
Bufffは、経済産業省が推進するコンテンツ産業成長投資支援事業「IP360 -Toward 20 Trillion Yen-」の「開発プラットフォーム構築支援」に採択されたと発表した。採択を受け、AIを活用したカジュアルゲーム開発プラットフォーム「JAMMM(ジャム)」の本格的な開発を開始する。
「IP360」は、日本発コンテンツの海外売上を2033年までに20兆円規模へ拡大することを目標に、ゲーム、アニメ、マンガ、音楽、実写などコンテンツ産業への成長投資を支援する事業。Bufffは補助事業期間となる2027年2月末までに、「JAMMM」を実運用可能な状態まで開発する予定だ。
同社はこれまで「ゲームで人を心を動かす」をミッションに掲げ、スマートフォン向けカジュアルゲームを中心に、企業やIPホルダー向けのゲーム活用支援やUGCゲームプラットフォームの開発を手掛けてきた。
今回開発する「JAMMM」は、「作る」「遊ぶ」「共有する」「収益化する」を一体化したAIカジュアルゲームプラットフォームとして設計される。ユーザーはテンプレートを利用して手軽にゲームを制作できるほか、クリエイター向けの分析ツールやコンテンツ管理機能、コミュニティ機能なども搭載する予定だ。
AIはプラットフォーム全体に組み込まれ、ゲーム制作を支援する「制作支援AI」、投稿コンテンツの安全性やIP・ブランド毀損リスクを確認する「UGC監修支援AI」、プレイデータを分析してゲーム改善や収益化を支援する「分析・レコメンドAI」などを実装する計画。制作から公開、運営改善までを一気通貫で支援する環境の構築を目指すとしている。
また、「JAMMM」は海外展開も視野に入れており、英語、繁体字中国語、韓国語への対応を想定した多言語基盤や地域別運用機能を整備。アジア市場を足掛かりに英語圏への展開も進める方針だ。
同社は、日本のIPを「観る」だけでなく、「遊ぶ」「作る」「共有する」体験へと広げることで、国内外のファンとの新たな接点を創出していくとしている。
今回の採択で興味深いのは、Bufffがゲームを作る会社ではなく、「ゲームを作るための基盤」を構築しようとしている点だ。
近年は生成AIによって画像や文章の制作コストは大きく下がったが、ゲーム制作にはロジックやルール設計、運営、収益化など、依然として専門知識が求められる。BufffはそのギャップをAIで埋め、ゲーム制作のハードルを下げようとしている。
もう一つ注目したいのが、IP活用との親和性だ。映画やアニメ、マンガのIPはファンとの接点づくりが重要になっている一方、本格的なゲーム開発には多額のコストと長い開発期間が必要になる。「JAMMM」が低コストで短期間にカジュアルゲームを制作・公開できる基盤として機能すれば、IPホルダーにとって新たなマーケティング手段となる可能性がある。
経済産業省のIP360では、コンテンツそのものだけでなく、海外展開を支える基盤技術への投資も重視されている。今回の採択は、AIを活用したゲーム制作プラットフォームが、日本コンテンツの輸出を支えるインフラの一つとして期待されていることを示す事例と言えそうだ。




