「就職したら、まずは3年続けなさい」
親戚や上司から、このようなアドバイスを受けたことがある人もいるのではないだろうか? かく言う筆者も若い時分に似たようなことを言われ、前職の会社には16年7ヵ月在籍した。
一方で、実際に働き始めてみると「思っていた仕事と違った」「自分には向いていないかもしれない」「別の仕事に挑戦したい」と感じることもあるだろう。特に今どきの若い世代には、こうしたケースも少なくない。かく言う筆者も若い時分に部活を一年生の二学期で退部したり、業界特有の文化が合わずにアルバイトを3ヵ月で辞めたりしたものだ。
なので、どちらの言い分も分かる……分かるぞ!
では、本当に就職した会社は3年間続けるべきなのか?
結論から言えば、「3年間続けること」そのものが正解とは限らない!
もちろん、3年以上働くことで身につく経験やスキルもある。しかし、自分に合わない仕事や職場環境で無理をしながら働き続けるより、早い段階で転職してキャリアの方向性を見直したほうがよいケースもある。
厚生労働省によると、令和4年3月卒の新規大学卒業者のうち、就職後3年以内に離職した人は33.8%でした。つまり、大学卒の新卒就職者のおよそ3人に1人が、3年以内に最初の会社を離れていることになるのだ。
そこで今回は、就職後3年以上働くメリット・デメリットと、3年以内に転職するメリット・デメリットを、筆者ではなく下のふたりにそれぞれ比較、説明してもらった。さらに、第二新卒として転職を考える際に、どのような点を判断材料にすればよいのかについても解説していこう。

第二新卒を含むエンタメ業界で働いてみたい全ての人々の転職を後押しする宿命を背負った令和のニューヒーロー。将来の夢は脱サラして駄菓子屋を営むこと。8歳の小学生がなぜ転職の応援をしているのか? そこには触れないでもらいたい。
「就職したら3年は我慢しろ!」「転職は逃げだ!」「俺の時代ならクビだぞ!」「俺の酒が飲めないってのか!?」「着メロ本を見ながら着メロ作ったこともないくせに!」と、過去の基準・栄光を若い世代に押し付けてくる昭和後期生まれの独身貴族。世界征服とかはとくに企んでいない。

【目次】
■そもそも「就職したら3年は続けるべき」と言われる理由
「3年は続けるべき」という考え方には、いくつかの理由がある。まずは老害伯爵にそれら理由について説明してもらおう。
💡一つの仕事を経験として語りやすくなる!
そのため、3年程度働くことで、
✍どのような仕事を担当したのか
✍どのような成果を出したのか
✍どのようなスキルを身につけたのか
✍仕事上でどのような課題を解決したのか
といった経験を、転職活動でも具体的に説明しやすくなるのだ。

💡仕事の全体像が見えやすくなる
「自分はこの仕事のどの部分が得意なのか」「逆にどのような仕事が苦手なのか」ということも分かってくるだろう。こうした自己理解を深める意味でも、一定期間働くことには意味があるわけだな。わかったかね?

【♦】ただし、現在は「3年以内の離職」も珍しくない

だからいまは「3年以内に辞める=極端に珍しい」という状況じゃないよ。あと、2024年の転職者数は331万人となり、3年連続で増加。厚生労働省は、「より良い条件の仕事を探すため」の転職者数も3年連続で増加しているみたい。
こうしたデータからも、現在の転職は「一度就職したら、その会社で定年まで働く」という考え方だけでは捉えにくくなっているってわけ。伯爵は考え方が古いなぁ~
■就職後3年以上続けるメリット
では、実際に3年以上働くことで、どのようなメリットがあるのか? 老害伯爵は4つのメリットを提示した。
① 一つの仕事を経験として語りやすくなる

② 基礎から応用まで経験できる

③ 転職時に継続して働いた経験をアピールしやすい

④ 社内でキャリアアップする選択肢も生まれる

■就職後3年以上続けるデメリット
「3年」という数字にこだわりすぎることには注意が必要と、エン太くんがデメリットを紹介してくれた。
❶ 三年にこだわることで時間を失う可能性がある

例えば、将来的に別の職種を目指したいのに、いまの仕事でその職種につながる経験がほとんど得られないんじゃ、早い段階で方向転換を検討したほうがよいケースだってあるじゃん。
20代前半など比較的若い段階であれば、未経験の業界・職種へ挑戦する選択肢も取りやすいしさ。
❷ 合わない仕事を続けるほどキャリアチェンジが遅くなる

もちろん、仕事に慣れることで「意外と向いていた」と感じるケースもあるけれど、何年働いても興味を持てない、将来やりたい仕事につながらないという場合には、一度キャリアを見直してみてもいいと思うよ。
❸ 職場環境によっては無理に続ける必要はない

「3年続けるべきだから」という理由だけで、自分の心身に負担をかけ続ける必要はないからね!
仕事内容、キャリアだけでなく、現在の職場環境が自分にとって適切なのかも含めて判断することが大切なんだよ。
■3年以内に転職するメリット
続いて、3年以内に会社を辞めて転職することには、どのようなメリットがあるのだろうか。教えて、エン太くん!
① 若手ならではのポテンシャルを評価してもらいやすい

そのため、社会人経験が浅いからといって、必ずしも転職で不利になるとは限らないよ。
むしろ、若いうちだからこそ、未経験の業界・職種に挑戦できる可能性があるってわけ!
② 未経験の業界・職種へ方向転換しやすい

実際に働いたからこそ、
「自分はこの仕事には向いていない」
「もっと人と関わる仕事がしたい」
「好きなコンテンツに関わる仕事がしたい」
といった、自分自身の希望が明確になることがあるんだ。
早い段階で方向転換すれば、その後のキャリアを長期的に組み立て直すこともできるはずさ。
③ 「合わなかった」という経験が次の仕事選びに活きる

なぜ合わなかったのか
を整理することなんだよ。例えば、
☞ 一人で黙々と作業する仕事が合わなかった
☞ 顧客と直接関わる仕事にやりがいを感じた
☞ 数字を分析することが好きだった
☞ 商品やコンテンツを企画することに興味を持った
って感じで、具体的に言語化できれば、次の会社選びの基準になるよ!
④ 早い段階で自分に合った環境を探せる

20代の早い段階で「自分には合わない」と気づいたのであれば、そこで一度立ち止まり、別の道を探すことも選択肢の一つだよ。
転職によって仕事内容や職場環境が変われば、これまで以上に能力を発揮できる可能性もあるんだからさ!
■3年以内に転職するデメリット
もちろん、早期転職には注意点もある。今度は老害伯爵がそのデメリットを知らしめる!
❶ 「なぜ短期間で辞めたのか」を説明する必要がある
単純に「仕事が嫌だった」「人間関係が悪かった」と答えるだけでは、転職先でも同じ理由で辞めてしまうのではないかと思われる可能性がある。そんなこと少し考えればわかることだろうに。
従って、
退職理由→前職で得た経験→次の会社で実現したいこと
という流れで説明できるようにしておくことが重要になってくるのだよ。それが出来んのなら転職はおやめなさい。

❷ 経験・スキルが十分に身についていない場合がある
そのため、転職活動では「何を経験したか」だけでなく、「その経験から何を学んだか」「次の仕事でどう活かせるか」を整理することが重要だ。
今の若いもんはろくにスキルや経験を積まないまま、ただ仕事が合わないと転職するから困ったものだよ、まったく。

❸ 転職先でも「思っていた仕事と違った」となる可能性がある
「今の会社を辞めたい」だけではなく、
【!】次はどんな仕事をしたいのか
【!】どんな環境で働きたいのか
【!】何を大切にして仕事を選ぶのか
を整理してから転職活動を始めることが大切だな。

❹ 短期離職を繰り返すとキャリア形成が難しくなる
ただし! 「合わないから辞める」という判断を繰り返してしまうと、自分に合う仕事を見つける前に職歴だけが増えてしまう可能性があるぞ。
早期転職をするのであれば、「次は何を実現したいのか」をまずは明確にすることだな。それが重要だ。

■結局3年続けるべき? 辞めるべき? 判断する5つのポイント
エン太くん、老害伯爵が解説してくれたように、3年以上続けることにも、3年以内に転職することにもメリット・デメリットがあることがわかった。そこで、転職を考える際には、下の5つのポイントから現在の状況を整理してみよう。
このように考えると、「3年続けることで得られる経験もある」という老害伯爵の主張自体は、決して間違っていない。だがしかし、「3年続けること」そのものを目的にしてしまうと話は変わってくる。
「3年」という期間だけで判断する必要はなく、大切なのは今の会社で働き続けることが、自分の将来にとってプラスになるかどうかなのではないだろうか。
■第二新卒の転職では「なぜ辞めたか」だけでなく「次に何をしたいか」が重要
第二新卒として転職活動をする場合、どうしても「短期間で会社を辞めた」という部分を気にしてしまう人もいるでしょう。
しかし、転職活動で重要なのは、退職理由だけではない。
例えば、「営業が大変だったので辞めました」だけで終わるのではなく、「営業として顧客と接する中で、顧客のニーズを把握して提案する力を身につけました。その経験を活かして、次は自分が興味を持っているエンタメ業界で、コンテンツやIPに関わる仕事に挑戦したいと考えています」というように、
前職での経験 → 得られたスキル → 次に実現したいこと
までつなげて説明できると、転職の目的が伝わりやすくなる。
「短期間で辞めた」という事実を隠すのではなく、そこから何を考え、次のキャリアにどうつなげるのかを整理することが大切なのだ。
■第二新卒でエンタメ業界への転職を目指すなら?
「今の仕事は自分に合わないかもしれない。でも、次に何をしたいのか分からない」という人もいることだろう。
特に、ゲームやアニメ、マンガ、音楽などのエンタメ業界に興味があるものの、「未経験だから転職できないのでは?」と考えている人もいるのでは?
しかし、エンタメ業界の仕事は、クリエイター職だけではない。
例えばゲーム業界でも、
💡ゲームプランナー
💡プログラマー・エンジニア
💡UI・3Dデザイナー
💡マーケター
💡営業
💡ライセンス・MD
💡宣伝・プロモーション
💡ゲームプロデューサー
など、さまざまな職種がある。
現在の仕事で培った経験が、思わぬ形でエンタメ業界の仕事につながることも!?
「営業経験をゲーム会社の法人営業に活かす」「マーケティング経験をゲームやIPのプロモーションに活かす」といったように、これまでのキャリアを別の業界で活用することも可能だ。
そこで、第二新卒としてエンタメ業界への転職を考えている人は、「今すぐ辞めるべきか」「もう少し今の会社で経験を積むべきか」も含めて、キャリアの専門家に相談してみるのも一つの方法。
ゲームビズが運営するエンタメ業界特化の転職支援サービス「エンターエンタ」では、ゲーム・アニメ・IPビジネスなどエンタメ業界に詳しいアドバイザーにキャリア相談ができる。
現在の経験をエンタメ業界でどのように活かせるのか、未経験から挑戦しやすい職種は何かなど、自分一人では判断しにくいポイントについて相談してみるのもよいだろう。
【エンターエンタ|エンタメ業界特化の転職支援サービス】
「3年続ける」ではなく「キャリアにとってプラスか」で考えよう。「就職したら3年は続けるべき」という考え方には、一定のメリットがある。
一つの会社で経験を積むことで、仕事への理解を深めたり、専門的なスキルを身につけたり、転職活動でアピールできる実績を作ったりすることができるからだ。
一方で、3年という期間だけを理由に、合わない仕事を無理に続ける必要もない。
実際、厚生労働省の調査では、令和4年3月卒の大学卒業者の3年以内離職率は33.8%となっている。
また、2024年の転職者数は331万人と3年連続で増加しており、転職によってより良い仕事や条件を探すという動きも見られる。
だからこそ、「3年続けるべきか、すぐ辞めるべきか」という二択ではなく、「今の仕事を続けることが、自分の将来にとってプラスになるのか」という視点で考えることが大切。
3年以上働くことで得られる経験もあれば、第二新卒という比較的早い段階で転職することで、新しい業界や職種に挑戦しやすくなるケースもある。
もし現在の仕事に違和感を覚えているのであれば、「3年経つまで我慢する」と決めつけるのではなく、まずは自分の経験やスキル、今後やりたいことを整理してみよう。
そのうえで、今の会社で経験を積むのか、それとも転職して新しいキャリアに進むのかを判断することが、自分らしいキャリアをつくる第一歩になる!


