DeNA、第1四半期は営業利益620%増の138億円と大幅増益 『ポケポケ』反動出るも業績拡大をけん引 通期見通しは保守的に減益予想に
ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、8月7日、2026年3月期 第1四半期の連結決算(IFRS)を発表し、売上収益417億2700万円(前年同期比22.8%増)、営業利益138億円(同620.0%増)、税引前利益158億7100万円(同253.6%増)、最終利益112億0300万円(同267.1%増)だった。
・売上収益:417億2700万円(同22.8%増)
・営業利益:138億円(同620.0%増)
・税引前利益:158億7100万円(同253.6%増)
・最終利益:112億0300万円(同267.1%増)
『Pokémon Trading Card Game Pocket』は初速からの反動がみられたものの、引き続き業績拡大をけん引する活躍を見せた。スポーツ事業では横浜DeNAベイスターズの観客動員が伸びて増収増益となったほか、ライブストリーミング事業も収益改善が進んで黒字転換した。
■ゲーム事業
ゲーム事業の売上収益は181億3500万円(前年同期比61.7%増)、セグメント利益は100億5700万円(同1,061.1%増)となった。2024年10月30日に新規リリースしたタイトル『Pokémon Trading Card Game Pocket』は配信当初の初速からの反動はあったものの、引き続き大きく貢献し、前年同期比で増収増益となった。
■ライブストリーミング事業
ライブストリーミング事業の売上収益は99億7100万円(前年同期比2.2%減)、セグメント利益は10億0200万円(前年同期は5億7600万円の損失)となった。国内 の「Pococha(ポコチャ)」では、2025年3月期上期においてTVCM等のマーケティングも実施していたが、同下期以降は、より収益性の改善に優先順位をおいた事業運営を進めている。「IRIAM(イリアム)」に関しては、引き続き成長した。
■スポーツ事業
スポーツ事業の売上収益は113億8400万円(前年同期比13.6%増)、セグメント利益は39億6800万円(同19.0%増)となった。横浜DeNAベイスターズでは、主催試合の観客動員数が順調に推移する等、好調に推移した。
■ヘルスケア・メディカル事業
ヘルスケア・メディカル事業の売上収益は16億7600万円(前年同期比9.0%減)、セグメント損失は13億5300万円(前年同期は13億7600万円の損失)となった。ヘルスケア領域は、データ利活用に関しては前年同期比で増収、また、データヘルスについても堅調に推移した。メディカル領域では、医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join(ジョイン)」の導入施設数等は増加したが、ポータブル医療機器とJoinを組み合わせたJoin Mobile Clinic等、Joinのプラットフォームを活用し、スケールアップするサービス・プロダクトについては引き続き検証を重ねている。
■新規事業・その他
新規事業・その他の売上収益は6億8700万円(前年同期比16.2%減)、セグメント損失は6億2000万円(前年同期は2億7200万円の損失)となった。AIに関する取り組み等、中長期での成長や事業ポートフォリオの強化を目指した各種取り組み等を含んでいる。
■2026年3月期の見通し
2026年3月期売上収益1460億円~1540億円(前期11.0%減~同6.1%減)、営業利益200億円~250億円(同31.0%減~同13.7%減)、Non-GAAP営業利益193億円~243億円(同41.4%減~同26.2%減)を見込む。
・売上収益:1460億円~1540億円(前期11.0%減~同6.1%減)
・営業利益:200億円~250億円(同31.0%減~同13.7%減)
・Non-GAAP営業利益:193億円~243億円(同41.4%減~同26.2%減)
ゲーム事業については、前期第4四半期及び今期第1四半期までの動向を基に予想を算出しており、また、各ゲーム内での施策の影響等については合理的な予測が困難であるため、保守的に見積もり、前期比減収減益を見込んでいる。第2四半期については、前四半期比で減収減益の見込み。
2025年3月期下期に配信を開始した『Pokémon Trading Card Game Pocket』については、短期的には、配信開始当初の初速からの反動を考慮しており、業績予想においてはレンジとしてそのボラティリティを売上収益、営業利益の両面に考慮している。
また、連結業績予想の下限値の算出にあたっては、前期第4四半期から第1四半期にかけてのトレンドが継続するものと仮定しているが、当該タイトルについては、期中もアップデート等を重ね、長期的な貢献を目指した運営を行っていく。
ライブストリーミング事業では、収益性を重視した事業運営を継続し、前期比増益を目指していく。
スポーツ事業では、興行を中心とした既存の事業を着実に推進していく。
ヘルスケア・メディカル事業では、今後の成長に向けた取り組みを精査・推進しつつ、前期比増収、損益改善を図っていく。
新規事業・その他においては、AI 関連の取り組みの強化や、スマートシティ展開の本格化等、中長期成長に必要な投資に関しては、積極的かつ柔軟に検討しており、当該区分の損失は前期比で拡大するものと見込んでいる。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 設立
- 1999年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上収益1639億9700万円、営業利益289億7300万円、税引前利益318億1700万円、最終利益241億9300万円(2025年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2432
