ベクター<2656>は、本日（7月24日）、第1四半期（4-6月期）の決算を発表し、営業収益5億6700万円（前年同期比45.8％減）、営業損益9000万円の赤字（前年同期9000万円の黒字）、経常損益8800万円の赤字（同9300万円の黒字）、四半期純損益1億1600万円の赤字（同5100万円の黒字）だった。
同社では、大幅な減収となったが、前期末に発生したサーバーへの不正アクセス事案の発生に伴って原因究明と再発防止策のためクレジットカードの取扱を中止するなど営業活動を自粛した一方、信用低下による顧客離れも進んだため、としている。また損益面では、減収に伴い、人件費など固定費負担を吸収することができなかったため、各損益は赤字となった。
セグメント別の状況は以下のとおり。
■オンラインゲーム事業の販売金額は、前年同期比43.6％減の4億3300万円だった。従来型のオンラインゲーム11タイトルを運営したほか、ブラウザゲームも6タイトルを運営した。モバイルゲームは6タイトルを運営した。ブラウザゲームは一時ほどの勢いがなくなっているほか、モバイルゲームも競争激化で苦戦を余儀なくされているとのこと。
■ソフトウェア販売事業の販売金額は、同58.2％減の1億0100万円だった。プロレジ・サービスの販売金額は同53.8％減の9600万円と、ウイルス対策ソフトを除く有料パソコンソフトに対する需要が減少しつつあるなか、クレジットカードの取扱中止の影響を強く受けた。
■サイト広告販売事業の販売金額は、同10.1％減の3200万円だった。リスティング広告が5割強を占め、サイト広告販売を下支えした。
■第2四半期の業績予想
第2四半期（4-9月期）の業績予想は、営業収益12億7000万円（前期同期比33.6％減）、営業損益1億8700万円（前年同期9100万円の黒字）、経常損益1億8500万円の赤字（同9800万円の黒字）、四半期純損益2億2400万円の赤字（同4700万円の黒字）を見込む。
同社では、オンラインゲーム事業では、前年同期にあった新規大型タイトルのサービス開始がないことに加え、不正アクセス事案の影響による減収を見込まれる、としている。
