King、第1四半期の最終利益はQonQで20%減の129億円…『Farm Heroes Saga』が健闘するも『Candy Crush Saga』が失速


『Candy Crush Saga』で有名な英国モバイルゲーム会社King<NYSE:KING>は、5月7日、2014年第1四半期の決算を発表し、前四半期(2013年10-12月期)で比べると増収減益となった。前年同期で比べると増収増益だった。なお、上場時の提出資料はこちら。<以下では、特筆がない限り、同社の決算を非GAAPベースでみていく。>
 

○ 売上高


2014年第1四半期の売上高は前四半期比1%増の6億0760万ドル(約618億円)だった。前年同四半期比2.95倍となった。
 

 
前四半期比で伸び悩んだ理由について、同社では、2014年1月にiOS・Android版をリリースした『Farm Heroes Saga』が好調だったものの、同社の売上の67%を占める『Candy Crush Saga』の減収により相殺したため、と説明している。

 

○ 最終利益

最終利益は、前四半期比では20%減の1億2700万ドル(約129億円)。前年同期比42%増だった。これは『Farm Heroes Saga』のリリースに伴い、マーケティング費用と人件費が増加したことによる。
 
 


 

○ ユーザー動向

また、2014年第1四半期のDAU(1日あたりのアクティブユーザー数)は前年同四半期比2.97倍増で前四半期比15%増の1億4300万。MAU(1か月あたりのアクティブユーザー数)は前年同四半期比2.49倍増で前四半期比18%増の4億8100万。
 
 
これは、①既存ゲームの機能追加、イベント・キャンペーンなどのアップデート、②新規ゲームタイトルの導入、③同社のグローバル展開、④全世界的なスマートフォンの利用増加、によるものとしている。
 
また、MUU(1か月あたりのユニークユーザー数)は前年同四半期比2.49倍増で前四半期比16%増の3億5200万。これは、北米と西欧を中心にオーガニックの流入が増加したため、としている。

 

○ 課金動向


さらに、1か月あたりのユニーク課金者数(MUP)は、前年同四半期比90%増で前四半期比2.46%減の1190万で、課金者1人あたりの1か月の課金額(MGABPPU)は、前年同四半期比13%増で前四半期比4%増の18.02ドル(約1800円)となった。
 


なお、今回の決算で好調とされた『Farm Heroes Saga』は、App Annieで、売上ランキングをみると、北米・西欧を中心に安定的に売上ランキング上位10位以内にランクインしている。『Farm Heroes Saga』が同社の『Candy Crush Saga』を超えるパズルゲームとなり得るか、今後に注目していきたい。
 
 


 

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