ゲーム株概況 業績上方修正の日本一ソフトがS高 クルーズ、コロプラなど総じて上げる

10月21日の東京株式市場で日本一ソフトウェア<3851>株に買いが集まり、取引制限値幅の上限(ストップ高)である前日比150円(17.8%)高の999円で取引を終えた。前週末18日にPlayStation3専用ゲームソフト『魔女と百騎兵』などの販売好調を背景に、2014年3月期通期の連結業績を上方修正した(関連記事)ことが買い材料視された。株式相場全体が上昇したことで投資家の心理も温まり、業績期待の高まっているクルーズ<2138>をはじめ、ゲーム株は総じて上昇した。

日本一ソフトは同時に公募増資などで最大4億5856万円を株式市場から調達すると発表した(関連記事)。調達した資金のうち、3億5000万円を短期借入金の返済に、4430万円を新規タイトル開発に向けた人材増員に関する費用にあてるという。公募増資は株式総数が増えるため、一株あたりの価値が希薄化するとの見方から、売りのきっかけとなりやすい。だが、業績が上向いたこともあって、人材増員などが事業基盤の強化につながるなど前向きにとらえられたようだ。上方修正後の売上高は従来予想と比べて5億1500万円 (19.3%)多い31億9000万円、当期純利益は7300万円(36.4%)多い2億7400万円だった。

クルーズ株も上げ、終値は265円(7.1%)高の4000円だった。『ラグナブレイク』『アヴァロンの騎士』『HUNTER×HUNTER』といった主力ゲームが安定したランキング推移を続けていることに加え、EC事業の売上も成長するとの期待感から買われた。ブロッコリー<2706>株の終値は100円(18%)高の651円と、連日でストップ高まで買われた。コロプラ<3668>は、チャート分析を重視する投資家が注目する25日移動平均線に接近したため、下げは一巡したと見た向きが買いに動いたとの見方があった。


以下、21日の主なゲーム株の株価と騰落(単位は円)。
銘柄名 コード 終値 前日比 前日比率
ブロッコリー 2706 651 100 18.15%
日本一ソフトウェア 3851 999 150 17.67%
オルトプラス 3672 5,070 700 16.02%
enish 3667 3,370 355 11.77%
コロプラ 3668 2,955 305 11.51%
サイバーエージェント 4751 3,130 212 7.27%
クルーズ 2138 4,000 265 7.10%
ケイブ 3760 111,600 7,300 7.00%
日本ファルコム 3723 1,148 58 5.32%
エイチーム 3662 2,745 116 4.41%
KLab 3656 872 36 4.31%
ドリコム 3793 115,800 3,100 2.75%
ディー・エヌ・エー 2432 2,075 34 1.67%
任天堂 7974 11,660 190 1.66%
コナミ 9766 2,414 27 1.13%
エイティング 3785 2,552 27 1.07%
カプコン 9697 1,953 10 0.51%
スクウェア・エニックスHD 9684 1,652 8 0.49%
グリー 3632 838 2 0.24%
マーベラスAQL 7844 579 1 0.17%
コーエーテクモHD 3635 1,055 -2 -0.19%
バンダイナムコHD 7832 1,908 -6 -0.31%
アクセルマーク 3624 895 -3 -0.33%
セガサミーHD 6460 2,764 -14 -0.50%
ネクソン 3659 1,227 -13 -1.05%
ガンホー・オンライン 3765 80,200 -900 -1.11%
トーセ 4728 670 -13 -1.90%
ボルテージ 3639 1,185 -26 -2.15%
モブキャスト 3664 2,071 -74 -3.45%
クルーズ株式会社
http://crooz.co.jp/

会社情報

会社名
クルーズ株式会社
設立
2001年5月
代表者
代表取締役社長 小渕 宏二
決算期
3月
直近業績
売上高140億円、営業利益6億4400万円、経常利益6億2800万円、最終利益2億5400万円(2023年3月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2138
企業データを見る