上場SAPの直近四半期業績…QonQでの営業増益は6社中2社

2012年3月期の上場企業の決算発表がほぼ終了した。今回は、上場しているソーシャルゲーム関連企業の決算が出揃ったので、上場SAP企業の直近四半期ベースでの業績数字を見ていこう。 前回と同様、KLab、クルーズ、ケイブ、ドリコム、ボルテージ、アクセルマークが対象となっている。エイチームは、上場したばかりで四半期の数字が取れなかったため、対象には加えなかった。大手ゲーム会社もソーシャルゲーム市場に参入しているが、ソーシャルゲームだけを抽出するのが困難なため、別途取り上げたい。 前回の記事では、2011年10-12月期もしくは、2011年9-11月期の各社の決算をまとめたところ、6社中5社が前四半期比(QonQ)で増収、営業増益だったことがわかった(関連記事)。 今回の対象は、1-3月期もしくは12-2月期だが、結論から書くと、前回と異なり、6社中4社が増収となり、6社中2社が営業増益にとどまった。 すでに報じられているように、ソーシャルゲーム各社は、海外拠点の開設やスマートフォンアプリの開発など今後の展開を見据えた採用活動など先行投資を強化しており、これに関連する費用が増えたことによる。市場全体の伸び悩みを示しているわけではないと認識している。       ■ボルテージ<3639> ボルテージの1-3月期は、売上高4.7%増、営業利益が1.5%減だった。ソーシャルアプリでは「王子様のプロポーズ」が月額1億円超と好調を維持したほか、公式サイトも個別課金が好調だった。前四半期に引き続き売上高20億円台に乗せた。ソーアプ部門で開発力強化のための人件費や、販売手数料の増加が収益を圧迫した。   ■ケイブ<3760> ケイブの12-2月期は、売上高が16.9%減、営業損益が1億8000万円の赤字(前四半期4600万円の赤字)となった。コンテンツの集約を行ったことにより、売上高がマイナスとなったことに加えて、第4四半期にリリースする予定の大型新規案件に関する研究開発費が6200万円から1億5200万円に増えたことにより、営業損失が拡大した。最終赤字については、特別損失として不採算部門、コンテンツから撤退したことも影響した。   ■ドリコム<3793> 1-3月期決算は、売上高が20%増、営業利益が25.2%減となった。「ビックリマン」や「陰陽師」、「ちょこっとファーム」などソーシャルゲームの売り上げが伸びたものの、新タイトルリリースに向けた採用費と開発費の増加が影響した。また、ソーシャルゲームの売上の増加に伴い、著作権料や不採算タイトルの終了に伴う償却費が増加した。最終赤字だが、モバイルコンテンツ譲渡に伴い、特別損失を計上した。いわば一時的な要因による。   ■KLab<3656> KLabは、前四半期比で売上高13.4%増、本業の儲けを示す営業利益は11.1%増と、唯一の2ケタの増収増益となった。大手ゲーム会社を除けば、KLabがSAPではトップの売り上げになっていると思われる。主力のソーシャルゲームが伸びたことが主な要因で、クラウドやSIなどの事業が減収を補った。前四半期比で外注費が67%増、採用関連費が112%増、広告宣伝費が36%増など原価や販売管理費の増加を増収効果で吸収した。   ■クルーズ<2138> クルーズは、前四半期比で売上高15.5%減、営業損益は60.5%減となった。開発・運営体制を大幅に改めたことにより、より高い成長の見込める新規タイトルにリソースを集中した。このため、既存タイトルの運営に割り当てる人員を減らしたことにより、売り上げが減少した。費用面でも事務所増床費用や、App StoreやFacebook展開などを見据えた開発者の人件費が増加した。こうした施策が奏功し、「神魔 × 継承 神魔×継承!ラグナブレイク」が月商1.5億円を超えている。   ■アクセルマーク<3624> アクセルマークは、売上高6.3%増、営業利益13.5%増と増収増益となった。公式サイトなどモバイルコンテンツの売り上げが減少したものの、「キングダムクロニクル」や「王様ゲーム」、「アドベンチャークロニクル」などソーシャルゲームの売り上げが伸びたことで増収となった。営業利益は四半期ベースでは過去最高となった。   なお、4-6月期の決算は、7月後半から8月にかけて発表される。最近話題になったコンプガチャ終了の影響がどの程度になるのかが注目される。5月末で廃止となるため、実質的な影響は限られるかもしれないが、上場ソーシャルゲーム各社は、コンプガチャ終了後となる6月の単月売上高を示す必要があるかもしれない。業績への影響は軽微としている会社が多いが、アナリストレポートなどを見る限り、懐疑的な見方が少なくない。
株式会社ケイブ
http://www.cave.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ケイブ
設立
1994年6月
代表者
代表取締役社長 秋田 英好/代表取締役CFO 伊藤 裕章
決算期
5月
直近業績
売上高69億6300万円、営業利益2億4300万円、経常利益2億1300万円、最終利益25億7900万円(2023年5月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3760
企業データを見る
株式会社ドリコム
http://www.drecom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ドリコム
設立
2001年11月
代表者
代表取締役社長 内藤 裕紀
決算期
3月
直近業績
売上高108億円、営業利益22億8100万円、経常利益21億9200万円、最終利益11億5900万円(2023年3月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3793
企業データを見る
KLab株式会社
http://www.klab.com/jp/

会社情報

会社名
KLab株式会社
設立
2000年8月
代表者
代表取締役社長CEO 森田 英克/代表取締役副会長 五十嵐 洋介
決算期
12月
直近業績
売上高168億8000万円、営業損益5億9800万円の赤字、経常損益7300万円の赤字、最終損益5億4100万円の赤字(2022年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3656
企業データを見る
クルーズ株式会社
http://crooz.co.jp/

会社情報

会社名
クルーズ株式会社
設立
2001年5月
代表者
代表取締役社長 小渕 宏二
決算期
3月
直近業績
売上高140億円、営業利益6億4400万円、経常利益6億2800万円、最終利益2億5400万円(2023年3月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2138
企業データを見る
株式会社ボルテージ
http://www.voltage.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ボルテージ
設立
1999年9月
代表者
代表取締役社長 津谷 祐司
決算期
6月
直近業績
売上高42億5700万円、営業損益8400万円の赤字、経常損益6300万円の赤字、最終損益3900万円の赤字(2023年6月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3639
企業データを見る
アクセルマーク株式会社
http://www.axelmark.co.jp/

会社情報

会社名
アクセルマーク株式会社
設立
1994年3月
代表者
代表取締役社長 松川 裕史
決算期
9月
直近業績
売上高21億4400万円、営業損益9800万円の赤字、経常損益1億円の赤字、最終損益1億200万円の赤字(2023年9月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3624
企業データを見る