モーニングスターは、12月24日付けの「企業評価レポート」で、ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>の投資判断について「買い」の継続とした。2010年3月期の第3四半期以降、業績は、急速な伸びを示していることに加え、中期的な成長期待も大きいことを評価したようだ。
モーニングスターによれば、アイテム課金を中心とするゲーム関連の売上が成長をけん引し、2011年3月期の第2四半期累計(4-9月期)の売上高は前年同期比3.0倍の513億円、営業利益が同4.2倍の256億円だった、とのこと。会社側は、2011年3月期の連結業績予想は、ソーシャルゲーム関連市場の予測が難しいことから非開示。第3四半期累計(4-12月期)の業績予想については、売上高810億円(前年同期比2.8倍)、営業利益395億円(同3.5倍)としている。
トピックスとして、12月15日に発表した、スマートフォン版「モバゲータウン」に関する展開を取り上げている。国内版「モバゲータウン for Smartphone」や、海外版「mobage」の提供、国内外の開発会社にゲームエンジン「ngcore」を提供することからなるが、急成長中のスマートフォン市場でスマートフォン版「モバゲータウン」を携帯版「モバゲータウン」に並ぶサービスに育て、国内外でトップのプラットフォームの構築を目指す、とのこと。
なお、リスク要因としては、同業との競合の激化や、公取委による立入検査の影響、「モバゲータウン」でのユーザー同士のトラブルなどによるブランドイメージや業績への影響、サイトの健全性確保のための人員やシステム面でのコスト負担などをあげている。
モーニングスターでは、アイテム課金を中心とするゲーム関連の売上を中心に、業績は拡大を続けているが、オープン化により、有力なゲームメーカーが相次いで人気タイトルを提供していることから、「モバゲータウン」の利用は一段と拡大すると見ているという。公取委による立入検査は、業績への影響が懸念される状況ではない、と分析している。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 設立
- 1999年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2432