サイバーエージェント、メディア&IP事業は「利益を積み上げるフェーズに入った」(藤田社長) 漫画やアニメ、興行、MD、ゲーム化などIPエコシステムも充実

サイバーエージェント<4751>は、5月15日、第2四半期(25年1~3月)のメディア&IP事業の業績について、売上高が前年同期比14.4%増の570億円、営業利益が33億円(同6.6倍)と増収増益を達成した。これまで長く投資先行が続いていたが、2四半期連続で黒字を達成しし、「利益を積み上げていけるフェーズに入ってきた」(藤田社長)。
毎回開示しているWAU(週次アクティブユーザー数)も高水準を記録しており、今年もMLBの中継を行うため、盛り上がりを期待しているという。

藤田社長は、ドラマとバラエティ番組のクオリティアップにも取り組んでおり、「一定水準のクオリティが担保できるようになってきた」とも述べた。ドラマ「死ぬほど愛して」はNetflixにも同時配信しており、TOP10圏内を長くキープし、恋愛リアリティ「ラブパワーキングダム〜恋愛強者選挙〜」も「中高生の半分が見ていると言われてるほどのコンテンツになっている」。

このほか、アニメへの取り組みについても言及した。ABEMA開局の動きと連動する形で、2018年ころから少額出資から始めており、業界関係との関係づくりから始めた。現在では主幹事の作品を多数出すことができるようになったという。

IP事業は、『ウマ娘 プリティーダービー』のアニメとゲームがヒットするなど大きな実績を残したが、アニメと漫画の強化、興行、マーチャンダイジング、ゲーム化、そしてそれらのグローバル展開といった一連の事業を行っていく考え。

ニトロプラスやネルケプランニングのグループ参加のほか、グローバルマーケティング子会社CA AMERICAとアニメ制作会社CA SOACAの設立、MANGA APARTMENTの開始など、こうした一連のプロセスを担うグループ企業が揃ってきた。「IPのエコシステムが非常に充実してきており、今後も拡大していこうと考えている」。


会社情報
- 会社名
- 株式会社サイバーエージェント
- 設立
- 1998年3月
- 代表者
- 代表取締役 藤田 晋
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高8740億3000万円、営業利益717億0200万円、経常利益717億4300万円、最終利益316億6700万円(2025年9月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 4751