女性向け恋愛モバイルゲームの「イケメン」シリーズで知られるサイバードは6月12日、20~30代の働く未婚女性500名を対象に、異性との恋愛を妄想の中で繰り広げる「エア恋愛」についての調査を実施した。働く女性の9割が「エア恋愛」の経験があるという調査結果が判明した。調査期間は2014年5月29日(木)から5月30日(金)で、インターネット調査で実施した。
調査ではまず、「“エア恋愛”をしたことがありますか?」と聞くと、「1度もしたことがない」と答えた11%を除き、9割もの女性が「したことがある」と回答。働く女性の多くは何らかの形で“エア恋愛”を楽しんでいるといえそうだ。人生において初めて“エア恋愛”をしたのは「小学生の頃」が最も多く43%、次に「中学生の頃」(29%)、「小学校入学前」(9%)と続いた。
年齢による妄想内容の変遷を探るべく、「年齢が上がるにつれて、“エア恋愛”の内容はどのように変化しましたか?」と聞いたところ、「自分の恋愛経験も含め一層リアルに妄想するようになった」(20歳・長野県)と、現実に近い妄想をするようになった人が一定数いる。一方で、「架空感が年々増してきている」(埼玉県・28歳)、「マンガやアニメに出てくる好みのキャラクターたちとの恋愛を妄想するようになった」(埼玉県・22歳)と、現実とはかけ離れた形で楽しむ人もおり、様々な傾向がある。
ほかにも、「学生の時のような初々しくキュンキュンするものを求めるようになった」(福岡県・32歳)、「行動やシチュエーションについては経験を重ねるにつれてより具体的になるが、具体性とは反対に相手に対する理想は高くなった」(長野県・27歳)といった意見も挙がった。
“エア恋愛”をするタイミングとして、最も多い回答は「夜寝る前」で73%。「仕事中」を挙げた人は15%と、仕事の合間に息抜きとして取り入れている女性も意外と多いのかもしれない。
“エア恋愛”の内容については、「好きな芸能人と壁ドン(女性が憧れるマンガやアニメのシーンの一つで、異性に壁際に追い込まれ、壁を背にした状態で、異性の手で壁を「ドン」とされ逃げ場を失う状況のこと)などのシチュエーションを妄想する」(神奈川県・34歳)、「男らしく俺様タイプの人に強引にこられる」(広島県・31歳)といった特定の仕草や男性のタイプをベースに妄想するものから、「逆ハーレム!美形しかいないおきまりパターン」(東京都・30歳)、「困っているところを助けた男性が実は資産家だった。偶然、再会し恋愛関係になる」(愛知県・27歳)といったシーンや具体的なストーリーが寄せられた。
サイバードは、恋愛学の権威として、多方面で活躍する森川友義教授に話を伺った。以下、プレスリリースから、その内容を抜粋した。
<妄想恋愛はいわば「恋愛のイメトレ」、告白するメリットとデメリットを常に妄想している“片想い”の状態と同じ>
まず、妄想をすることは特別なことではなく、全ての人が行なう「イメージトレーニング」や「シミュレーション」、「プランニング」といった、未来のことを先読みする行為全般は、つまりは妄想であるといえます。恋愛における妄想も、つまりは「恋愛のイメージトレーニング」で、人が日常的に行なっている行為です。妄想を手伝うツールは、小説からゲームまで形を変えて進化してきましたが、その起源は日本で最も古い文字で書かれた恋愛物語である「竹取物語」まで遡ることができます。妄想は、今も昔も変わらず人が当たり前のように行なってきたことなのです。
恋愛における妄想は全ての人が行なっていることと先述しましたが、恋愛のステージにおいて、人間が最も妄想力を働かせるのが“片想い”の時期です。“片想い”という行為自体が、本質的には妄想であるともいえます。
それを説明するために、『片想いのアルゴリズム』を紹介します。
{(告白の成功確率)×(成功時に得られる利得)-(告白の失敗確率)×(失敗時に負うダメージ)}-(日々片想いで得られる利得)
この公式は『片想いのアルゴリズム』を定式化したもので、この式の答えがゼロよりも多かった時に、人は告白をします。つまり、告白して付き合うメリットが、相手に振られた時のダメージと片想い時の関係性が崩れるデメリットより上回る時に人は告白をするのです。片想いをしている人間は、常にこの公式を構成する4つの要素である、告白の確率・告白成功時に得られる利得・失敗時に負うダメージ・日々片想いから得られる利得について妄想しています。
<妄想をすることで、常に自分を恋愛モードに>
『片想いのアルゴリズム』の要素として挙げた「日々片想いから得られる利得」は、例えば学校など接触頻度が多いコミュニティの中で、毎日顔を合わせたり、話したりすることが挙げられます。このメリットは大きく、その分告白失敗時にこれを失うデメリットも大きい。それを考えてなかなか告白できず、片想いの時期が長引くケースも多いのです。
しかし、社会人になると職場以外でそのようなコミュニティに所属する機会は減ります。出会いの場である「合コン」は、普段日常的に会うことがない人が相手になるため、告白失敗時のデメリットとして「日々片想いから得られる利得」はほぼ無くなります。すると告白へのハードルは低くなり、片想いの期間は短くなる傾向があるといえるでしょう。つまり、年齢を重ねるとともに、日常の中で自然に片想いをする機会は減り、それに伴い恋愛の妄想をする機会も減ってしまうのです。
そこで、片想いのような役割を果たすのが妄想恋愛です。小説やドラマやゲームなどのツールで擬似的に片想いのシチュエーションを妄想することで、常に恋愛のスイッチが入ったままの状態でいることができます。特に女性は身体の構造上、身体の周期により波があるため、男性に比べて恋愛のエンジンがかかりづらいといえます。しかし妄想をすることで自分を恋愛モードにしておくことができ、異性から発信される小さなサインにも気づけるようになるので、妄想は現実の恋愛の準備としても有効であるといえるでしょう。妄想を妄想に留めず、現実で積極的に恋愛できるようなツールとして活用するのが良いと思います。
【森川 友義 (もりかわ とものり)】
早稲田大学国際教養学部教授。政治学博士(Ph.D)。早稲田大学政治経済学部政治学科卒、ボストン大学政治学修士号、オレゴン大学政治学博士号取得。国連専門機関勤務、アイダホ州立ルイス・クラーク大学助教授、オレゴン大学客員准教授を経て、現職に至る。専門分野は進化政治学、日本政治、恋愛学。恋愛学に関する著書には『マンガde恋愛学』(飛鳥新社)、『結婚しないの?できないの?』(ディスカヴァー21社)等がある。フジテレビドラマ 『結婚しない』に登場した谷川教授は森川氏がモデル。
「エア恋愛」に関する調査でも、“エア恋愛”の際に恋愛ゲームをもとに妄想している人が見受けられたという。妄想の方法について聞くと、「恋愛ゲームの主人公になったつもりで、ゲームには無いストーリーを考えて妄想する」(富山県・26歳)、「自分を恋愛アプリの中の主人公に完全に置き換えて、きゅんきゅんする」(大阪府・23歳)など、ストーリーの続きを妄想したり、ストーリー設定に入り込むといった声が挙がった。
また、恋愛ゲームのユーザーに、恋愛ゲームのイメージについて聞くと、「意外と楽しかった」(広島県・22歳)といった声が寄せられ、なかには「恋愛ゲームをするのは、ちょっとマニアックなイメージがあったけど、やってみたら、本当にはまる。みんなに勧めたい」(大阪府・23歳)という意見もあったとのこと。
■関連リンク
「イケメン」シリーズ公式サイト
■「壁ドン」「逆ハーレム」「俺様」…働く女性の9割が「エア恋愛」の経験あり
調査ではまず、「“エア恋愛”をしたことがありますか?」と聞くと、「1度もしたことがない」と答えた11%を除き、9割もの女性が「したことがある」と回答。働く女性の多くは何らかの形で“エア恋愛”を楽しんでいるといえそうだ。人生において初めて“エア恋愛”をしたのは「小学生の頃」が最も多く43%、次に「中学生の頃」(29%)、「小学校入学前」(9%)と続いた。
年齢による妄想内容の変遷を探るべく、「年齢が上がるにつれて、“エア恋愛”の内容はどのように変化しましたか?」と聞いたところ、「自分の恋愛経験も含め一層リアルに妄想するようになった」(20歳・長野県)と、現実に近い妄想をするようになった人が一定数いる。一方で、「架空感が年々増してきている」(埼玉県・28歳)、「マンガやアニメに出てくる好みのキャラクターたちとの恋愛を妄想するようになった」(埼玉県・22歳)と、現実とはかけ離れた形で楽しむ人もおり、様々な傾向がある。
ほかにも、「学生の時のような初々しくキュンキュンするものを求めるようになった」(福岡県・32歳)、「行動やシチュエーションについては経験を重ねるにつれてより具体的になるが、具体性とは反対に相手に対する理想は高くなった」(長野県・27歳)といった意見も挙がった。
■「エア恋愛」するのは「夜寝る前」
“エア恋愛”をするタイミングとして、最も多い回答は「夜寝る前」で73%。「仕事中」を挙げた人は15%と、仕事の合間に息抜きとして取り入れている女性も意外と多いのかもしれない。
“エア恋愛”の内容については、「好きな芸能人と壁ドン(女性が憧れるマンガやアニメのシーンの一つで、異性に壁際に追い込まれ、壁を背にした状態で、異性の手で壁を「ドン」とされ逃げ場を失う状況のこと)などのシチュエーションを妄想する」(神奈川県・34歳)、「男らしく俺様タイプの人に強引にこられる」(広島県・31歳)といった特定の仕草や男性のタイプをベースに妄想するものから、「逆ハーレム!美形しかいないおきまりパターン」(東京都・30歳)、「困っているところを助けた男性が実は資産家だった。偶然、再会し恋愛関係になる」(愛知県・27歳)といったシーンや具体的なストーリーが寄せられた。
■ 恋愛学の権威・森川友義教授に聞く、妄想のメカニズムと効果
サイバードは、恋愛学の権威として、多方面で活躍する森川友義教授に話を伺った。以下、プレスリリースから、その内容を抜粋した。
<妄想恋愛はいわば「恋愛のイメトレ」、告白するメリットとデメリットを常に妄想している“片想い”の状態と同じ>
まず、妄想をすることは特別なことではなく、全ての人が行なう「イメージトレーニング」や「シミュレーション」、「プランニング」といった、未来のことを先読みする行為全般は、つまりは妄想であるといえます。恋愛における妄想も、つまりは「恋愛のイメージトレーニング」で、人が日常的に行なっている行為です。妄想を手伝うツールは、小説からゲームまで形を変えて進化してきましたが、その起源は日本で最も古い文字で書かれた恋愛物語である「竹取物語」まで遡ることができます。妄想は、今も昔も変わらず人が当たり前のように行なってきたことなのです。
恋愛における妄想は全ての人が行なっていることと先述しましたが、恋愛のステージにおいて、人間が最も妄想力を働かせるのが“片想い”の時期です。“片想い”という行為自体が、本質的には妄想であるともいえます。
それを説明するために、『片想いのアルゴリズム』を紹介します。
{(告白の成功確率)×(成功時に得られる利得)-(告白の失敗確率)×(失敗時に負うダメージ)}-(日々片想いで得られる利得)
この公式は『片想いのアルゴリズム』を定式化したもので、この式の答えがゼロよりも多かった時に、人は告白をします。つまり、告白して付き合うメリットが、相手に振られた時のダメージと片想い時の関係性が崩れるデメリットより上回る時に人は告白をするのです。片想いをしている人間は、常にこの公式を構成する4つの要素である、告白の確率・告白成功時に得られる利得・失敗時に負うダメージ・日々片想いから得られる利得について妄想しています。
<妄想をすることで、常に自分を恋愛モードに>
『片想いのアルゴリズム』の要素として挙げた「日々片想いから得られる利得」は、例えば学校など接触頻度が多いコミュニティの中で、毎日顔を合わせたり、話したりすることが挙げられます。このメリットは大きく、その分告白失敗時にこれを失うデメリットも大きい。それを考えてなかなか告白できず、片想いの時期が長引くケースも多いのです。
しかし、社会人になると職場以外でそのようなコミュニティに所属する機会は減ります。出会いの場である「合コン」は、普段日常的に会うことがない人が相手になるため、告白失敗時のデメリットとして「日々片想いから得られる利得」はほぼ無くなります。すると告白へのハードルは低くなり、片想いの期間は短くなる傾向があるといえるでしょう。つまり、年齢を重ねるとともに、日常の中で自然に片想いをする機会は減り、それに伴い恋愛の妄想をする機会も減ってしまうのです。
そこで、片想いのような役割を果たすのが妄想恋愛です。小説やドラマやゲームなどのツールで擬似的に片想いのシチュエーションを妄想することで、常に恋愛のスイッチが入ったままの状態でいることができます。特に女性は身体の構造上、身体の周期により波があるため、男性に比べて恋愛のエンジンがかかりづらいといえます。しかし妄想をすることで自分を恋愛モードにしておくことができ、異性から発信される小さなサインにも気づけるようになるので、妄想は現実の恋愛の準備としても有効であるといえるでしょう。妄想を妄想に留めず、現実で積極的に恋愛できるようなツールとして活用するのが良いと思います。
【森川 友義 (もりかわ とものり)】
早稲田大学国際教養学部教授。政治学博士(Ph.D)。早稲田大学政治経済学部政治学科卒、ボストン大学政治学修士号、オレゴン大学政治学博士号取得。国連専門機関勤務、アイダホ州立ルイス・クラーク大学助教授、オレゴン大学客員准教授を経て、現職に至る。専門分野は進化政治学、日本政治、恋愛学。恋愛学に関する著書には『マンガde恋愛学』(飛鳥新社)、『結婚しないの?できないの?』(ディスカヴァー21社)等がある。フジテレビドラマ 『結婚しない』に登場した谷川教授は森川氏がモデル。
■「やってみたら、本当にはまる」
「エア恋愛」に関する調査でも、“エア恋愛”の際に恋愛ゲームをもとに妄想している人が見受けられたという。妄想の方法について聞くと、「恋愛ゲームの主人公になったつもりで、ゲームには無いストーリーを考えて妄想する」(富山県・26歳)、「自分を恋愛アプリの中の主人公に完全に置き換えて、きゅんきゅんする」(大阪府・23歳)など、ストーリーの続きを妄想したり、ストーリー設定に入り込むといった声が挙がった。
また、恋愛ゲームのユーザーに、恋愛ゲームのイメージについて聞くと、「意外と楽しかった」(広島県・22歳)といった声が寄せられ、なかには「恋愛ゲームをするのは、ちょっとマニアックなイメージがあったけど、やってみたら、本当にはまる。みんなに勧めたい」(大阪府・23歳)という意見もあったとのこと。
■関連リンク
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会社情報
- 会社名
- 株式会社サイバード
- 設立
- 1998年9月
- 代表者
- 代表取締役社長兼CEO 長嶋 貴之
- 決算期
- 12月