ブシロード、25年6月期は営業益452％増の48億円と大幅増益　主力2タイトル中心にTCG好調　「Ave Mujica」けん引しライブ収益拡大、グッズ事業とのシナジー発揮

ブシロード<7803>は、この日(8月14日)、2025年6月期の連結決算を発表し、売上高561億7500万円(前の期比21.4%増)、営業利益48億6800万円(同451.6%増)、経常利益48億4400万円(同155.2%増)、最終利益34億1800万円(同324.7%増)と大幅増益となり、売上高と営業利益については過去最高を更新した。

・売上高:561億7500万円(同21.4%増)
・営業利益:48億6800万円(同451.6%増)
・経常利益:48億4400万円(同155.2%増)
・最終利益:34億1800万円(同324.7%増)

TCGユニットとライブエンタメユニット、MDユニットがいずれも過去最高の売上高を記録し、全体をけん引した。ライブ開催に合わせて用意したグッズの販売も好調に推移するなど、ユニット間のシナジー効果を追求した取り組みも好決算の大きな要因となった。

セグメント別の状況は以下の通り。　

【エンタメ事業】
・売上高:498億5100万円(同25.6%増)
・営業利益:46億9400万円(同969.8%増)

TCGユニットは、同24.9％増の270億3700万円だった。『カードファイト!!ヴァンガード』や『ヴァイスシュヴァルツ』が引き続き順調だったほか、自社IP「ヴァイスシュヴァルツロゼ」、そして「ホロライブ」や「ラブライブ！」シリーズ、「五等分の花嫁」題材のカードゲームも増収に貢献した。

ライブエンタメユニットは、同8.4％増の56億9300万円だった。「Ave Mujica」中心に国内外で開催した大型ライブの観客動員が好調だった。とりわけ4月に開催したMyGO!!!!!との合同ライブはシリーズ史上最大の観客動員を記録した。「Ave Mujica」はアニメ終了から3ヶ月以上が経過した現在も高い支持を集めている。

MDユニットは、同52.5％増の88億9100万円と大きく伸びた。「バンドリ！」関連のライブイベントに合わせて販売したグッズ売上が伸びたほか、自社フィギュアブランド「PalVerse」、海外での催事イベントでの物販なども押し上げた。

【スポーツ事業】
・売上高:63億2400万円(同3.9%減)
・営業利益:1億7300万円(同60.8%減)

新日本プロレス、スターダムともに過渡期とも言える時期となった。新日本プロレスは観客動員が伸び悩むなど苦戦したものの、スターダムについては選手離脱の影響からの立て直しに取り組んだ結果、第4四半期には収益性も大きく改善したという。

■2026年6月期の見通し

2026年6月期の業績は、売上高560億円(前期比0.3%減)、営業利益45億円(同7.6%減)、経常利益46億円(同5.1%減)、最終利益27億円(同21.0%減)、EPS19.63円を見込む。

・売上高:560億円(同0.3%減)
・営業利益:45億円(同7.6%減)
・経常利益:46億円(同5.1%減)
・最終利益:27億円(同21.0%減)
・EPS:19.63円

2026年6月期は今後の成長ドライバーとなるIP創出に向けた準備期間と位置付けており、中長期的な成長に向けて基盤強化を進めていく、としている。