KADOKAWA、ファンドから提案されていた夏野剛社長の解任議案に反対意見を表明

KADOKAWA<9468>は、本日5月14日、株主であるOasis Japan Strategic Fundから提案されていた取締役 代表執行役社長 CEOである夏野剛氏の解任議案について、取締役会として反対する方針を決議したと発表した。提案株主は、6月24日開催予定の定時株主総会において、夏野氏の取締役解任を求める株主提案を行っていた。

提案株主側は、1株当たり純利益(EPS)が夏野氏就任前の2021年3月期77.42円から2026年3月期見込みで33.34円まで低下していることや、ROE低迷、出版・IP創出事業の弱体化、FromSoftwareを擁しながらグローバルパブリッシングを十分活用できていない点などを問題視。また、動画工房ののれん減損やところざわサクラタウンの減損、サイバー攻撃による特別損失なども挙げ、「内部統制およびガバナンスに重大な課題がある」と主張している。

これに対してKADOKAWA取締役会は、夏野氏就任後の「グローバル・メディアミックス with Technology」戦略によって、出版、映像、ゲーム、Webサービス、教育などの成長基盤強化を進めてきたと説明。海外拠点拡大やアニメ制作体制強化などを推進し、売上高は拡大を続けているとした。

一方で、出版やアニメ市場環境の変化、原価高騰、ヒット作品不足などにより利益面では計画未達が発生していることも認めた。そのうえで、同日公表した新中期経営計画では2027年3月期~2028年3月期を「構造改革期」と位置づけ、2032年3月期に売上高4000億円、営業利益380億円、ROE9.4%、EPS180円の達成を目指す方針を掲げている。取締役会は、これら改革推進には夏野氏のリーダーシップが不可欠だと主張した。

また、2024年に発生した大規模サイバー攻撃についても、夏野氏主導で進めてきたDXやITインフラ強化によって、被害拡大防止や復旧を迅速に進められたと説明。EDR/XDRによる監視やSOC(Security Operation Center)の24時間365日体制などを整備していたことが奏功したとしている。

さらに取締役会は、提案株主が指摘する「質より量」戦略についても否定。編集者1人当たりの出版点数を増やさず売上拡大を図る方針を採用しており、過去5年間で編集者1人当たり売上は伸長していると反論した。ゲーム事業についても、IPごとに収益最大化を目指したパブリッシング戦略を採用していると説明している。

動画工房については、高品質アニメ制作を担う重要子会社であり、新中期経営計画で掲げる「アニメ内製率50%」達成に不可欠な存在と位置づけた。ところざわサクラタウンの減損についても、採算改善が見込めない事業を整理した結果であり、事業構造改革の一環だとしている。

株式会社KADOKAWA
http://www.kadokawa.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社KADOKAWA
設立
1954年4月
代表者
代表執行役社長CEO 夏野 剛/代表執行役CHRO兼CLMO 山下 直久
決算期
3月
直近業績
売上高2829億800万円、営業利益81億200万円、経常利益117億100万円、最終利益12億7800万円(2026年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9468
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