角川グループホールディングス<9477>は、この日(10月25日)、第2四半期累計(4~9月期)の連結決算について、売上高801億2500万円(前年同期比18.0%増)、営業利益37億9200万円(同9.8%増)、経常利益43億5700万円(同27.0%増)、四半期純利益16億0100万円(同44.4%減)だったと発表した。
同社では、書籍関連では、シリーズ作品の拡充やメディアミックスを推進した一般文庫が引き続き好調を持続したことに加え、ライトノベルやコミックスも堅調に推移した、としている。「BOOK☆WALKER」の会員数や販売数も伸びた。このほか、雑誌・広告関連における固定費削減による収益力の回復や、公開映画「貞子3D」の大ヒットやアニメ作品のパッケージ販売の増加による収益性改善も寄与したとのこと。
営業利益に比べて経常利益の伸びが大きくなっているが、営業外収益が伸びた一方、営業外費用が減ったため。営業外収益では、持分法による投資利益(1億5200万円)と受取保険金(1億6500万円)が計上され、営業外費用では前年同期にあった複合金融商品評価損2億9400万円で計上されなかった。
また純利益のみ減益となったが、これは、特別損失として投資有価証券評価損14億6600万円を計上したことによる。
なお、売上貢献した作品は以下のとおり。
■単行本
「上昇思考」長友佑都、
「光圀伝」冲方丁(角川書店)
「ラグナロクオンライン 10thアニバーサリー ビジュアルクロニクル 」 (アスキー・メディアワークス)
「20歳若く見えるために私が実践している100の習慣」南雲吉則(中経出版)
■文庫
「天地明察(上)(下)」冲方丁
「おおかみこどもの雨と雪」細田守(角川書店)
「ビブリア古書堂の事件手帖」三上延(アスキー・メディアワークス)
■ライトノベル
「ソードアート・オンライン」川原礫
「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」伏見つかさ(アスキー・メディアワークス)
「僕は友達が少ない」平坂読(メディアファクトリー)
「ハイスクールD×D」石踏一榮(富士見書房)
■コミックス
「世界一初恋」中村春菊(角川書店)
「テルマエ・ロマエ」ヤマザキマリ
「乙嫁語り」森薫(エンターブレイン)
「となりの関くん」森繁拓真(メディアファクトリー)
■劇場映画
「貞子3D」「図書館戦争 革命のつばさ」「天地明察」(角川書店)
■DVD、Blu-ray
「氷菓」「ミクの日大感謝祭」「タンタンの冒険ユニコーン号の秘密」(角川書店)
「僕は友達が少ない」「アクエリオンEVOL」「ハイスクールD×D」(メディアファクトリー)
■ゲーム
PSP「ストライクウィッチーズ-白銀の翼-」(角川書店)
PS3、Xbox360「LOLLIPOP CHAINSAW」(角川ゲームス)
■2013年3月期の見通し
2013年3月期は、売上高1550億円(前期比5.2%増)、営業利益80億円(同41.4%増)、経常利益83億円(同40.6%増)、当期純利益47億円(同30.4%増)を見込む。