
ゲームやアニメ、声優、VTuberなど、エンタメ業界ではさまざまなファンイベントが開催されている。ステージイベントやトークショー、サイン会、お渡し会など、その形式は多岐にわたるが、来場者に「参加してよかった」と思ってもらうためには、どのような工夫が行われているのだろうか。
今回はイベント運営担当者への取材をもとに、ファンイベントを成功へ導くために意識しているポイントや、イベント運営ならではの仕事の魅力について紹介する。
目次
■イベント成功は「日程選び」から始まる
ファンイベントの企画で最初に重視するのは、実はイベント内容だけではない。
担当者によると、まず確認するのは「ファンが参加しやすい日程になっているか」という点だという。
例えば、同じファン層が集まりそうなコンテンツや出演者のイベントが同日に開催されてしまうと、来場者が分散してしまう可能性がある。そのため、開催日を決める段階から競合イベントの情報を収集し、ファンが足を運びやすいスケジュールを検討しているという。
イベント当日だけを見ると華やかな印象を受けるが、その裏では開催日を決める段階から綿密なリサーチが行われている。
■ファンの声を企画へ反映することが満足度につながる
イベント内容を考えるうえで欠かせないのが、日頃からの情報収集だ。
担当者は、ファンのSNS投稿を日常的にチェックし、イベントで実施する企画がファンの期待とかけ離れないよう意識しているという。
また、イベントによっては事前アンケートを実施し、「どんな衣装が見たいか」「どの楽曲を披露してほしいか」といった要望を募ることもある。運営側が「これを見せたい」と考えるだけではなく、ファンが「これを見たい」と思う内容を取り入れることで、満足度の高いイベントづくりにつなげている。
イベント運営では、当日の進行だけでなく、ファンの声を分析し、それを企画へ反映するマーケティング的な視点も重要な役割を担っている。
■SNSで「共有したくなる体験」を設計する
近年のファンイベントでは、SNSとの相性も重要な要素になっている。
担当者によると、撮影可能な時間やエリアを設けたイベントは、参加者が写真や動画を投稿することで話題になりやすいという。
実際に近年は、撮影可能パートを設けるイベントが増えている印象があると話す。
SNSで投稿された写真や感想は、イベントに参加できなかった人にも届く。結果として作品やイベント自体の認知拡大につながるため、「イベント当日」だけで終わらないプロモーション効果を生み出している。
■接近イベントがファンの熱量を高める理由
数あるイベント施策の中でも、特に反響が大きいのが、2ショット写メ会やサイン会、お渡し会といった、ファンと出演者が直接コミュニケーションを取れる企画だという。こうしたイベントでは、ファン一人ひとりに異なる体験が生まれる。
イベント終了後には、「こんな会話をした」「こんな言葉をかけてもらった」といったレポートがSNSへ投稿され、それを見たファン同士の会話も活発になる。
イベント会場だけでなく、SNS上でもコミュニティが盛り上がることが、接近イベントならではの特徴と言えるだろう。
■差別化を考え続けることもイベント運営の仕事
一方で、イベントを企画するうえでは課題もある。
担当者が印象に残っている事例として挙げたのが、YouTubeチャンネルのオフ会だ。出演者は普段からライブやトークイベントを開催していたため、「オフ会ならでは」の魅力をどう作るかが難しかったという。
イベント運営では、毎回ゼロから企画を考えるだけではなく、「これまでのイベントとの違い」を生み出すことも重要な仕事のひとつだ。
参加経験のあるファンにも新鮮な体験を届けるためには、常に新しいアイデアが求められている。
■来場者の笑顔を直接見られることが最大のやりがい
イベント運営の魅力について尋ねると、担当者は「自分が携わったイベントで、お客様の反応を直接見られること」と答えた。
SNSの反応を追うだけでなく、会場でファンが楽しんでいる様子をその場で見られることは、リアルイベントならではの醍醐味だ。
イベントは一日で終わる仕事のように見えるかもしれない。しかし実際には、ファンの声を集め、企画を練り、準備を重ねた先に当日がある。
そして、その積み重ねが来場者の笑顔やSNSでの反響として返ってくることこそ、イベント運営という仕事の大きな魅力なのだろう。
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今回紹介したように、ファンイベントは企画力だけでなく、情報収集やマーケティング、SNS分析、当日の運営まで、多くの仕事によって支えられている。
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