
株価ニュースや企業分析の記事を読んでいると、「PERは割安水準」「PBRが1倍を下回る」「ROEが改善」など、企業の価値や収益力を評価するための専門用語が頻繁に登場する。
これらの指標は、投資家が企業の業績や株価の妥当性を判断する際に重要な役割を果たしている。しかし、数字やアルファベットが並ぶため、初心者には難しく感じられることも少なくない。
第6回となる今回は、企業分析や銘柄選びでよく使われるファンダメンタルズ分析の基本用語をわかりやすく解説する。
■企業価値を表す用語
・時価総額
企業の株価に発行済株式数を掛けて算出される企業価値の指標。
・大型株
時価総額が大きい企業の株式。
・中型株
大型株と小型株の中間に位置する企業の株式。
・小型株
時価総額が比較的小さい企業の株式。
・発行済株式数
市場に発行されている株式の総数。
・浮動株
市場で実際に売買されやすい株式。
■株価評価に関する用語
・PER(株価収益率)
株価が1株当たり利益(EPS)の何倍まで買われているかを示す指標。
・PBR(株価純資産倍率)
株価が1株当たり純資産(BPS)の何倍で評価されているかを示す指標。
・EPS(1株当たり利益)
企業の利益を発行済株式数で割った指標。
・BPS(1株当たり純資産)
企業の純資産を発行済株式数で割った指標。
・割安株
企業価値に対して株価が低く評価されていると考えられる銘柄。
・割高株
企業価値に対して株価が高く評価されていると考えられる銘柄。
■収益力・経営効率を表す用語
・ROE(自己資本利益率)
株主資本を使ってどれだけ利益を生み出したかを示す指標。
・ROA(総資産利益率)
企業が保有する総資産を活用してどれだけ利益を生み出したかを示す指標。
・営業利益率
売上高に対する営業利益の割合。
・利益率改善
収益性が向上すること。
・収益性
企業が効率よく利益を生み出す能力。
・資本効率
企業が資本を有効活用して利益を生み出す能力。
■配当・株主還元に関する用語
・配当金
企業が株主に利益の一部を還元するお金。
・配当利回り
株価に対する年間配当金の割合。
・増配
配当金を増やすこと。
・減配
配当金を減らすこと。
・株主還元
配当や自社株買いなどで株主へ利益を還元すること。
・自社株買い
企業が市場から自社株を買い戻すこと。
■ニュース記事でよく使われる表現
・PER○倍
利益に対する株価水準を示す表現。
・PBR1倍割れ
純資産より低い株価で評価されている状態。
・ROE改善
資本効率が向上したこと。
・時価総額○兆円突破
企業価値が一定規模を超えたこと。
・増配を発表
株主への配当を引き上げること。
・自社株買いを実施
株主還元策として自社株を取得すること。
・割安感が意識される
株価評価が低いとみなされること。
・高配当銘柄
配当利回りが高い銘柄。
<ニュースや市況解説で頻出の表現例>
「同社のPERは15倍台と市場平均並みの水準だ」
「PBR1倍割れの解消に期待が集まっている」
「ROE改善が評価され買いが集まった」
「時価総額が初めて10兆円を突破した」
「増配と自社株買いを同時に発表した」
「高配当銘柄として個人投資家から人気を集めている」
「利益率改善が業績拡大につながった」
「割安感を背景に買いが優勢となった」
企業分析では、株価の値動きだけでなく「その株価が企業価値に対して高いのか安いのか」を判断することが重要になる。PERやPBR、ROEといった指標は、そのための代表的な物差しだ。
ニュースや決算記事でこれらの用語が理解できるようになると、単なる株価の上下だけでなく、その背景にある企業の実力や市場評価まで読み取れるようになるだろう。




