ブシロード、25年6月期決算は営業利益370%増の41億円を計画 主力のTCGは既存・新規とも好調 MyGO!!!!!×Ave Mujica合同ライブは過去最高動員

ブシロード<7803>は、2025年6月期の連結決算について、売上高535億円(前年同期比15.6%増)、営業利益41億5000万円(同370.2%増)、経常利益41億5000万円(同118.6%増)、最終利益24億9000万円(同209.4%増)を計画している。第3四半期の決算発表時に2度目の上方修正を行った。
・売上高:535億円(同15.6%増)
・営業利益:41億5000万円(同370.2%増)
・経常利益:41億5000万円(同118.6%増)
・最終利益:24億9000万円(同209.4%増)
・EPS:36.21円
【第3四半期累計決算の通期計画に対する進捗率】
・売上高:73.6%
・営業利益:69.4%
・経常利益:69.9%
・最終利益:68.0%


決算説明動画内で木谷高明社長が各事業の見通しについてコメントしているので、その要約を掲載しておく。
・TCGユニットは、新作トレーディングカードゲームとして2月に「ラブライブ!シリーズ オフィシャルカードゲーム」、4月に「ヴァイスシュヴァルツロゼ」を発売し、既存TCGとともに順調に推移する。特に「ラブライブ!シリーズ オフィシャルカードゲーム」は、ラブライブ!のライブイベントと連動している点が特徴なので、今後もしっかりと連携していきたい。2026年6月期になるが、7月に発売する「ゴジラカードゲーム」と「hololive OFFICIAL CARD GAME」英語版の準備も進めているという。
・コンテンツユニットでは、対戦カードゲーム『カードファイト!! ヴァンガード ディアデイズ2』は順調に売れているが、『バンドリ! ガールズバンドパーティ!(ガルパ)』の周年イベントも好調だった。『HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT』は、2026年6月期に発売するが、「EVOフランス2025」のメイン種目に採用されたとのこと。今後も中小の格闘ゲーム大会での採用が期待されるほか、大会参加のための需要も期待できるとした。あわせてプロモーションも強化していく考え。
・ライブエンタメユニットは、4月26日・27日にMyGO!!!!!×Ave Mujica 合同ライブ「わかれ道の、その先へ」を開催し、3万8000人を動員するなどバンドリ!プロジェクトとして過去最大規模の公演となった。Poppin'Party10周年ライブを日本武道館で開催した。今後、7バンドを中心に全国ツアーやアジアツアーなどライブ回数とともに規模も拡大していく見通し。
・MDユニットは、一般MDの中国への輸出が落ち着いたものの、その他の国への輸出が伸びているほか、ライブの開催数の増加に伴ってグッズ販売も伸びる見通し。また、注力中のデフォルメフィギュアブランド「PalVerse」については全世界的に知名度が上がっており、売上も拡大する。
・スポーツについては、新日本プロレスで世代交代が行われており、若手が活躍しつつある一方、ベテランも活性化しており、春~夏に良い状態になっていくと想定している。棚橋弘至社長の引退に向けたファイナルロードの中で若手のさらなる台頭も期待しているという。
・他方、スターダムについては、有力選手が引退したり退団したりする中で勢いを落とさず、むしろ勢いが増すことができているとした。新日本プロレス、スターダムともに過渡期に入っていたが、今年後半はかなり期待できるとの見通しを示した。
なお、米国の関税政策の影響については、既存TCG売上は年間で約30億円だが、米国の関税の影響により、約10パーセントにあたる約3億円の減少を見込んでいる。利益については、英語版TCGの粗利率が平均で約40パーセントであるため、1億2000万円の利益減少を見込む。
▼決算説明動画
会社情報
- 会社名
- 株式会社ブシロード
- 設立
- 2007年5月
- 代表者
- 代表取締役社長 木谷 高明
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高561億7500万円、営業利益48億6800万円、経常利益48億4400万円、最終利益34億1800万円(2025年6月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 7803