【ゲーム株概況(4/25)】サイバーエージェントは失望売りか材料出尽くしか Wizardry手がかりにドリコム買われる DLEとColyも高い

4月25日の東京株式市場は大幅反落。日経平均株価は、前日比831円60銭安の3万7628円48銭でこの日の取引を終えた。前日に大幅高となった反動に加えて、日銀金融政策決定会合や翌週に控えた米国連邦公開市場委員会、主要企業の決算発表への警戒感から上値追いの動きになりづらく、戻り売りが広がったという。ハイテク株や半導体関連の下げが目立った。

こうしたなか、ゲーム関連株を見ると、ドリコム<3793>が買われた。保有IPである「Wizardry(ウィザードリィ)」のシリーズ第1作のリメイク作品が5月23日にDIGITAL ECLIPSEより正式リリースされる予定であると発表した。同社が直接開発・販売したものではなく、ライセンスを供与した形となる。

『魔法使いの約束』のアニメ化の追加情報を発表したcoly<4175>、アマダナスポーツエンタテインメントの買収やBoulevardと合弁会社Esplanadeを設立すると発表したディー・エル・イー(DLE)<3686>も買われた。

他方、サイバーエージェント<4751>が反落。前日4月24日に発表した第2四半期決算はゲーム事業の好調や、メディア事業の四半期黒字転換などポジティブな内容だったものの、2024年9月期通期の業績予想を現時点では据え置いたこともあって失望感もあり、朝方の買い一巡後は利益確定の売り物に押される展開となった。

同日開催した決算説明会では、藤田晋社長は、通期予想の達成確度は高いとしながら、数字を見極めるために業績予想を従来より据え置くとコメントしていた。

サイバーエージェントの株価下落に関しては少し違った見方もある。『グランブルーファンタジーリリンク』の好調やABEMAの収益改善はすでに伝えられていたこともあり、株価には織り込み済みだった。そのうえ、高進捗にも関わらず業績予想を据え置いたため、サプライズに乏しく、材料出尽くしになったという。

なお、野村證券は、同社株のレーティングについて「Buy」の継続とし、目標株価を1350円から1370円に引き上げたようだ。

このほか、東宝<9602>が反落。みずほ証券が同社株のレーティング「買い」の継続とし、目標株価を5900円から6170円に引き上げたとの観測が出ている。

なお、KLab<3656>やIGポート<3791>、ANYCOLOR<5032>、マーベラス<7844>が年初来安値を更新したが、年初来高値を更新した銘柄はなかった。