【Distimo調査】4月のアプリ市場は前月比1.5%で微増 売上ランキングは『パズドラ』『黒猫のウィズ』が健闘するも『クラクラ』強し

調査会社Distimoは、5月8日、App Store、Google Play、Amazon App Storeにおけるアプリ市場の4月動向をまとめたレポート「Top Global Apps April」を公開した。
 
以下、本レポートのデータは、4月1日〜4月30日にわたり、同社の「Distimo AppIQ Data」に基づき、全世界のApp Store、Google Play、Amazon App Storeのアプリを分析した結果によるもの、とする。
 

■ 市場概要

App StoreとGoogle Playの両アプリストアの売上規模の推移をみると、3月から4月にかけて、App Storeは前月比2%増、Google Playは同1%増となり、市場全体は同1.5%増で微増となった。市場全体におけるシェアは、App Storeが2013年11月から2%減の61%、Google Playが同2%増の39%。
 
また、4月のApp Storeは、オーストラリアにおけるZyngaの最新作『FarmVille 2: Country Escape』、Supercellの新作『Boom Beach』からの売上と、韓国における『블레이드 for Kakao and 불멸의 전사 for Kakao.』からの売上によって支えられた。
 

■ 売上ランキング

(1) App Store

App Storeの売上ランキングをみると、1位はSupercellの『Clash of Clans』、2位はKingの『Candy Crush Saga』、3位はガンホーの『パズル&ドラゴンズ』、4位はMachine Zoneの『Game of War – Fire Age』、5位はSupercellの『Boom Beach』でSupercellから2タイトルがランクインした。
 
とりわけ、注目すべきは、5位にランクインした『Boom Beach』だ。『Boom Beach』は、同社の『Clash of Clans』を現代版風にアレンジしたテイストで、攻撃ユニットを選択して敵陣を攻め入ることから、『Clash of Clans』に比べてよりインタラクティブでアクション性の高いゲームとなっている。本作は、3月27日の全世界配信から4日間でヨーロッパを中心に世界48か国でゲーム無料ランキング1位、18か国で総合無料ランキング1位をとるなどの快挙を果たしていたが(関連記事1)、全世界配信から約1か月で売上ランキングの常連になったのだから驚きだ。
 

(2) Google Play

Google Playの売上ランキングをみると、1位はSupercellの『Clash of Clans』、2位はガンホーの『パズル&ドラゴンズ』、3位はKingの『Candy Crush Saga』、4位はコロプラの『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』、5位はSupercellの『Hay Day』で、App Storeの売上ランキングとランクインしたタイトルに違いがあるものの、Supercellから2タイトルがランクインする結果となった。
 
コロプラの『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』は、Google Playの売上ランキングをみると、『パズル&ドラゴンズ』に次ぐタイトルとして常にランキング入りを果たしており、今回のランクインは日本ユーザーからの積極的なアプリ内課金によるもの、と考えられる。

 

■ 無料アプリダウンロードランキング

(1)App Store

App Storeの無料アプリダウンロードランキングでは、1位にKetchappの『2048』、2位にHU WEN ZENGの『Piano Tiles』、3位にUbisoftの『Trial Frontier』がランクイン。それに続き、Supercellの『Boom Beach』が4位、Googleの『YouTube』が前月比2ランクダウンの5位にランクインした。
 
上位3タイトルのアプリの流入もとをみると、『2048』は米国からの流入が僅差で中国からの流入数を勝り最大。国内ゲーム『白いとこ歩いたら死亡』のクローンゲーム『Piano TIles』は開発者が中華圏のディベロッパーのため、中国からの流入数が最も多く、『Trial Frontier』は中国ユーザーから好評価を得ており、中国経由のダウンロード数が伸びた。
 

(2)Google Play

Google Playの無料アプリダウンロードランキングでは、1位にFacebook社の『Facebook』、2位にWhatsApp社の『WhatsApp Messenger』、3位にFacebook社の『Facebook Messenger』、4位にInstagram社の『Instagram』、5位にSkype社の『Skype』がランクインした。
 
Facebook社は、2位のWhatsApp社を2014年2月に190億ドル、4位のInstagram社を2012年4月に10億ドルで買収しており(プレスリリース1プレスリリース2)、実質ランキング上位4アプリはFacebook社関連アプリとなった。
 

(3)Amazon App Store

Amazon App Storeの無料アプリダウンロードランキングは、1位が前月と変わらずZeptoLabの『Cut the Rope 2』、2位がDisneyの『Frozen Free Fall(アナと雪の女王:Free Fall)』、3位が前月と変わらずKingの『Candy Crush Saga』がランクイン。それに続き、Voyage Appsの『Viewer+Downloader vTube for YouTube』が1ランクアップの4位、Sega of Americaの『Sonic Dash』が1ランクダウンの5位で、4位と5位が入れ替わる結果となった。
 
『Frozen Free Fall(アナと雪の女王:Free Fall)』は、映画『アナと雪の女王』が累計動員数1350万、累計興行収入が170億円(5月12日付けの興行通信調べ)を突破するなど全世界的な人気を集めたことで、今回上位にランクインしたものとみられる。
 
 

■ 有料アプリダウンロードランキング

(1)App Store

App Storeの有料アプリダウンロードランキングでは、1位にMojangの『Minecraft – Pocket Edition』、2位にustwoの『Monument Valley』、3位にWarner Bros.の『Heads Up!』、4位にGameloftの『The Amazing Spider-Man 2』、5位にSimon Filipの『Afterlight』がランクインした。
 
『Monument Valley』は、5月5日にソーシャルゲームインフォでも取り上げているが(関連記事2)、App Storeで特集される他、全世界で有料ランキング1位を獲得するなど、幻想的な世界観と視覚トリックの知恵比べで人気を獲得したもの、とみられる。
 
『The Amazing Spider-Man 2』は、日本でも4月25日に公開された映画『アメイジング・スパイダーマン2』が興行収入376億9000万円(3億6900万ドル、Box Office Mojo調べ)を突破するなど、インドや東南アジアなどを中心に人気を博しており、映画公開にあわせてリリースされた同作にも人気が及んだもの、とみられる。
 

(2)Google Play

Google Playの有料アプリダウンロードランキングでは、1位にMojangの『Minecraft – Pocket Edition』、2位にSwiftKeyの『SwiftKey Keyboard』、3位にMax MPの『Poweramp Full Version Unlocker』、4位にTitanium Trackの『Titanium Backup PRO Key ? root』、5位にTeslaCoil Softwareの『Nova Launcher Prime』がランクインした。
 
 

(3)Amazon App Store

Amazon App Storeの有料アプリダウンロードランキングでは、1位にMojangの『Minecraft – Pocket Edition』、2位にCartoon Networkの『Card Wars – Adventure Time』、3位にPlexの『Plex』、4位にPopCap Gamesの『Plants vs. Zombies』、5位にBarnstorm Gamesの『Tipping Point』がランクインした。
 
『Plex』は4月の間4.99ドルから0.99ドルに値下げをしており、そのセール効果もあり、今回3位にランクインした。また、5位にランクインした『Tipping Point』だ。『Tipping Point』は、英国からのダウンロード数が伸びたことによるもの。

 

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