高:2400億円(同15.2%増)
・営業利益:230億円(同22.2%増)
・経常利益:225億円(同26.4%増)
・最終利益:145億円(同47.8%増)
・EPS:161.43円

【通期計画に対する進捗率】
・売上高:81.2%
・営業利益:100.4%
・経常利益:98.7%
・最終利益:99.5%

株式会社タカラトミー
http://www.takaratomy.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社タカラトミー
設立
1953年1月
代表者
代表取締役会長CEO 富山 幹太郎/代表取締役社長COO 小島 一洋
決算期
3月
直近業績
売上高2083億2600万円、営業利益188億1800万円、経常利益178億700万円、最終利益98億800万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7867
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