サイバーエージェント、25年9月期決算は営業益79%増の717億円と大幅増益 ABEMA中心とするメディア&IPが10年ぶり黒字化 ゲームも複数の大型ヒット創出

サイバーエージェント<4751>は、11月14日、2025年9月期の連結決算を発表し、売上高8740億3000万円(前の期比9.1%増)、営業利益717億0200万円(同78.9%増)、経常利益717億4300万円(同80.6%増)、最終利益316億6700万円(同98.2%増)と大幅増益を達成した。売上高8500億円、営業利益660億円、経常利益6600億円、最終利益310億円とする業績予想から上振れての着地となった。

この日開催した決算説明会で説明にあたった藤田晋社長(写真)は、「全体的に好調に今期を終えることができた」と振り返った。期中に上方修正したが、その予想をさらに大きく上回った。売上高は、創業以来28期連続で増収を達成した。

メディア&IP事業が「ABEMA」を開局後、大きく投資をしてきた結果、10年ぶりに黒字化を果たした。注力分野であるIP事業にも引き続き投資を行っており、着々と進捗をしているという。ゲーム事業に関しては、2025年期は7本の新規タイトルをリリースし、その中から複数本、大型ヒットが生まれ、外部決済の効果もあって大幅な増益を果たした 。 

 

■メディア&IP事業

「ABEMA」や「WINTICKET」などが属し、重層的に売上を積み上げた結果、売上高は同15.7%増の2315億4300万円と好調に推移した。営業利益は72億9100万円(同87億3900万円増)であり、新しい未来のテレビ「ABEMA」の開局後、10年ぶりに黒字化を果たした。

 

■インターネット広告事業:

インターネット広告事業本部、AI事業本部などが属している。下半期に大型顧客の離脱はあったものの堅調に推移し、売上高は同6.1%増の4612億2000万円だった。AIを活用した新規事業への投資等により、営業利益は14.0%減の176億0200万円となった。

 

■ゲーム事業:

複数の新規ゲームタイトルが大型ヒットしたことに加え、海外展開も奏功し、売上高は同10.6%増の2167億1000万円と増収を達成した。外部決済への移行効果等もあり、営業利益は96.5%増の600億6300万円と大幅に伸長した。

 

■投資育成事業:

コーポレートベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルにおけるファンド運営などが属する。売上高は同73.8%減の16億6300万円である。営業損益は15億1500万円の損失(前年同期間は4億2600万円の営業利益)となった。

 

■2026年9月期の見通し

2026年9月期の業績は、売上高8800億円(前期比0.7%増)、営業利益500億円~600億円(同30.3%減~同16.3%減)、経常利益500億円~600億円(同30.3%減~同16.4%減)、最終利益250億円~300億円(同21.1%減~同5.3%減)を見込む。

 

株式会社サイバーエージェント
http://www.cyberagent.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社サイバーエージェント
設立
1998年3月
代表者
代表取締役 藤田 晋
決算期
9月
直近業績
売上高8740億3000万円、営業利益717億0200万円、経常利益717億4300万円、最終利益316億6700万円(2025年9月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
4751
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