グッドスマイルカンパニー、「ねんどろいど」で画像検査AIを導入、一部自動化…品質と効率化の向上を目指す

グッドスマイルカンパニーは、AIを用いた画像検査ソリューションを提供するMENOUの「検査AI MENOU」を鳥取県倉吉市の楽月工場で、フィギュアの検査システムとして導入したことを発表した。両社は、ものづくり業界における労働人口減少への対応が急務となる中、検査工程の自動化によって、日本の緻密でハイクオリティなフィギュアの品質維持と生産性の向上へ取り組んでいく。

「ねんどろいど」の面相パーツにおいて、検査AI MENOUを導入することで、製造工程における検査の効率化と品質管理の強化を図る。AIを活用した検査の自動化によって、従来の目視検査では属人化などにより見逃しのリスクがあった微細な不良の検出精度を向上させ、不良品の出荷を防ぐ。

現状、検査AI MENOUでの検査精度は99.2%に達し、人と同等の検査精度を実現している。グッドスマイルカンパニーは、さらなる精度向上を目指しながら、さまざまな種類の面相パーツでの活用も予定している。

【検査AI MENOU導入により期待される効果】
・検査員ごとにバラついていた検査基準を高レベルで統一化
・ヒューマンエラーによる見逃しを減らし、ロスを削減
・教育コスト軽減と省人化を実現
・目視検査の自動化で品質を維持しつつ、生産性を向上

 

近年、アニメフィギュアの需要は年々増加しており、グッドスマイルカンパニーでの海外売上も2020年から比較すると2022年、2023年は約3倍と急激に拡大している。しかし、国内のフィギュアメーカーでは、急増す需要に対して生産が追い付かず、フィギュアは注文からユーザーの手元に届くまで半年から1年ほどの時間を要している。

また、国内のフィギュアメーカーの主力工場は中国の場合が多く、日本が世界的に評価されている繊細でハイクオリティなフィギュアの品質コントロールは大きな課題になっていた。フィギュアの製造工程は非常に細かい作業が多く、自動化が困難な工程も多いため、製造および検査は人による作業が依然として主流。

さらに、フィギュアのような小ロット多品種の製造に対応するには、自動化コストの課題もあり、「高品質」と「効率化」が相反する問題となっていた。 

 

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