「エンターテインメントを通じて、文化をもっと豊かにし、人々の生活に有為とされる企業であり続ける」をモットーに、「ゲームに対する熱い想い」を京都から世界へ届ける、ポノス株式会社(1990年12月設立)。
同社といえば、2012年11月にiOS版、2012年12月にAndroid版の配信を開始して、現在900万ダウンロード超えの人気を誇る『にゃんこ大戦争』が有名だ。
『にゃんこ大戦争』は、個性的な「キモかわ☆にゃんこ」が日本全国で大暴れするお手軽なにゃんこ育成タワーディフェンスゲーム。プレイヤーは、画面右に配置されたネコ基地を守りながら、にゃんこの生成やレベルアップを行なったり、時間経過が使える「にゃんこ砲」を発射したりして、左側にある敵の拠点を破壊していく。
大ムーブメントを巻き起こしている同社だが、従業員数はわずか30名。既存事業、そして今後の新規事業で拡大を目指していくため、現在、人材面の強化を進めている。そこで本稿では、『にゃんこ大戦争』のプロデューサー兼ディレクターの升田氏にメールインタビューを試みた。同作を先導する開発者に、同社の魅力や仕事上でのこだわり、求める人物像などを語っていただいた。
『にゃんこ大戦争』プロデューサー兼ディレクター 升田 貴文 氏
――:現在のお仕事をお聞かせください。
主に、『にゃんこ大戦争』のディレクターやプロデューサーをしています。過去に製作させていただいた作品には、『Mr.AahH!!』、『Mr.Oops!!』、『Mr.Ninja』などの「Mr.シリーズ」があります。さらにさかのぼると、プレイステーションのゲームも作っていました。
――:採用を強化する背景を教えてください。
おかげさまでポノスは会社の規模も大きくなり始めましたので、これから一緒にゲームを作って頂ける仲間がもっと欲しいと思い、今回採用を強化することになりました。欲を言えば入社後、すぐにでも新規タイトル製作を任せてしまいたいぐらいの勢いです(笑)。
お客様に本当に楽しんで頂けるようなゲーム、あるいは、ポノスならではのゲームを、一緒に作っていけたら最高です。他社様に負けないゲームを作りたいですね。
――:ゲーム開発全般の採用強化ですが、採用後どのような業務を担当するのでしょうか。
現在、業務分担を積極的に行っており、ご入社頂いた方の能力が最大限発揮できるような開発体制を作っている最中です。もちろん、多岐にわたってご活躍頂きたい方にも存分にチャンスを与えることができるのが、ポノスの魅力だと思っておりますので、そういった部分も残しつつの組織作りです。
今回は、ゲーム開発全般での応募なので、エンジニアの方も、デザイナーの方も、いま持っておられる能力を最大限発揮できる業務をご担当頂けるかと思います。
――:どのようなこだわりをもって、ゲーム開発をしていますか。
まずは、「お客様に楽しんで頂けるかどうか」、が大前提で制作を進めています。作り始めるきっかけは、自分のエゴでも全然OKなのですが、最終的には、「自分だけでなく、ちゃんとサービスとして、お客様に響くモノへ落とし込むことができるかどうか」、が大切です。そのような反応がダイレクトに返ってくることも、モバイルゲーム制作の魅力のひとつだと思います。
▲ 『にゃんこ大戦争』紹介画面
また、チームメンバーは、私の指示がなくても、新しいゲームや既存ゲームの改善点などを考えてくれたり、空き時間があれば、「こんなキャラクターが作りたいです!」、と自ら新キャラを作ったりなどはもちろんのこと、社内で使うためのPOPや、忘年会用のオリジナルグッズなども、自主的に作成してくれています。モノ作りに対して、常に積極的なところは非常にうれしいことです! 去年の忘年会では、忘年会専用オリジナル競馬アプリを作ってきてくれて、大いに盛り上がりました!
――:制作環境として、御社ならではの特徴はございますか。
全スタッフに対して、デュアルモニター完備や、その他に必要な開発機材などがあれば、都度準備しています。
スタッフひとりひとりが最高のパフォーマンスを発揮できるように、オフィスの環境づくりや福利厚生にも力を入れています。開発現場のすぐ横に、社内BARがあるのも、気楽にコミュニケーションをとれるようにという思いが込められています。
また、会社が風情のある京都にございますので、それは他社様にない「ポノスならではの特徴」かもしれません。あと、家賃や物価が安いので、生活レベルも上がり、家族も幸せです(笑)
▲社内BAR
――:今後、チームをどのようにしていきたいですか。
「目標やライバルは社内にいる」みたいな環境が築ければ、最高ですね!
――:そのようなチームを作るために、どのような人材を求めていますか。
ポノスでは、「常に学ぶ姿勢や、謙虚さを大切にして頂ける人材」を求めています。それは、これから変わりゆく時代にも、柔軟に対応できるかどうかに関わってくると思います。
――:スキルの他にも、共にゲームを作っていく上で、どのような点を大事にしていますか。
より良いゲームを作るためには、最終的には、「やる気」が物を言う世界だと思っています。そして、そのやる気の矛先さえ、間違わなければ、誰でもより良いサービスや商品は作ることができると思います。突き詰める「こだわり」と、いつでも軌道修正可能な「素直さ」と、最終的にはそれを実現させる為の「やる気」。スキルはあとからついてくることが多いです。
▲社内風景
――:目標や課題がございますか。
まずは、「ヒットタイトルを10本出すこと」が目標です。また、世界中の方々に、ポノスの製品を遊んで頂けるように、グローバルに展開したい、と思っています。そのためには、誰にでもわかりやすい「楽しさ」を提供していくことが課題である、と考えています。
――:今後、どのようなことにチャレンジしていきたいですか。
ゲームプロデュースなども続けていきたいですが、大ヒットタイトルを生みだす人材をプロデュースすることにもチャレンジしていきたいです(笑) とはいえ、まだまだこれからの会社です。これからポノスに入って頂ける方と共に成長できればと考えています。よろしくお願いします!
「何が面白いのか」、「ユーザーが楽しめるモノかどうか」を本気で考え、各個人に大きな裁量を与えて、チームメンバーそれぞれが「自分なりにやりたいことをゲームで表現する」ことを可能にさせたポノス。それらは既成概念にとらわれない、新しい発想につながり、その結果としてユーザーが求めるモノ以上の新しいゲームを生み出すことができ、こんにちの大きなムーブメントを創り出すことができたのだろう。これを機会に、京都に社を構えるポノスの門を叩いてみてはいかがだろうか。
©PONOS Corp.
会社情報
- 会社名
- ポノス株式会社
- 設立
- 1990年12月
- 代表者
- 辻子禮子、辻子依旦
- 決算期
- 11月
- 上場区分
- 非上場