ドワンゴ<3715>が5月12日に発表した第2四半期累計(2010年10月~2011年3月期)の連結業績は、売上高178億1300万円(前期比10.7%増)、営業利益11億3500万円(同3.9%減)、経常利益10億3300万円(同11.5%減)、四半期純利益6億9400万円(同20.0%減)だった。
売上高は10%を超える伸びとなったものの、ゲーム開発費や生放送制作費などの外注費や広告宣伝費が増加し、収益を圧迫し、営業利益は減益となった。
さらに、経常利益については、営業外費用として寄付金を計上したことや、持分法による投資損失が拡大したことなどが影響したため、営業利益に比べてマイナスが大きくなっている。
セグメント別の状況は以下のとおり。セグメントの組み替えを行ったため、前年同期との比較はなし。
■モバイル事業は、売上高87億4400万円、営業利益17億4300万円。主力の着うたの楽曲ダウンロード数が減少し、著作権使用料などが減少した。2011年3月末の有料ユニークユーザーは364万人、ARPUが401円。
■ゲーム事業は、売上高40億3700万円、営業損失2500万円。「喧嘩番長5~漢の法則~」や「侍道4」、「Dragon Age:Origins」などを提供したほか、ソーシャルゲーム「喧嘩番長 全国制覇」などが売上に貢献した。
■ポータル事業は、売上高45億4300万円、営業利益900万円。ニコニコ動画のサービス強化、ユーザーの利便性向上に注力し、2011年3月末の会員数は2103万人、プレミアム会員が119万人、ニコニコ動画モバイルの会員は623万人となった。
■その他の事業は、売上高は7億9000万円、営業損失は1億8400万円だった。主にアニメ分野のCDやDVDなどの音楽出版・著作権利用料収入のほか、「ニコニコミュージカル」などのチケット収入などが計上された。
■2011年9月通期の見通し
2011年9月通期は、売上高350億円(前期比15.2%増)、営業利益15億4000万円(同18.9%減)、経常利益15億3000万円(同24.7%減)、当期純利益13億3000万円(同6.3%減)を見込む。従来予想からは変更はない。