シリコンスタジオ、ポストエフェクトミドルウェアの最新バージョン「YEBIS 4(エビス4)」を提供開始

シリコンスタジオ<3907>は、本日(7月15日)、リアルタイムCGに高品質なレンズ効果をポストプロセスで実装できるミドルウェアの最新バージョン「YEBIS 4(エビス4)」を提供開始することを発表した。

「YEBIS 4」は、近年のGPUアーキテクチャへの最適化やアルゴリズムの改善により、品質と速度の両面で大きく進化した。従来と同じ速度でもより高品質に、同程度の表現ではより高速に処理できる。特に被写界深度(DOF)ボケやレンズフレア、収差といった光学エフェクトの表現力は大幅に向上。波動光学による回折パターンやレンズの加工で生じる玉ねぎボケなどの表現にも対応しており、より写実性の高い被写界深度とボケ表現を演出できる。

また、品質と速度のバランスを柔軟に調整できるため、ゲーム中は高速なエフェクトを適用し、カットシーンでは映画のような光学エフェクトを適用することも可能だ。さらにユーザ視点の使いやすさを大幅に改善しており、解像度の異なる複数のビューポートへのエフェクト適用はもちろん、動的な品質の変更や動的解像度、カラースコープ、各種内部バッファ表示、エフェクトパイプラインとパフォーマンス表示、収差グラフ表示など、開発やデバッグに役立つさまざまな補助機能をサポートする。

■被写界深度(DOF)とボケ表現

エッジ部分に現れやすいアーティファクトも軽減し、より自然な被写界深度とボケ表現を演出できる。

■レンズの収差とボケ味のカスタマイズ

レンズを通った光がどのようなボケ像を形作るかをリアルタイムに確認しながら、収差やその補正状態を調整できる。これにより、バブルボケやソフトボケ、多彩なカラーフリンジなど、さまざまな表情をもつボケを簡単に演出できる。

■絞り形状の表現とカスタマイズ

「YEBIS 4」は絞り形状の表現力も向上し、自由度の高いカスタマイズが可能だ。絞り羽根の枚数や円形絞りの強度、羽根のカーブや継ぎ目の微妙な歪みなどを調整し、手裏剣ボケなど多彩なボケ味と特殊な絞り形状を表現できる。

■非点収差とぐるぐるボケ

像面湾曲と非点収差をサポートしており、ナチュラルなボケの歪み表現や、ぐるぐるボケといった特徴的なボケ表現も可能だ。

■アナモルフィックレンズエフェクト

広く知られる楕円ボケと横フレアだけでは、本物のもつ独特の雰囲気の再現に十分とは言えない。「YEBIS 4」ではさらに特有の非点、歪曲、倍率色収差、ケラレ、ゴーストなどにより、本当のアナモルフィックレンズのような複雑で独特な空気感の演出が可能だ。

■アップスケーリング技術との効率的な連携

DLSSなどのアップスケーリング技術と連携し、ポストエフェクトを効果的に適用することが可能だ。アップスケーリングのタイミングの制御や中間スケーリングにも対応し、品質と速度バランスの細かな調整ができる。

▼「YEBIS 4」対応プラットフォーム
Nintendo Switch、Nintendo Switch 2、PlayStation5、Xbox Series X¦S、Windows(Direct3D 11、Direct3D 12)

シリコンスタジオ株式会社
http://www.siliconstudio.co.jp

会社情報

会社名
シリコンスタジオ株式会社
設立
2000年1月
代表者
代表取締役社長 梶谷 眞一郎
決算期
11月
直近業績
売上高44億1400万円、営業利益1億4300万円、経常利益1億2300万円、最終利益8700万円(2024年11月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3907
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