
コロプラ<3668>は、全社員を対象に実施した生成AIの活用実態に関する社内アンケート調査結果を発表した。調査では、全体の81.1%がAI活用による業務時間の削減を実感しており、社員が自発的に作成した自動化ツールは累計1,091個に達した。AIを単なる効率化の手段にとどめず、クリエイティブ領域の精度向上を支えるサポーターとして定着させている実態を明らかにしている。
調査結果によると、回答者の81.1%が「AI活用によって業務時間を削減できたと感じる」と答えた。1人あたりの削減時間は月間換算で約25.8時間相当に上り、日常業務の効率化が大きく進んでいる。具体的な事例として、ステージ作成業務ではAIを活用した案出しと自動化ツールの導入により、作業時間を従来の50分の1に圧縮した。また、新機能の実装期間を15営業日相当から5営業日程度へ短縮したほか、大量のCSVやPDFからのファイル探索作業を2時間から5分に短縮した事例も挙がっている。

AIの導入は、企画やアイデア出しの質的改善にも寄与している。全体の78.5%が「業務上の課題発見や、企画・アイデア出しの質が改善した」と回答した。さらに、発想の質の改善を実感した社員のうち91.6%が「実際の実行・制作の精度向上につながっている」と回答した。社員はAIとの壁打ちを通して思考を整理し、課題のボトルネックを明確化している。ゲーム内の数値やスキルの組み合わせ検証において実装の抜け漏れを防ぐほか、バイブコーディングを活用して試作・プレイ評価を実施し、手戻りを大幅に削減する運用も浸透している。

現場主導の自動化ツール制作文化も醸成している。社員の52.7%が業務効率化に向けた自動化の仕組み(Gem、スキル、Botなど)の作成経験を持つ。エンジニア職種に限らず、デザイナーやバックオフィス部門の社員もツール制作を手掛けており、社員が作成した自動化の仕組みは合計1,091個に上る。デザイナー自身による効率化ツールの構築、Google Apps Script(GAS)の活用、複数のスプレッドシート(案件管理・売上管理・取引先管理)を統合したWebツールの自作など、職種を問わず現場で自動化を推進している。

社内では人材育成とナレッジ共有の取り組みを定期的に実施している。人事戦略部が主導する「AIナレッジ共有会」を毎週開催し、バックオフィスメンバーが自動化事例や試行錯誤のエピソードを共有するほか、人事部所属のエンジニアからアドバイスを提供している。また、技術広報チームを中心に「エンジニア向け勉強会」を定期開催し、コーディングやエージェント開発フレームワークといった専門度の高いテーマを取り扱っている。
コロプラは、2025年4月にCIO室配下の専門組織として「AIイネーブルメントグループ」を発足した。最新AIツールの導入や活用方法の発信、社内ナレッジ共有体制の構築を推進している。同社の組織運用について、上席執行役員CIOの菅井健太氏は次のようにコメントしている。
「コロプラがAI活用において大切にしている方針は、『創作の主体は常に人である』という前提です。AI活用はそれ自体が目的ではなく、あくまでサポーターであり、何を面白いと感じ、お客様にどんな体験を届けるかを決めるのは、最後まで人です。AIによって生まれた余白のすべてを、お客様に新しい感動を届けるコンテンツづくりに還元していきたいと考えています。そのために、これからも社員一人ひとりが創作に全力で向き合える環境をつくってまいります」
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会社情報
- 会社名
- 株式会社コロプラ
- 設立
- 2008年10月
- 代表者
- 代表取締役社長 上席執行役員 CEO 宮本 貴志
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高259億3300万円、営業利益10億200万円、経常利益18億500万円、最終損益3億600万円の赤字(2025年9月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3668