IGポート、25年5月期決算は増収増益も映像制作事業の損失拡大で利益は予想を下回る 中国での商品販売は好調に推移

  • IGポート<3791>は、7月11日、2025年5月期の連結決算を発表、映像制作事業における増収が影響して2ケタ超の増収・営業増益で着地した。

    ただし、映像制作事業の損失が膨らんだこともあり、利益面では当初予想を下回っての着地となった。

    売上高145億9800万円(前年同期比23.3%増)
    営業利益14億2600万円(同16.4%増)
    経常利益14億2000万円(同2.9%増)
    最終利益8億2800万円(同28.5%減)

    主なセグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①映像制作事業 売上高73億1800万円(前々期比17.9%増)、営業損益11億100万円の赤字(前期9億4000万円の赤字)
    テレビ用アニメーションは「春夏秋冬代行者 春の舞」「怪獣8号 第2期」「SPY × FAMILY Season 3」など、劇場用アニメーションは「劇場版ハイキュー!! VS 小さな巨人」など、配信用アニメーションは「Star Wars Visions Presents -The Ninth Jedi」「THE ONE PIECE」などを納品へ向けそれぞれ制作している。

    テレビ用アニメーションは「真・侍伝YAIBA」など、配信用アニメーションは「My Melody & Kuromi」、劇場用アニメーションの「怪獣8号 第1期総集編/同時上映 保科の休日」は納品し、テレビ放映や配信(予定)、劇場上映となった。その他プロモーションビデオ・CM・ゲーム・遊技機のアニメーションを制作・納品した。

    なお、物価の高騰により人件費やCG制作費、外注費などが高騰し、制作期間の長期化により、一部の作品については受注損失引当金を計上する作品もあった。

    ②出版事業 売上高22億2400万円(同4.8%減)、営業利益3億4800万円(同27.7%減)
    コミック誌の定期刊行物は「月刊コミックガーデン」(12点)を刊行した。書籍(コミックス、ノベルスを含む)は、2024年夏にアニメ放送された「魔導具師ダリヤはうつむかない~Dahliya Wilts No More~」をはじめ、「転生貴族の異世界冒険録」「リィンカーネーションの花弁」の最新刊など164点を刊行した。出版事業売上における電子書籍の占有率は79.6%となり、前年度の同80.9%からほぼ横ばいとなった。

    ③版権事業 売上高39億5600万円(同31.7%増)、営業利益19億3400万円(同6.1%増)
    「君に届け」「ハイキュー!!」「進撃の巨人」「怪獣8号」「SPY × FAMILY」などのシリーズタイトルを中心に、二次利用による収益分配を計上した。「君に届け 3RD SEASON」は、第1四半期期間に、配信事業者からのライセンス収入がすべて一括で計上されている。

    ④商品販売事業 売上高8億7000万円(前々期2700万円)、営業利益3億7700万円(前々期2500万円の赤字)
    中国・上海に「I.G & WIT Anime Studio Store」を開店したことより、人気作品のキャラクターの商品販売が好調に推移した。

  • ■今期も増収増益の見込み

  • 2026年5月期通期の業績予想については、以下のとおりで増収増益を見込んでいる。

    売上高157億7200万円(前期比8.0%増)
    営業利益17億9200万円(同25.7%増)
    経常利益16億5900万円(同16.9%増)
    最終利益13億5800万円(同64.1%増)

※過去12四半期分の四半期推移のグラフを追加しました。

株式会社IGポート
https://www.igport.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社IGポート
設立
1987年12月
代表者
代表取締役社長 石川 光久
決算期
5月
直近業績
売上高145億9800万円、営業利益14億2600万円、経常利益14億2000万円、最終利益8億2800万円(2025年5月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3791
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