【イベント】ブシロードが中野・杉並・豊島“アニメ・マンガフェス2025in中野”に出展。区と協力して『ヴァンガード』の新規層へのアピールとサブカルチャーを通じた地域活性化に取り組む
ブシロード<7803>は、11月15日に中野区で開催された中野・杉並・豊島“アニメ・マンガフェス2025 in中野”に出展した。
本イベントは、マンガやアニメ、サブカルチャーに関連する施設や産業、文化が集積する中野区、杉並区、豊島区の3区及び東京商工会議所が連携して、各区の特色を生かしたイベントを行うというもの。
中野区では、昨年度に続き『カードファイト!! ヴァンガード』のイベントを区内の施設である“なかのZERO”で実施した。カードゲーム以外にも、地域の住民や幅広い世代が楽しめるイベントが同時開催されていた。本稿ではその模様をお届けしていく。
地域活性化と作品の周知を狙った合同イベント
“なかのZERO”は中野区にある生涯学習の複合施設で、大小複数のホールに加え、区民や区内の文化・芸術団体等がさまざまな文化活動の場として利用できる会議室、図書館、そしてプラネタリウムまでも備える施設だ。
そこで『カードファイト!! ヴァンガード』は、参加無料のあそび方教室、3戦ファイト、中野区に因んだ投げ輪、ガブエリウスとの記念撮影、明星エリカ役・幸村恵理さんによるプラネタリウム解説を実施した。


昨年も実施された本取り組みだが、今回はターゲット層を少し変えて既存プレイヤーだけでなく新規層への周知が目的の1つにもなっているようだ。
アニメ・マンガフェス2025中野区会場では、『カードファイト!! ヴァンガード』だけでなく他イベントも実施されている。
小ホールでは“『キミとアイドルプリキュア♪』ショー”が開催され、多くの家族付けが来場。他にも“ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU 20th Anniversary Fan Meeting”が開催。『プリキュア』シリーズ好きの子供や『ガイキング』ファンの大人たちが多く集まった。

会場が1つになっていることもあり、施設の導線を活かして小ホールでイベントを見に来た方に対して『カードファイト!! ヴァンガード』に触れてもらうという形が作られていた。
実際に、子供たちとその家族が見かけたガブエリウスと共に撮影をして、その流れで輪投げやルール解説を受ける様子も見られた。
施設を普段から利用するような方が偶然来場してルール説明を受けている場面もあり、普段のプロモーションではリーチできないような層にも、より深く『カードファイト!! ヴァンガード』を知ってもらうきっかけになっていた印象を受ける。
もちろん既存ファンが楽しめる企画として、3戦ファイトを通してのプレイヤー同士の交流や、幸村恵理さんによるプラネタリウム解説なども実施されている。特にプラネタリウムには用意された席に対して非常に多くの応募があったとのことだ。

他にも、アニメ制作体験ワークショップ、高校生のアート作品展示など、も実施されていた。イベントのスタッフには地元の高校生ボランティアが参加する様子もあり、本イベントは中野区とその地域住民、そして『カードファイト!! ヴァンガード』をはじめとしたサブカルチャーと深く絡み合って構成されていた。
中野区の担当者が目指す区とアニメの協力関係
今回はより詳しくこのイベントの取り組みの意図を伺うべく、中野区区民文化振興・多文化共生推進課長の冨士縄篤氏にお話を伺った。
――このアニメ・マンガフェス2025は中野区としてはどういった狙いや想いを持って取り組んでいるのでしょうか?
このイベントは、杉並区、豊島区と東京商工会議所の官民連携による実行委員会で実施しており、今年で9年目を迎えます。近年、中野区にはアニメ関係企業が集まってきており、アニメは独自の地域性を育む魅力あふれる資源と捉えています。そこで区としてもアニメコンテンツを活用したシティプロモーションに力を入れていきたいと思っています。
今年度に入って“アニメでつながる中野実行委員会”を発足し、そこにブシロードさんをはじめとする区内アニメ関係企業にもオブザーバーとしてご参加いただいています。
――“アニメでつながる中野実行委員会”はどういった集まりなのでしょうか?
“アニメでつながる中野実行委員会”は、地域の経済団体、観光・運輸関係企業、区内大学等が連携して、アニメコンテンツを活用した事業を企画、実施することで地域活性化を進めています。このアニメ・マンガフェスは3区の連携による実行委員会が主催ですが、アニメでつながる中野実行委員会とも相互に連携を進めております。
――今年の会場を“なかのZERO”にした理由は?
今年は「区の文化施設をアニメでジャックする」というコンセプトで“なかのZERO”を会場にしました。これまでは、イベントごとに別の日程で開催していたのを一日に集約し、会場も一か所に集中させることで相乗効果を生んでいます。本日もプリキュアショーを目的に来たお子さんが、ヴァンガードの体験会にも参加していました。
また、今年の11月上旬に中野駅から“なかのZERO”に来場される途中には“NAKANOミューラル・アニメロード”というアニメ作品をストリートアートとして展示する新しい名所が誕生しており、会場までもアニメを楽しみながらお越しいただきたいと考えています。
――今後も企業と中野区の協働は継続していくということですね。
そうですね。毎年新しい企画に取り組んでおり、今年はブシロードさんにプラネタリウムの解説を声優の幸村恵理さんでやっていただきました。これは中野区の施設の魅力をアピールすることに加え、その存在を新しい層の方々に知ってもらう狙いもあります。もちろんアニメに関心を持ってもらうきっかけになると思いますので、両面で盛り上げていきたいです。
――企画内容に関しては企業さんと相談しながら企画したのでしょうか?
各企業とは密にやり取りをして、進めています。去年は中野区役所が新庁舎に移転したこともあり、新庁舎でヴァンガードの大会を開催しました。打ち合わせの中で、今年は新しいことに挑戦しようという方針で先ほどのプラネタリウムの解説の提案がありました。また、来場した誰もが楽しめるように、ブシロードさんの輪投げやヴァンガード体験会のほか、専門学校と高校の協力で、アニメの魅力を鑑賞するだけではなく体験する機会を設けることにも注力しました。
――区内の住民に限らず区外の方も楽しめる企画になっていると感じます。
区内の方はもちろん区外の方にも来てもらい、中野にはアニメの会社がたくさんあることを知ってもらいたいですね。先ほどの“NAKANOミューラル・アニメロード”も見てもらい「こんな会社が中野区にあるのか」「中野区にある会社が作っている作品なのか」と知ってもらえたら嬉しいです。区としてもこういった取り組みは今後も続けていきたいです。
――最後に今後の展望についてお聞かせください。
引き続き企業と協力してアニメによるシティプロモーションを進めていきたいです。 各社それぞれその強みや特徴があるので、それらを生かして何か新しいことにチャレンジができないか。それを住民にどう還元できるか。そういった取り組みを今後も力強く継続していきたいです。
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会社情報
- 会社名
- 株式会社ブシロード
- 設立
- 2007年5月
- 代表者
- 代表取締役社長 木谷 高明
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高561億7500万円、営業利益48億6800万円、経常利益48億4400万円、最終利益34億1800万円(2025年6月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 7803